『バイク乗りの勘所』

出先での停めかた

掲載日:2013年04月08日 タメになるショートコラム集バイク乗りの勘所    

Text/Nobuya YOSHIMURA

ツーリングに行った先で、駐車場や空き地、あるいは道端などにマシンを停めるとき、どんなことに気をつけるべきか、思いつくままに書いてみたい。クルマと違ってバイクは、スタンドのお世話にならなければ、止めたマシンから離れることができない。これまたクルマと違い、パーキングブレーキを備えた機種は稀で、傾斜地や坂道などで転がりを止めるには、ギアを入れる(通常はローギアにシフトする)しかない。…と、ここまではライダーならだれでも知っている。

センタースタンドよりもサイドスタンドのほうが安定性が高いから、出先での短時間の駐車にはサイドスタンドがおすすめ。ただ、マシンを起こしただけでサイドスタンドが跳ね上がる機種は、センタースタンドがあれば、そのほうが安全かもしれない。いずれにしても、コンビニや道の駅などの駐車場(駐輪場)では、できるだけ人の通路から離れ、歩行者が接触したりサイドスタンドにつまずいたり、ヘルメットを蹴飛ばすなど、不慮の事故が起きる可能性を低くしておきたい。

路肩の場合、スタンドの接地点がタイヤよりも低く、平地より車体の傾きが大きくなるが、左側に倒れるまでには相当な余裕がある。しかし、傾きが大きくなればなるほど、スタンドにかかる荷重が増えるので、土にめり込みやすくなる。夏場のアスファルトも要注意。もともと傾きの大きなバイクは、それだけ接地圧が高いということだから、サイドスタンドの下に敷く板切れなどを常備(搭載)しておくのも一考だ。加えて、転がり防止の輪留めも常備しておけば完璧である。

サイドスタンドで停めたら、ハンドルは左いっぱいまで切っておく。そしてヘルメットは持ち歩く。どうしても置きたいときは前輪の左脇。ここが最も蹴飛ばされにくい。駐輪場ではなくクルマと同じ駐車スペースに停める場合は前進停車をし、車止め(ストッパー)に前輪を当てておくのも、転がりによる不慮の事故を防いでくれる。ざっとこんなところだが、とにかく、傾斜地で停める場合は、上に書いた対策を二重三重にし、出先での立ちゴケから愛車を守りたいものだ。

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索