MVアグスタ ブルターレ675

掲載日:2013年01月23日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/淺倉 恵介

MVアグスタ ブルターレ675の画像
MV AGUSTA BRUTALE 675

兄弟モデル F3 から受け継いだ並列3気筒エンジン搭載の
スペシャルなミドルクラスネイキッド

ブルターレは、イタリアのハイエンドスポーツバイク専門メーカー MV アグスタのネイキッドバイクシリーズ。ブルターレ675は、シリーズ中最も小さな排気量のエンジンを搭載する、最も新しいモデルです。排気量が小さいと聞くと、エントリーモデル的な位置づけだと想像しがちです。確かに価格の面では、そういった意味合いもあるマシンだと考えられますが、ブルターレ 675 の装備や作り込みはエントリーマシンの域を超えています。ミドルクラスのネイキッドマシンとして、MV アグスタが本気で仕上げたのがブルターレ 675 なのです。

エンジンは、先行してデリバリーが開始されている、排気量 675cc の並列3気筒エンジン搭載のスーパースポーツマシン F3 と同系のものを採用。ですが、ネイキッドマシンというキャラクターに合わせたモディファイが施されています。圧縮比は F3 が 13.0:1 であるのに対し、ブルターレでは 12.3:1 に変更。最高出力は、本国仕様で 108.5PS を 12,500rpm で発生させますが、これは F3 と比較すると 2,000 回転低い回転域になります。それだけストリートを意識した特性であると言えるでしょう。ボア×ストロークに変更はなく、MV アグスタ製エンジンの特徴のひとつであるラジアルバルブも採用。当然、MV アグスタ 675cc エンジン最大のポイントともいえる、逆回転クランクも採用しています。この逆回転クランクは、スロットルのオン/オフで発生する車体のピッチングモーションを抑制し、コーナー進入時の安定性を高めたり、急激なトラクションの変化を抑える効果を狙ったものです。その他にも独自のイグニッションシステム MVICS や、8段階調整式のトラクションコントロールシステム、4モードのエンジン特性切り替えシステムなど、先進的な電子制御デバイスを装備しているのも魅力です。また、日本に導入される仕様では、クイックシフター機構 EAS を標準装備していることも見逃せません。

フレームは MV アグスタのアイデンティティともいえるトレリス構造のパイプフレームに、アルミ製のピボットプレートを組み合わせたもの。マルゾッキ製の倒立フロントフォークは径 φ43mm の高剛性なもの。ザックス製のリアショックユニットは、ボディに “MV” のロゴマークが刻まれた専用品です。ブレーキキャリパーは前後ともブレンボ製。フロントのキャリパーは4ピストンラジアルマウントキャリパーを装備するなど、シャシーにも一切の手抜きはありません。クラスを超えた高級感、そしてなにより優れたパフォーマンスは、やはり MV アグスタと唸らせるマシンです。

MVアグスタ ブルターレ675のここがポイント!
  • ● 4モード切り替え式のエンジンマップとトラクションコントロールシステムを装備
  • ● 逆回転クランク搭載の並列3気筒エンジン
  • ● 日本仕様はクイッックシフターを標準装備

MVアグスタ ブルターレ675のライバルはこれだ!

  • トライアンフ
    ストリートトリプル

    排気量675ccの並列3気筒エンジンを搭載するネイキッド。ストリートファイター的なアグレッシブなスタイリングが魅力。ハイグレード装備のストリートトリプルRもラインナップ。

  • ドゥカティ
    ストリートファイター848

    シャシー、エンジンともにスーパーバイク1098をベースに開発された、過激なネイキッドマシン。エンジンは848EVOをベースに、ストリート向けにモディファイしたもの。

  • カワサキ
    Z800

    欧州で人気のストリートファイター的な要素を盛り込んだ、カワサキのネイキッドモデル。従来モデルの750ccエンジンを800ccまでスープアップし、エクステリアも一新。

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