バイクガレージ ワイズ GSX-R1100(スズキ GSX-R1100) プロが造るカスタム

バイクガレージ ワイズ GSX-R1100(スズキ GSX-R1100)

掲載日:2015年05月29日 プロが造るカスタム    

取材協力/バイクガレージ ワイズ(TEL 0852-29-0221)

記事提供/ロードライダー編集部

※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2014』に掲載された内容を再編集したものです

BIKE GARAGE Y’s GSX-R1100(SUZUKI GSX-R1100)

パーツ変更を必要最小限にとどめることで
メンテ効果を高め気軽さを生むという手法

Y’s(ワイズ)の代表・福島さんが、お客さんの愛車を買い取る形でGSX-R(1991年M型)を手に入れたのは、今から数年前のこと。その影響もあって最近の同店では、油冷GSX-R1100の最終型となった1991/1992年型が、ちょっとしたブームになっているようだ。

「この頃のGSX-Rの魅力と言うと、個人的にはガソリンタンクのプレスラインに沿って斜めに配されたSUZUKIのロゴを含めて、ルックスを一番に挙げたいところですけど(笑)、真面目な話をすると、一番はやっぱりパワーユニットでしょう。当時のスズキが世界最速を目指して製作したこのエンジン(公称最高出力は145ps)には、マイルド化されず、以後の油冷各モデルや、周辺技術が進化した現代の水冷GSX-R/ハヤブサなどでは持ち得ない、武骨さや荒々しさが備わっていると思います。それらは見方によっては扱いづらさにつながりますが、乗り手にはスズキの情熱がとにかくダイレクトに伝わってくる。私を含めて、その辺に心惹かれる人は、少なくないと思いますよ」

そう語る福島さんだが、一方で油冷GSX-R1100のシャシーに対する評価はなかなか厳しく、中途半端なスピードでコーナーに入ったときの曲がりづらさや、低中速域で感じる立ちの強さは、同車の現役時代から気になる要素だったそうだ。

「初めて油冷のR1100に乗ったときは、タイヤに空気が全然入ってないんじゃないかと思うほど、違和感がありましたからね。でもその辺は、リヤショックの変更や前後ホイールを中心とした軽量化、ディメンションの見直しで解消できますから、今となっては大きな問題と言うべきではないでしょう」(福島さん)

このように福島さんの所有車に限った話ではないけれど、Y’sが手がける油冷GSX-Rで興味深いのは、ハンドリングの改善を実現しつつも、パーツの変更を必要最小限に留めていること。過去にロードライダー誌で紹介した同店の油冷カスタムを振り返ってみると、リヤショックや前後ホイール、ブレーキディスクは変更することが多いが、意外にもフロントフォークやスイングアーム、前後ブレーキキャリパーは、STDを使用するというケースがほとんどだ。

「どうしても換えたいんだと言うお客さんがいれば、ご要望にお応えしますが…。そのあたりのパーツに関しては、私はSTDで十分だと思っていますし、もし足まわりを全交換する予算があるなら、それをまずはメンテナンスに使ってほしい、というのが私の正直な気持ちです。それに高価なパーツをふんだんに使ったフルカスタム車は、オーナーに妙なプレッシャーが生まれて、気軽に乗れなくなる傾向も生まれますからね。もちろん、GSX-Rより年式が古い車両をいじる場合は、ウチでも変更するパーツはもっと多くなりますが、オールラウンドかつ日常的に愛車を使いたいなら、カスタムはほどほどに、というふうに基本的には考えてます」(同)

また1992年N型は、Y’sのお客さんではあるものの、福島さんが担当しているのはアドバイスのみで、すべての作業は過去に2/4輪メカニックとして働いた経験がある、オーナー自らの手で行っている。当初は部品取り車だったこの車両は、3年をかけて現在の姿に辿り着き、今後も各部の整備と改善作業を続けていく予定だが、福島さんと同様、過剰にカスタム化するつもりはないそうだ。

詳細写真

ブレーキ/クラッチマスターはリザーブタンク別体/レバー位置調整機構付きのニッシンに変更(ブレーキ用はセミラジアルポンプ、クラッチ用はアクシャル)。φ41mm倒立フォークはスクーデリアオクムラでフルメンテナンスを実施

エンジンはSTDだが、吸排気ポートには研磨作業が行われる。キャブはTMRφ41mm-MJN、チタンエキパイ+カーボンシェルサイレンサーの排気系はヨシムラ

装着するだけで車体姿勢がSTDより前下がりとなるリヤサスはオーリンズ

ブレーキはF:ニッシン4P+サンスター・プレミアムレーシングφ310mm、R:トキコ2P+ブレーキングディスク。フェンダーレスキットはY’sオリジナルでステップはヨシムラ

ボディに合わせて赤/黒のグラデーション塗装が施されたホイールはゲイルスピードTYPE-Cで、サイズはSTDに同じ3.50-17/5.50-17

アナログ式タコメーターとアクティブ製デジタルスピードメーター、ヨシムラ油温計をマウントするパネルは、オーナーによるワンオフ。ハンドルはサンセイレーシングで、ラジアルポンプのブレーキマスターはブレンボ。バックミラーやスロットルホルダーもアフターパーツに変更

FRPフェアリングはクレバーウルフ製。撮影時は純正だったが、現在はシートカウルも同社製に

ボア×ストローク78×59mm、排気量1,127ccの油冷エンジンは1992年型STD。キャブレターは1989~1990年型用のBST36SS(1991年型STDはBST40SS)とし、排気系はアクラポビッチに

リヤサスは同時代のGSX-R750のレース用キットパーツ。前後ブレーキはホースをアールズとした上で、Fディスクをサンスターに。フロントフォークの下端には電気式速度計用のセンサーを装着

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