掲載日:2018年05月22日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/杉山 研二
ニンジャH2 SXはタンデムライディングや荷物の積載も考慮した新設計フレームに、最高出力147kW(200ps)のスーパーチャージャー付きの998cc並列4気筒を搭載したスポーツツアラーです。パニアケースを装着しての高速走行でも安定性を保つため、ホイールベースはニンジャH2に比べ25mmも延長。またステアリングヘッドを前方に移動し、ステアリングアングルを大きく取ることで低速走行時の取り回しやすさも向上させています。
パワーユニットはニンジャH2用がベースです。しかしながら常用域での低中回転域を大幅に強化されています。エンジンは圧縮比を高めると同時に、燃焼室形状やカムシャフト、吸排気系も変更。スーパーチャージャーには、最高出力に合わせてブレードの形状や角度を最適化したカワサキ独自開発のインペラを採用。スーパーチャージャーの回転数や吸気量も車両特性に合わせて最適化しています。そのほか低中速回転域での性能を高めるため1番と4番のインテークファンネルは短くし、電子制御のスロットルバルブは小径化。軽量なアルミダイキャスト製インテークチャンバーには、ECU制御のブローオフバルブを装備してレスポンスを向上させています。
燃料消費率は60km/h定地燃費で27.0km/L、WMTCモードで17.9km/Lと、意外なほど低燃費です。電装関係では、選択可能なパワーモードやトラクションコントロール、エンジンブレーキコントロールなどを用意。さらにエレクトロニッククルーズコントロールも装備しています。油圧式のクラッチシステムにはアシスト&スリッパークラッチを採用、変速装置は滑らかでスピーディなシフトチェンジが可能なドッグリングトランスミッションです。
そのほか、優れたウインドプロテクションを発揮するフルフェアリングスタイルや、フルLEDの灯火類、マルチファンクション液晶パネルとアナログ式タコメーターを組み合わせたインストルメントなど、魅力的な装備が満載。車体カラーはメタリックカーボングレーとメタリックマットカーボングレーのツートーンのみで、メーカー希望小売価格は199万8,000円(消費税8%込み)です。