カワサキ ニンジャ 250(2013)
カワサキ ニンジャ 250(2013)

カワサキ ニンジャ 250(2013) – ニンジャ250が待望のフルモデルチェンジ

掲載日:2013年08月15日 試乗インプレ・レビュー    

文/淺倉 恵介  写真/モリヤン

250ロードスポーツブームの火付け役
ニンジャ250が待望のフルモデルチェンジ

現在、国内のバイクマーケットで勢いがある 250cc クラス。なかでもロードスポーツモデルが元気だ。そのブームの火付け役となったのが、カワサキの 『Ninja 250 R』 (2009年デビュー)だ。ビッグスクーター一辺倒だった 250cc クラスに、久々にフルカウル装備のロードスポーツとして登場。リーズナブルな価格設定もあって瞬く間に人気モデルとなり、250cc ロードスポーツブームを巻き起こした。そのニンジャ 250 R が、2013年に初のフルモデルチェンジを敢行。好評なエンジンやシャシーは先代モデルを熟成させ、スタイリングはシャープさを増してさらにスパルタンになったフルカウルをまとい、車名も 『Ninja 250』 と改められた。

カワサキ ニンジャ 250(2013)の特徴

カワサキ ニンジャ 250(2013)の画像

カワサキ伝統の180度クランクを採用
熟成極まる“走りのツイン”

エンジンは並列2気筒の水冷 DOHC 4バルブで、排気量は 248cc。ボア×ストロークはφ62mm×L41.2mm と、先代モデルから変更はないが、圧縮比が 11.6:1 から 11.3:1 に落とされる他、多くの主要パーツが新設計品とされている。エンジンで最も大きな変更点は、シリンダーがアルミダイキャスト製のスリーブレスメッキシリンダーに変更されたことだろう。メッキシリンダー化により、耐熱性や耐摩耗性が大きく向上している。また、オープンデッキ構造の採用により、冷却性能をさらに高効率化。先代モデルに比べ、600グラムの軽量化も実現している。ピストンもスカート部が短くなり、軽量化が施されているが、ピストンクラウン部からトップランド、トップリング溝にかけて硬質アルマイトコーティングされ、さらにピストンボス部の強度が上げられ、耐久性も向上している。

カワサキ ニンジャ 250(2013)の画像

吸気系はインジェクション。スロットルボディにふたつのバタフライバルブを持つデュアルスロットルバルブ構造を採用する。これは、メインのバタフライバルブはライダーが直接操作するが、サブのバタフライバルブは ECU がコントロールし、最適な吸気量に調節してリニアで自然なスロットルレスポンスを実現したもの。デュアルスロットルバルブ自体は先代モデルから装備していたが、新型ではサブスロットルバルブを大径化。吸入空気量を増加させ、さらにフィーリングを向上させている。

カワサキ ニンジャ 250(2013)の画像

このエンジンの最大の特徴ともいえるのが、180度クランクの採用だ。並びあったふたつのピストンが交互に上下する180度クランクは、高回転で有利とされる。カワサキの並列ツインエンジンは、W系など一部の車種を除き、180度クランクを採用したものがほとんど。これは、ツインであっても走りのパフォーマンスを重視する、というカワサキの思想が反映されたものだと言えるだろう。

カワサキ ニンジャ 250(2013)の試乗インプレッションは次ページにて

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