リアルパワー・コーポレーション / CB1100R カスタム写真
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ホンダ CB1100R

掲載日:2011年08月24日 プロが造るカスタム    

ノンカウルだった幻の初期型RB1を
現代的にアレンジする

今回紹介するバイクを見て一般的なバイクファンは「ホンダCB1100Rのネイキッドバージョン」と思うかも知れない。しかしこの車両、実は'81年モデルのRB(CB1100R[B]:丸目ライトのハーフカウル)、'82年のRC(CB1100R[C]:角型ヘッドライト&フルカウル)、'83年のRD(CB1100R[D]:同)などの一連のCB1100Rが登場する以前に存在した、最初期型(カウルレス。形式名RB1)をモチーフとした1台だ。通常の'81RBはこれと区別してRB2と呼ばれる。フロントカウルのない最初期型RB1は、CB1100Rマニアにとって垂涎のマシンなのだ

 

 そもそもこのRB1、オーストラリアで行われた6時間耐久のホモロゲーション(認定)取得用で100台程度が生産されたと言われるが、詳細は不明という幻の車両だ。なお、これらの形式名の末尾につくアルファベットは西暦に対応する当時のホンダ社内コードで[Z]が'79年、以下アタマに戻って[A]='80年、[B]='81年……と続く。こんな謎をひとつずつ解いていくのも、旧車の楽しみ方のひとつかも知れない。

 

「フレームに関しては、今回はあえて補強は一切入れていません。補強なしでもスムーズに走れるということを証明したかったというのが、理由のひとつ。まだ組み上がったばかりですが、走ってみたフィーリングは、サスの作動性も良く、マイルドでイイ感じですよ」。そう語るのは2004年当時作業を手がけたリアルパワーの代表・伊藤さん。

 

 ホイールを前後17インチ化し、現代のラジアルタイヤ(当時の19/18インチバイアスタイヤに比べれば超ハイグリップ)を履くにもかかわらず、フレーム補強なしでもいられるのは、元々のフレーム剛性が高いこともあるが、やはり足まわりに高性能なサスをしっかりセットアップして合わせてあることが大きいだろう。

 

 ホンダCB-FourとカワサキZで国産4気筒バイクが世界のフラッグシップとして認められてから10年強を経て、新世代に入ったCB-F。そのレースベース仕様として仕立てられたCB1100Rにはフレームの構成や考えに、当時の最先端のトライも入っていた。マニアックな手法で現代に蘇った幻のRB1。だが、その内容はバイクの進化の中にあった基本をしっかりと見据えてもいる。外観の迫力だけでは決してないということだ。

ホンダ CB1100Rの詳細写真は次のページにて

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