ホンダ  CB1300スーパーツーリング
ホンダ  CB1300スーパーツーリング

ホンダ CB1300スーパーツーリング – CB1300シリーズにニューモデル登場

掲載日:2010年01月14日 試乗インプレ・レビュー    

構成/バイクブロス・マガジンズ編集部

CB1300シリーズにニューモデル登場
今度はパニアケース付きのスポーツツアラー

CB1300シリーズは、ホンダを代表するビッグネイキッドの代名詞。低回転から高回転まで滑らかに吹け上がる水冷DOHC4気筒エンジンと、ビギナーからベテランまで楽しめる奥深い運動性能で人気を博している。その性能は非常にハイポテンシャルで、近年ではハーフカウル付きの派生モデルであるCB1300スーパーボルドール(以下スーパーボルドール)が白バイとして採用されているほどだ。そのCB1300シリーズに新しく加わったのが、今回試乗する「CB1300スーパーツーリング」(以下スーパーツーリング)。一見するとスーパーボルドールに専用のパニアケースが装着されただけのように見えるが、メーカーサイトやカタログなどをじっくりと調べていくと、どうやら見えない部分がいろいろと変更されているらしい。以前にスーパーボルドールのインプレッションを担当し、他の企画でCB1300スーパーフォア(以下スーパーフォア)にも試乗したことがあるだけに、このモデルが他とどのように違うのか個人的にも非常に関心がある。CBシリーズとして初となるツーリングモデルの実力は、一体どれほどのものだろうか。

ホンダ CB1300スーパーツーリングの試乗インプレッション

ホンダ CB1300スーパーツーリングの画像

既存のCBとは違うパフォーマンス
まさにツーリングのための1台

もしスーパーツーリングに対して「スーパーボルドールと少し違うだけでしょ?」といった印象を持っているなら、それは大きな間違いだ。かく言う自分も実は同じように考えていたのだが、似ているのはあくまでも姿形だけ。実際に乗ってしまうと「これは違うバイク」と感じるはずだ。アップハンドルによって背筋が伸びるライディングポジション、スーパーボルドールより格段に防風性が高まったスクリーン、最大の特徴とも言えるパニアケースなど見た目の違いも多いが、何より乗った時の感覚が今までのCB1300シリーズに似ていない。直進安定性能が、まったく違うのだ。高速道路から郊外の道路まで、いわゆるツーリングバイクが得意とするシチュエーションにおける安定性や快適さはまさに「スーパー」と言って良いもの。どっしりとした安定感と安楽なポジションは、高速移動時に別次元の居住性を楽しませてくれる。これまでのスーパーフォアにも安定感はあったし、実際スーパーボルドールは高速ツーリングで満足のいく快適性を与えてくれたが、スーパーツーリングのそれは他の2車種を上回る。

ホンダ CB1300スーパーツーリングの画像

また、ハンドリングもスーパーツーリングは異なっており、スーパーフォアのようなスポーティさを重視したものではなく、どちらかと言うとクルーザー的なおおらかさを感じさせるもの。キャスターやトレールなどの数値は同一なのだが、強化されたフレームとポジション変更によるキャラクターの違いは予想以上に大きく、スーパーボルドールと同じような感覚で曲げようとすると思ったより外側のラインになってしまう。とは言え、このおおらかなコーナーリング性能は、違うバイクだと考えれば納得がいく。荷物を満載してパッセンジャーを同乗させることを考え、クイックさよりも安定感を向上させたのだろう。スーパーツーリングは見た目こそこれまでのCBシリーズを踏襲しているが、中身は完全にロングディスタンス・ツアラーと言える。国内モデルとして新車購入できるツアラーがほぼ存在しない現在、このバイクの存在は大きい。CB1300シリーズならではの確かな性能に、本格派ツアラーとしてのパフォーマンスをプラスしたスーパーツーリングは、ただの派生モデルに終わらない確かな実力を秘めている。

ホンダ CB1300スーパーツーリングの特徴は次ページにて

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