ショールオブシューティングスター Z1000(カワサキ Z1000)

掲載日:2015年05月20日 プロが造るカスタム    

取材協力/ショールオブシューティングスター(TEL 098-975-0777)

記事提供/ロードライダー編集部

※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2014』に掲載された内容を再編集したものです

SHOALS OF SHOOTING STAR Z1000(KAWASAKI Z1000)

オリジナルアルミサブフレームと
正統セパハンスタイルの対比も楽しい

関東を初め、他地域の仕様も十分参考にしているという沖縄カスタム。だからそれらに近い仕様、あえて正統系と呼ぶことにするが、そうした車両ももちろんいるし、それが当地でもカスタムの基準作りに貢献すると言っていいだろう。一方で、狭い土地柄、かつZ乗りも多いため、同じような車両に遭うことが多く、そこから他と異なる仕様へと動くユーザーも多いのも分かる。

ここに紹介する2台は、その両方の例としていいだろう。シューティングスターのアルミサブフレーム・コンプリートZカスタムの、3号機となる。オーナーはシューティングスターの代表、大野さんとのことで、車両の作りは自分でやれるという意味で比較的スムーズだったようだ。

それでも、製作にともなう作業は5号機とほぼ平行、ハーネスも同じく2台ともにオリジナル品を製作(メーターは共通で電装品の位置関係や距離もかなり近いものとしているが、バッテリー位置は異なるために基本は現物合わせ、ひとつひとつ手作りとなる)したり、完成後はきちんと実走で確認した上で車検も取るなど、慌ただしくはあった。

肝腎のサブフレームは5号機を先に見た目にはシンプルな形状にも思えるが、ショックアッパーマウント上、シートレールとサブフレームが交わる部分にプレート補強が入ったり、ストレート構成のシートレール部右下には新作のメインハーネスが這い、そこから各電装品にきれいに分枝しているのも機能的で、カスタムメイドならではの作りだ。角断面構成だから5号機の角タンクにマッチするのは当然としても、この3号機=Z1000のように丸タンクに合わせてもまったく違和感を感じさせないのも、特徴と言えそうだ。

車体全体も細身5本スポーク×ブラックのゲイルスピードホイールや、ハンドメイド感が柔らかいルクスのタバックス製スイングアームなど、あえてシンプルに見える構成で丸タンクや3号機用サブフレームにもマッチさせている。これもまた、参考にしたくなるのだ。

もう一方のZカスタムは、正統派のいい例と言える。O・Zレーシングのアルミ鍛造5本スポーク・ピエガを履くことで19/18→前後17インチ化しバネ下重量を軽減、ノーブレストのE×Mパッケージとスカルプチャーステムで適正フォークオフセット/トレール量を得た上で、ゴールドのオーリンズフォークをセット。リヤスイングアームはオーヴァー製角型アルミでステップもオーヴァー、ハンドルはセパレートタイプとするなどしている。赤×ゴールドのカラーリングも含めて、確かに関東を筆頭とする本土では、ある意味で見慣れた、言い換えればきちんと17インチカスタムの手順を踏んだ、誰にも納得のいく仕様だ。

オーナーは以前はZ2を所有、このZ1000に乗り換えてからもO・Z以前にもホイール変更等を行ってきたそうで、時にはフロントスプロケットの脱落などトラブルにも見舞われたこともあるとのことだが、それらを超えて、この車両にも満足している。

「走行距離自体はそんなにあるわけではなくてバイクでだと行き先は限られるから、どうしても同じ車種、似たバイクと出会ってしまう」という冒頭の説明は沖縄カスタムの宿命だろうが、カラーリングの仕方やハンドルの選び方ひとつで、オリジナリティは出せる。この車両ではセパレートハンドル、そして内地的スタイルがそれに相当しているはずだ。

SHOALS OF SHOOTING STAR Z1000(KAWASAKI Z1000)の詳細は次ページにて

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