ニューモデル速報 ホンダ NC700X

掲載日:2012年03月23日 フォトTOPICS    

取材・写真・文/田宮 徹  取材協力/本田技研工業株式会

トルクフルかつ、超低回転からレブリミットまでフラットでスムーズな加速感。とても扱いやすいエンジン特性です。

低回転域トルクと驚きの価格が魅力の
『ニューミッドシリーズ』 第1弾登場!

ホンダは2012年に、燃費性能に優れたエンジンを多くの部分が共通化された車体に搭載し、これまでの常識を覆す低価格設定を実現した、3タイプのミドルクラスモデルを『ニューミッドコンセプトシリーズ』として市場投入します。その第1弾となる NC700X/NC700X が2月24日(金)に発売となり、それに先駆けて21日(火)にメディア向けの試乗会が開催されました。

このニューミッドコンセプトシリーズは、エンジンやフレーム、前後のホイールとブレーキ、メーターや灯火器類など、多くのパーツを共通としながら、「マルチパーパス」、「ネイキッド」、「スクータータイプ」と、スタイリングや乗り味がまったく異なる3機種を設計しています。今回登場した NC700X はマルチパーパス系で、コンバインドABSの有無が選べます。

しなやかで剛性に優れたスチール製ダイヤモンド型フレームに搭載されるエンジンは、排気量669ccの並列2気筒。本来なら燃料タンクがある部分に、ヘルメットも入るラゲッジボックスを設けるため、シリンダーは62度も前傾されています。低回転域でのトルクを重視した仕様で、ゆっくり走るなら 2,000 回転前後も使えてしまうほど。しかも、6,500 回転ほどでレブリミットが来てしまいますが、早めのシフトアップを心がければ、意外とキビキビ走れます。そして、今回は実走燃費の測定はできませんでしたが、カタログの60km/h定地走行テスト値は41.0km/Lを誇り、かなりの期待が持てます。

そして何より驚きなのが、その価格設定。スタンダードブレーキ仕様なら 64万9,950円、コンバインドABS仕様でも 69万9,300円と、価格破壊と言ってもよいくらいの低い設定となっています。ホンダが打ち出した高性能スポーツモデルとはまた異なる路線に乗るNC700X。国内2輪市場の新たな時代を切り開く1台になりそうです。

フォトTOPICS(写真点数/16枚)

01NC700X はマルチパーパススタイル。多くのパーツをシリーズ共通としていますが、足まわりの仕様や外装デザインは専用設計です。

02試乗会で、自信作を前に記念撮影を行った開発陣。右から7番目がニーミッドシリーズ総責任者の青木柾憲氏、5番目が NC700X の開発責任者を務めた宮崎英敏氏。

03徹底的な低重心化が図られた車体。このベースユニットを共通(足まわりは専用)としながら、マルチパーパス/ネイキッド/スクーターの3バリエーションを設計しています。

04並列2気筒エンジンはシリンダーが62度も前傾され、270度位相クランクを選択することで、小気味よい鼓動感も演出しています。

05排気量 669cc の水冷並列2気筒エンジンは、50馬力/6,250回転、6.2kgm/4,750回転のスペック。燃料供給はF.I.で、変速機は一般的なマニュアルクラッチ式。

06ホンダのロード用市販車では初となるウェーブディスクを採用。フロントブレーキキャリパーは、スタンダードが片押し2ポット、コンバインドABS仕様が片押し3ポットです。

07リアブレーキにもウェーブ型ディスクを装備。1枚のステンレス鋼板を使って、前側ディスクの内側でリア側をプレス抜きすることで、資源の有効活用とコストの削減を実現。

08メーターはフル液晶タイプ。速度計、バーグラフ式の回転計と燃料計、時計、ツイントリップなどの機能がまとめられています。ニューミッドシリーズ共通の設計。

09本来なら燃料タンクがある部分にラゲッジスペースが設けられています。フタは転倒時の安全性などを配慮し、前側から開ける構造。メインとは別のキーシリンダーでカギを使って解錠。小ぶりなタイプならフルフェイスヘルメットも入ります。

10燃料タンクは車体後方に配置され、タンデムシートをはね上げて給油を行います。燃料タンク容量は14リットル。エンジンの燃費性能が優れているため、十分な航続距離が確保されています。

11異形デザインのヘッドライトは、60/55W のマルチリフレクター式。ユニットそのものはニューミッドシリーズ共通です。スクリーンは上下20mm幅で高さが調整できます。

12ホンダ純正のカスタムパーツを装着したモデル。数多くの便利なパーツが車両と同時に登場。NC700X をさらに快適なツーリングモデルに仕上げることもできます。

13NC700X/NC700X のカラーバリエーションは4タイプ。こちらはデジタルシルバーメタリック。

14パールサンビームホワイト

15マグナレッド

16ダークネスブラックメタリック

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索