ホンダ NC700X

掲載日:2012年03月07日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/淺倉 恵介

ホンダ NC700Xの画像
HONDA NC700X

走りは快適で経済性に優れ車両価格もお手頃
ホンダの新提案「ニューミッドコンセプト」第1弾

NC700X は、ホンダが掲げる新しいモーターサイクルの設計思想「ニューミッドコンセプト」に基づいて開発された1台です。ニューミッドコンセプトとは、「市街地走行やツーリングなどの常用域で扱いやすい」こと、「快適で味わい深く、燃費性能に優れたミドルクラスのモーターサイクルを、お求めやすい価格で提供したい」こと、などの考えが織り込まれた、ホンダからの新しい提案です。NC700X は、そのニューミッドコンセプトを体現した意欲作。まず驚かされるのが、スタンダードモデルで64万9950円というメーカー希望小売価格。ABS 装備モデルでも69万9300円と、70万円を割る低価格を実現しているのです。700cc という排気量を持つモデルとしては、異例のロープライスといえます。

完全新設計の排気量 700cc 水冷4ストロークSOHC並列2気筒エンジンは、力強いトルク特性を持ち扱いやすく、また優れた燃費性能を持つのが特徴です。燃焼効率を追求し、フリクションロス低減を徹底した結果、最高出力 50PS、最大トルク 6.2kg-f という十分なパワーを確保しながら、41.0km/L(60km/h定地走行テスト)という、素晴らしいマイレージを実現しています。これは 250cc クラス並の燃費性能です。ガソリン価格の高騰が続く昨今、経済性の高さは見逃せませんし、環境に対する影響も小さく済ませられるのは嬉しい限りです。また、燃費が良いために、燃料タンク容量が小さめでも十分な航続距離を得ることができました。そのおかげで、一般的に燃料タンクが置かれる位置に大容量ラゲッジスペースの設置を実現。このラゲッジスペースはフルフェイスヘルメットも収納可能な容積を確保しているので、日常使用やツーリングで大いに役立ってくれることでしょう。

スタイリングとライディングポジションは、オンロードスポーツとオフロードバイクの中間的なものですが、実際に走りの面でも両者の「良いトコ取り」を狙っています。アップライトなポジションは様々なシチュエーションで快適性が高く、ロードスポーツ的なシャシーはスポーツモデルらしい運動性を備えているのです。あらゆる道を軽快に走り抜ける万能な走行性能、類い稀な燃費性能による優れた経済性など、抜群のユーティリティの高さが光る NC700X なのです。

ホンダ NC700Xのここがポイント!
  • ● スタンダードモデルで65万円を切る低価格
  • ● 排気量に見合わぬ素晴らしい燃費性能
  • ● 大容量21Lを誇るラゲッジスペースを装備

ホンダ NC700Xのライバルはこれだ!

  • カワサキ
    ヴェルシス

    カワサキのクロスオーバースポーツ、エンジンは650ccパラレルツイン。兄弟車のER-6n/fと基本コンポーネンツを共有するが、足周りやスタイリングはヴェルシス専用品。

  • スズキ
    Vストローム650

    SV650系の650ccVツインエンジンを、高剛性なアルミツインスパーフレームに搭載。中低速重視のエンジン特性ながら、最高出力65PSという動力性能の高さも魅力。

  • ドゥカティ
    ムルティストラーダ620

    618cc空冷Lツインエンジンを搭載。スタイリングが兄弟車であるムルティストラーダ1000DSと同様だが、車体サイズは排気量に合わせコンパクト。生産終了モデル。

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