スズキ GSR400 ABS

掲載日:2011年03月07日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/髙野 英治

スズキ GSR400 ABSの画像
SUZUKI GSR400 ABS

B-KINGの流れを汲むデザインと
他の追随を許さない61psエンジン

一般にネイキッドモデルと言えば、丸目ヘッドライトにリア2本ショック、スチール製パイプフレームを採用した伝統的なスタイリングを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。しかし GSR400 はそれらと一線を画した、近未来的な造型が特徴のミドルネイキッドです。その基本スタイリングは、ハヤブサ1300の強心臓を搭載した同社の“メガネイキッド” B-KING の流れを汲むものですが、よくよく見れば単なる縮小版ではなく、あえて別物のデザイン処理やネーミングが与えられたことからも、直系の兄弟ではないことがわかるでしょう。

エンジンは GSX-R600 譲りの水冷DOHC4バルブ並列4気筒で、輸出向けには排気量そのままの GSR600 が存在しますが、日本の免許制度に合わせて 398cc にスケールダウンしたのが GSR400 というわけです。車体は軽量・高剛性なアルミダイキャスト製ツインスパーフレームを採用。高真空鋳造技術によって一体成型され、溶接継目のない美しい質感を得ています。 フロントフォークはΦ43mmの正立フォークで、リアはモノショックにトラス(三角形)構造の極太スイングアームを組み合わせ、前後にラジアルタイヤも採用しています。そして、特徴的なセンターアップマフラーはサイレンサーをシート下に設置し、一見4本出しに見えるマフラーの中央二つを丸目のLEDランプとした、個性的なデザインが与えられています。SFチックな異形ヘッドライトや、燃料タンクカバーが一体となったフロントのウィンカーも特徴です。

市場への初投入は2006年5月で、翌2007年9月には ABS 仕様も追加されました。そして騒音規制の強化と、これに伴う馬力自主規制の撤廃にいち早く対応。2009年3月にはエンジンのカムプロフィールや燃料噴射、32ビットCPU搭載のECM(=エンジンコントロールモジュール)などを変更して、最高出力は 53ps→61ps へと大幅アップを実現させました。現行モデルのカラーバリエーションは GSR400/ABS とも共通でグレー、黒、白(これのみ金ホイール)の3色を用意しています。

スズキ GSR400 ABSのここがポイント!
  • ● 61psの最高出力は400cc史上最強のスペック
  • ● あのB-KINGを思わせる、個性的なスタイリング
  • ● アルミフレームにラジアルタイヤ、車体も頼もしい

スズキ GSR400 ABSのライバルはこれだ!

  • ホンダ
    CB400スーパーフォア ABS

    1992年の登場以来、400ネイキッドの頂点に君臨し続けてきた現代の名車。鉄パイプフレームにリア2本ショック、水冷直4は53psと普遍的な構成を持つ優等生モデル。

  • ヤマハ
    XJR400

    専用に開発された空冷DOHC4バルブ4気筒を搭載する定番正調のネイキッドで、現在は残念ながらカタログ落ちしている。オーリンズのリアショックを標準装備していた。

  • カワサキ
    ZRX/II

    これまた残念ながら現在では絶版車。ZZR400系の水冷直4をスチールパイプフレームに搭載、ビキニカウルのZRXと、丸目ノンカウルのⅡとを設定して往年の名機Zを思わせた。

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