掲載日:2012年05月25日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/田宮 徹
欧州オーストリアのKTMが新たなチャレンジとして開発し、日本では2011年夏に導入が開始された 125 デュークは、本格的なスポーツライディングが可能な原付二種ライトウェイトスポーツとして、瞬く間に大人気モデルとなった。ネイキッドともモタードとも異なる、KTM 独自のデュークデザインが取り入れられ、価格は40万円台半ばと、原付二種モデルとしてはやや高めだが、本格的な走りを楽しめる欧州ブランドのモデルとして考えれば妥当なライン。これで走りが楽しいという評判が広まれば、大人気となったのも納得できる。そして、このスモールデュークの派生型として、200 デュークが日本では2012年春に導入開始となった。
車体は、125 と基本部分が共通化されている。フレームは、クロモリ鋼パイプを使ったトラス構造。前後17インチのキャストホイールを履き、前後ディスク式ブレーキを備え、インナーチューブ径 43mm の WP 製倒立式フロントフォークと、同じく WP 製のリアモノショックを採用する。そして、これと組み合わされるマニュアルクラッチ式の F.I. エンジンは、125 デューク用からボア・ストロークともに拡大した、排気量 199.5cc の水冷DOHC4バルブ単気筒。吸気径を 33mm から 38mm に拡大するなど、単なる排気量アップではない最適化チューニングが施されていて、125 デュークの 15馬力/1.2kgm に対し、200 デュークは 26馬力/2.0kgm を発揮する。
非常にコンパクトな印象のスタイリングだが、燃料タンク容量は約11リットルを確保。125 デューク同様に、上級モデルを思わせる多機能液晶メーターを採用し、タンデム用パーツも備えるなど、コミューターとしての使い勝手も考慮されている。原付二種登録できる 125 デュークに対し、保険などのランニングコストはアップするが、そのぶんエンジン性能にはかなりの余裕がある。125 と 200 のどちらを選択するか、かなり迷うところだが、いずれにしても 200 デュークを手に入れれば、楽しいライトウェイトスポーツライフを送れることは間違いないだろう。