カワサキZ1と双璧を成す人気のホンダCB750フォア/量産車初の4気筒750ccの魅力を公道インプレ 試乗インプレ・レビュー

カワサキZ1と双璧を成す人気のホンダCB750フォア/量産車初の4気筒750ccの魅力を公道インプレ

掲載日:2018年08月02日 試乗インプレ・レビュー    

取材協力/ライコランド新横浜店 ハラファクトリー
文/モトメンテナンス編集部 写真/堤 晋一
記事提供/絶版バイクス編集部
※この記事は『絶版バイクス25号』に掲載された内容を再編集したものです。

ホンダ CB750フォア

現行ビッグバイクと比べると
比較的取っつきやすいサイズ

1969年に発売されたCB750K0は、あらためて言うまでもなく国産車初のナナハンであり、空冷4気筒エンジンと堂々たるスタイリングは、当時本田宗一郎社長をして「こんな大きなバイクに誰が乗るんだ」と言わしめ、世界的に人気を博したハイスピード時代の先陣を切った金字塔である。

大量生産に不向きな砂型鋳造のクランクケースや、ライダーの体格によっては足つき性に影響を与えるサイドカバー、調整にコツが必要なキャブレターなど、量産に向かない部分や多くのユーザーの意見を取り入れながら年次モデルとして改善し、1978年末にDOHCエンジンを搭載した4本マフラーのCB750Kが登場するまで、ホンダの国内市場を代表する旗艦モデルとして君臨した。

ホンダ CB750フォアの試乗インプレッション

そんなCB750フォアを現代のバイクと比較するとどうか。たとえば最新のCB1100は全長2200×全幅830×全高1,130mmでホイールベースは1,490mmである。これに対してここで紹介するCB750フォアK4は全長2175×全幅860×全高1,170mmでホイールベースは1,455mm。車両重量に至ってはCB1100が255kgなのに対してK4は235kgと双方互角か、750フォアの方が若干コンパクトな印象すらある。ちなみに水冷エンジンのCB1300スーパーフォア(2017年モデル)は267kgだから、数字上は750フォアの方が30kgも軽いことになる。

もちろん、現行モデルはマスの集中化とかいろいろな技術を駆使して、重さや大きさを感じさせない配慮はしているが、現在の車格感からすれば、もはやCB750フォアは平均的ライダーでは手に負えない巨大な暴れ馬ではないということになる。

操作性も乗り心地も良好で
街中でもワインディングでも楽しめる

その感覚は走り出しても変わらない。2スト750ccのカワサキ750SSやスズキGT750で味わえるピーキーさや一瞬のパンチ力は、40年以上経た現在でも鮮烈だが、一方4スト750ccのノーマルエンジンには緊張して身構える必要はどこにもない。きわめて軽いクラッチレバーを握り、節度感のあるチェンジペダルを1速に踏み込んで、スロットルを開けながら優しくミートすれば、重さを感じさせることなくスルスルと発進する。

ただ現行モデルと違うのは、吐き出される排気音が4つのシリンダーの爆発力を明瞭に感じさせるワイルドさに溢れていることだ。この排気音のためライダーはスピードが出ていなくてもバイクを走らせている感じを楽しむことができ、絶版車を操っている実感を得ることができる。

このCBを借用する際に念を押されたのは「ブレーキは今のバイクのようなつもりで掛けないでくださいね」ということだった。CB1300スーパーフォアと同じような効きを期待しないで欲しいという意味で言ったのだろうが、快適なスピードで走っている限り、また急ブレーキが必要なアクシデントが起こらない限り、CBのブレーキに街中でも首都高速でも不満を覚えることはなかった。強力な制動力を持つリアブレーキを併用すれば前ブレーキだけでつんのめることもなく、コーナリングで車体を安定させられる。

ホンダ CB750フォアの試乗インプレッション

サスペンションも同様で、スプリングもダンパーも現行車よりは柔らかめだが、強引な操作をしなければ怖い思いをすることはなかった。高速でガンガン走りたいなら、もっとハードなセッティングにした方がペースが上げられるしマージンも増えるだろうが、そうでなければスタンダード状態で明らかに劣る場面は見当たらない。

このあたりは何を求めるかで判断が分かれるところだろう。外見はCB750フォアだが中身は最新が欲しければ現行のCB1100を750フォア風にモディファイする方が落胆せずに済むだろう。逆に「この性能で十分。この乗り味が新鮮で楽しい」と感じるなら、絶版車を購入することで満足感を得ることができるはずだ。900ccのカワサキZ1と違って、ベースとなる排気量が小さい分、大幅にボアアップするチューニング例はそれほど多くはないが、排気量アップに頼らなくても高い満足度を得られるのが、このCBの美点と言ってもよいだろう。

詳細写真

ホンダ CB750フォアの試乗インプレッション

使いやすさや安全性を向上させ、後から登場するライバル車に対抗するため、毎年のように仕様変更が行われたCB750フォア。荒々しい初期モデルにも熟成が進んだ後期モデルにも、それぞれの個性と魅力がある。この車両は1974年発売のK4型。ガソリンタンク側面のグラフィックのデザインによって、鯉のぼりカラーと呼ばれた。

ホンダ CB750フォアの試乗インプレッション

ボア61×ストローク63mmと僅かにストロークが長い738ccエンジンは、街中では4,000rpmも回せば十分に流れをリードできる。ボリューム感と磨き甲斐のあるヘッドカバーはSOHCならでは。

ホンダ CB750フォアの試乗インプレッション

4連のキャブレターはリンクを用いた強制開閉式。負圧式キャブや現行のFIモデルに比べれば操作感は重いが、長距離走行で苦痛を感じるほどではない。

ホンダ CB750フォアの試乗インプレッション

特徴的な4本マフラーは後端のバッフル径が絞られて、K0時代に比べて音量はずいぶんマイルドになったが、発するサウンドは現行車にはない迫力だ。集合マフラーより4本マフラーの方が勇ましい。

ホンダ CB750フォアの試乗インプレッション

フロントブレーキはオーバーホールされており、耳障りな引きずり音はまったく聞こえてこなかった。ブレーキレバーを3本の指で握れば十分な制動力を発揮するのが、ドラム車とは異なり現代風。

ホンダ CB750フォアの試乗インプレッション

リアサスペンションはノーマル。シート下部、リアウインカーマウントを兼ねたグラブバーは、荷掛フックになるとともにメインスタンドを掛ける際に役立つ。

ホンダ CB750フォアの試乗インプレッション

CB750フォアシリーズの中で、K1用とK4用だけは現在でもメーカー純正シートが入手できる。このシートも純正新品だ。

ホンダ CB750フォアの試乗インプレッション

K0のディマースイッチはハンドル右側に設置されていた。後にウインカー、ホーンボタンが付く左側に移された。

ホンダ CB750フォアの試乗インプレッション

左右のメーター内部に配置していた、ニュートラル、油圧、ウインカー、ハイビームインジケーターはハンドルポスト部分に集中させて視認性を向上。

ホンダ CB750フォアの試乗インプレッション

750Fourの文字の下にベースが付くのがK4のサイドカバーの特徴だ。K1以降はカバーの張り出しが少なく足つき性が改善された。

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