2014 MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第4戦

掲載日:2014年07月04日 フォトTOPICS    

取材・撮影・文/安藤 正和(Office25)

今季初優勝を飾った加賀山就臣選手(写真中央)、2位高橋巧選手(写真左)、津田拓也選手(写真右)。

セミ耐久となったJSB1000クラスは降雨によるスタートディレイ
オイル流出で赤旗と波乱の展開に…!

『全日本ロードレース第4戦SUGO』は、あいにくの雨でウェットレースになりました。JSB1000クラスの13:10スタート予定も激しい降雨のため15:53に変更、周回数は最終的に60周から40周に減算されました。

レースはルマン式スタートから飛び出した柳川明選手、加賀山就臣選手、中須賀克行選手、高橋巧選手がトップグループを形成して流れをリードします。終盤、燃費が気になりだす各チーム。トップグループで最初に動いたのがのが32周目の中須賀選手。燃費のマージンを考えてピットインしました。

ここでセーフティーカーがコースインし、ピットがクローズとなりました。その原因となったハイポイントコーナーのオイル流出は、レース続行不可能と判断され、赤旗中断。これがレースの勝敗を分けることになりました。レース成立周回数26周を超過していたため35周で終了、『Team KAGAYAMA』の加賀山就臣選手の優勝となりました。なおJ-GP3クラスで水野涼選手、ST600クラスで日浦大治郎選手、J-GP2クラスで井筒仁康選手がそれぞれ優勝しました。

フォトTOPICS(写真点数/29枚)

01“SPコーナーOUT” を立ち上がる『ヤマハ YSP レーシング チーム』の中須賀克行選手。※OUT=“アウト側”の意ではなく、SUGOでは複合コーナーであるSPコーナーのひとつ目を“IN(進入の意)”、ふたつ目を“OUT(脱出の意)”と表記します。

02(JSB1000クラス)このレースにスポット参戦した『シナジーフォース TRICK STAR』の出口修選手。

03(JSB1000クラス)SPコーナーOUTを旋回する『NTSチームノリックヤマハ』野佐根航汰選手。

04(JSB1000クラス)3連勝を目指す『MuSASHi RTハルクプロ』の高橋巧選手。

05(JSB1000クラス)「条件が整えば僕は勝てる!常にこう考えレースを続けてきました」と、SPコーナーを旋回する『Team KAGAYAMA』の加賀山就臣選手。

06(J-GP3クラス)予選で1分35秒040をマークするも2番手に終わり、J-GP3クラスのポールポジションを逃した『リベルトPLUSONE&ENDURANCE』の山田誓己選手。

07(ST600クラス)SPコーナーOUTを立ち上がる『SP忠男レーシングチーム』横江竜司選手。

08(J-GP2クラス)予選で1分40秒075、トップとの差1秒693とやや差をつけられた『MuSASHi ハルクプロ』の浦本修充選手。「序盤ペースが上がらず離されてしまいましたが、高橋裕紀さんを抜くことができそうになってペースを上げました」とのコメント。

09(J-GP3クラス)チームメイトの先輩ライダー、菊池寛幸選手と走行する『TEC2&TDA&NOBBY』の鳥羽海渡選手

10(J-GP3クラス)予選2番手ながらもトップを走る『Hot Racing』大久保光選手との差(0秒435)に表情の冴えない山田誓己選手。

11(J-GP3クラス)走る度に速くなる中学生ライダー、鳥羽海渡選手。

12(J-GP3クラス)「初ポールポジションを獲得した、いい流れのまま決勝を走りたいです」と、冨澤祥也賞(※J-GP3クラスポールシッターに与えられる賞)の記念の腕時計を獲得した大久保光選手。

13(JSB1000クラス)「雨の量によってグリップが変わるので、どのくらいのペースで走ればいいのかわかりにくい状況でした」と、オートポリス、ツインリンクもてぎを連勝し、3連勝に向けてピットアウトする『MuSASHi RT ハルクプロ』の高橋巧選手。

14(JSB1000クラス)最終コーナーを立ち上がる野佐根航汰選手。

15(JSB1000クラス)シケインを立ち上がる『ヨシムラ スズキ シェルアドバンス』の津田拓也選手。「決勝は最初からトップグループに離されてしまう、きついレースでした」とコメント。

16(JSB1000クラス)クリアシールドの奥で厳しい表情の高橋巧選手。「前車が巻き上げる水煙で視界が悪く、走り辛いです。雨は苦手です」とコメント。

17(JSB1000クラス)昨年のルマン24時間耐久ロードレースと同様、今回のレースに『シナジーフォース』のスポンサードを受けた出口修選手と『TRICK STAR』。

18(J-GP2クラス)『Moto GP 日本グランプリ』GP2クラスにワイルドカードでスポット参戦を目指す『MORIWAKIRACING』の高橋裕紀選手。

19(J-GP2クラス)水煙を上げながら前車を追走する高橋裕紀選手と『Moriwaki MD600』。

20(J-GP3クラス)ウェットレース宣言(※途中降雨によるレース中断なし)のもとJ-GP3クラスの決勝がスタート。

21(ST600クラス)序盤トップに立つ『ヤマハ タイランド レーシング チーム』のChalermpol POLAMAI選手

22(ST600クラス)転倒者続出のレースを制したのは、『Honda 鈴鹿レーシング』の日浦大治朗選手。「雨のSUGOは、以前GP125クラスで走行しているので、それを思い出しながら走りました」とコメント。

23(JSB1000クラス)「雨の降り始め、雨が続いた後、振ったり止んだり、と雨のレースは毎周コンディションが違うことがあります。まだ勝利のないライダーがチャンスを狙ってくると思います」とは、最終コーナーを立ち上がる中須賀克行選手。

24(JSB1000クラス)「予選の雨量なら安全マージンがとれるレベルです。タイヤのライフ(※走行の摩耗によってタイヤはグリップを徐々に失い、グリップ低下の限界値までの容量を、タイヤのライフと言う)は、ウェットでもドライでもO.K.です」と、3コーナーを駆けぬける中須賀克行選手。

25(JSB1000クラス)降雨のため3時間近く遅れてJSB1000クラスがルマン式(※マシンを1列に並べ、そこまでライダーが駆け寄るスタート方式)で決勝スタート。

26(JSB1000クラス)「事前テストで走行した際は大雨だったので、それに比べれば天国のようです」と語る『Team GREEN』の柳川明選手が序盤トップに。

27(JSB1000クラス)3コーナーに進入する加賀山就臣選手。「序盤は中須賀選手のスリップストリーム(※ストレートで前車の背後を走行し、空気抵抗を減らすライディングテクニック)を使い、燃費を稼ぎながら走行しました。最後にセーフティカーが入らなければガス欠もあり得たギリギリのレースでした」とのコメント。

28(JSB1000クラス)「優勝は支えてくれたチームスタッフ、スポンサー、応援してくれたファンの皆さんのおかげです。このチームは、みんなの支えで走るチームだから…」歓喜に涙する加賀山就臣選手。

29(J-GP2クラス)「新しいサスペンションが大きなアドバンテージになりました。スタートが遅れて日没と暗さを心配しながら走りました」と、優勝した『Will-Raise Racing RS ITOH』の井筒仁康選手。

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