アプリリアのニューモデル Tuono V4R APRC ABS

掲載日:2014年09月19日 フォトTOPICS    

取材・文/佐川 健太郎  写真/山家 健一  取材協力/ピアッジオグループジャパン

Tuono V4R APRC ABSは、スーパーバイク世界選手権でチャンピンオンマシンとなったアプリリアのフラッグシップスーパースポーツ『RSV4』シリーズの最新テクノロジ―を引き継いだスーパーネイキッドモデル。

RSV4直系のスーパーネイキッドに
最新ABSを搭載して登場

アプリリアのスーパーネイキッド『Tuono V4R APRC ABS』の登場です。Tuono(トゥオーノ)はスーパーバイクRSV4シリーズのネイキッド版として、エンジンや最新電子制御装備などはそのままに、ストリート向けのライディングポジションを実現。高次元のスポーツライディングをより幅広いフィールドで楽しめるモデルです。その最新バージョンではアドバンスドABSが新たに装備され、安全性とさらなる走りのクオリティアップが図られました。

エンジンはスーパーバイク直系のパワフルな水冷4ストローク DOHC 4バルブ65度V型4気筒で、ライド・バイ・ワイヤ・システムによって制御される3種類のエンジンマッピング(トラック、スポーツ、ロード)を備えています。トゥオーノに従来から標準装備されているAPRC(アプリリア・パフォーマンス・ライド・コントロール)、すなわちトラクションコントロール、ウィリーコントロール、ローンチコントロール、クイックシフトなどの機能に加え、今回新たにアドバンスドABSを搭載しているのがトピックです。ユニット重量わずか2kgに抑えられた最新のボッシュ社製9MPで構成され、路面状況に応じて3段階の介入度をインスツルメントパネル上で選択することができます。

今回はサーキットで試乗してみましたが、ネイキッドの割に低く構えたライディングポジションや足回りの剛性感なども含め、走りのフィーリングはまさにスーパーバイク。軽量スリムな車体と応答性の高いハンドリングにより、通常のネイキッドモデルとは別次元の鋭いコーナリング性能を発揮します。それでいて、日本仕様の最高出力は106HPに抑えられているため、スロットルを思い切り開けられる爽快感もひとしお。さらに、電子デバイスもモード選択によって大きく変わり映えするので、自分好みのセッティングに仕上げる楽しみもあります。日本では9月11日より受注開始、9月末より順次デリバリー予定で、車両本体価格は182万8,000円(税込)となっています。

また今回、前後オーリンズサスペンションやハイスクリーン、各種カーボンパーツなど、通常オプションのパーツを標準装備した上級バージョンの『Tuono V4R APRC Factory Spec』(メーカー希望小売価格188万7,000円 消費税8%込み)もお得なプライスで20台限定発売されます。

フォトTOPICS(写真点数/17枚)

01従来からのAPRC(トラクションコントロール、ウィリーコントロール、ローンチコントロール、クイックシフト)などの機能に加え、最新の“アドバンスドABS”が搭載された。

02RSV4からカウルを剥ぎ取ってアップタイプのハンドルに替えただけのような車体構成は、まさに本物のストリートファイターと呼ぶに相応しい存在だ。

03今回、新型トゥオーノのデビューと同時発売される上級バージョンの『Tuono V4R APRC Factory Spec』は、前後オーリンズサスペンションやハイスクリーン、各種カーボンパーツなど高品質なオプションパーツが最初から装備されたコンプリートモデルにも関わらず、価格は約6万円アップと超お得。※以降の写真はFactory Spec

04RSV4とウリふたつのフロントマスク。特別装備のハイスクリーンは別体式で、サイズは小ぶりではあるが実用的なウインドプロテクション効果がある。

05スーパーバイクRSV4直系のパワフルな水冷4ストローク DOHC 4バルブ65度V型4気筒、排気量999ccエンジン。日本仕様は106HP/7,000rpmということで、本国仕様の170HP/11,500rpmに対してだいぶパワーが抑えられている。扱いやすいが正直ちょっと残念。

06フロントはスタンダード版がザックス製φ43mm倒立フォークであるのに対し、Factory Specはオーリンズ製フルアジャスタブルタイプを装備。ブレーキは同じφ320mm軽量ステンレス製フローティングデュアルディスク+ブレンボ製ラジアルマウント4ピストンキャリパーの組み合わせ。

07リアサスペンションはスタンダード版がザックス製モノショックであるのに対し、Factory Specはオーリンズ製フルアジャスタブルタイプを採用。車高調整機構付き。

08リアブレーキはφ220mmディスク+ブレンボ製2ピストンフローティングキャリパーを採用。前後ともブレーキホースはステンメッシュタイプでリニアな効力を発揮。

09プレス材と鋳造セクションを組み合わせた高剛性のメインフレームとスイングアーム、そしてステンレス製ヒートガード付きのマフラー形状に至るまで、RSV4と共通の外観を持っている。

10スポーツライディング最優先のシートデザイン。Factory Specでは長距離移動でも快適なジェルシートを採用。

11Factory SpecではRSV4と同形状のテールカウルを採用。トップカバーは外せるが中にスペースはほとんどない。また、付属のタンデムシートを装着すれば2人乗りも可能だ。

12RSV4と同デザインの燃料タンクの容量は18.5リットルとツーリングでも十分な距離を稼げるキャパシティ。ニーグリップ部分の絞りが絶妙で、ハングオフフォームでも上々のフィット感が得られる。

13各種デバイスの設定は左右グリップ部で操作する。左下のパドルスイッチはトラクションコントロール用で、前後に付いた2つのボタンで瞬時に操作できるため、その気になればコーナー毎に介入度を調整することも可能だ。

14薄くコンパクトにミニマイズされたテールセクション。リアビューもRSV4とほとんど見分けがつかない。

15ザックス製ステアリングダンパーを標準装備し、鋭いターンインと高速コーナーでの優れた安定性を実現。

16シンプルで機能的なコックピット。タコメーターをあえてアナログ表示としたホワイトの文字盤がレーシーな雰囲気。液晶ディスプレイには電子デバイスのセッティング情報が表示される。大きな文字で見やすい。

17試乗したのはスタンダード仕様のTuono V4R APRC ABS。瞬発力のあるV4エンジンとハイグレードな足回り、切れ味鋭いハンドリングによってコーナーではスーパースポーツに肉薄する走りを見せつける。まさに走りのネイキッドだ。

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