“機能美” と呼ぶに相応しい、ウッドストックのカスタムパーツ
    取材協力/ウッドストック 取材・撮影・文/淺倉 恵介 構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
    掲載日:2012年9月5日

カスタムバイクの最前線から生み出される
珠玉のスペシャルパーツ

バイクカスタム好きならば、ウッドストックという名前を知らぬものはいないだろう。バックステップをはじめとする、高品質なビレットパーツのブランドとして高い評価を得ているのは周知の通りである。だが、ウッドストックはパーツ製作を行うだけのメーカーではない。同社は、広島で設立以来 20 年を数える老舗のカスタムバイクショップ。ウッドストック代表の久保氏に、ウッドストック製パーツ誕生の経緯を伺った。

 

「当社はパーツメーカーと捉えられていることが多いのですが、スタートはカスタムショップですし、ベースは今も変わりません。パーツ製作を始めたきっかけも “こういうパーツがあればいいな” と思ったのが始まりです。世の中に無いのなら、自分達で作ってしまおうと考えたんです。」

 

当初は、ウッドストックで製作するカスタムバイク用のワンオフパーツを作っていたとのことだが、そのクォリティがハイレベルであったため口コミで評判を呼び、パーツ単体でのオーダーが入るようになっていった。現在のパーツメーカーとしての側面は、その延長線上にあるのだという。なるほど、ウッドストックのパーツは実に魅力的だ。性能の高さはもちろんだが、一目見て心惹かれる美しさがある。

 

「やっぱり、バイクはカッコ良くないといけませんよね。自分自身、バイクに乗るようになったきっかけは “バイクってカッコ良い” と思ったからですからね。もちろん性能が良いのは大前提ですが、そんなことは当たり前なんです。当社で作るパーツは、性能、品質、安全性を確保した上でデザイン性をいかに高めるかを考えています。なかでも重要視しているのは、車種ごとのマッチングです。例えば、ステップだけスゴいものを作っても、装着するバイクに似合わなければ意味がありませんよね? バイクに取付けて、トータルで見てスタイリッシュであるように心がけています。」

ウッドストック代表久保 克則

ウッドストック代表
久保 克則

日本のカスタムシーンを作り上げてきた老舗ショップ『ワークス』で腕を磨き、1992年に『ウッドストック』を設立。以来、カスタムバイクの製作、メンテナンス、パーツ販売を行ってきた。久保氏の製作するカスタムバイクは「美しく、良く走る」と、高い評価を得ている。レース経験も豊富で、1997年からは自らチームを率いて全日本ロードレース選手権に参戦。鈴鹿8耐など数々のビッグレースを戦ってきた実績を持ち、レースメカニックとしても一流。

 

パーツ単体でも美しく、更にマシンの完成形までも見据えたデザインワーク。ウッドストックのパーツの魅力の秘密は、物造りへのこだわりにあるのだろう。その上で性能的にも優れているのだから言うことはない。

ウッドストックを語る上で欠かせないのがレース活動。全日本ロードレースや鈴鹿8耐など、国内トップカテゴリーのレースを数多く戦ってきた。ウッドストックのパーツは “製品への要求値の高いレース” を基準としてスペックを定められているのだ。2012年の鈴鹿8耐では、チームとしては初参戦ながら8位という好成績を残した、酒井大作選手が自ら立ち上げた『Team Motorrad 39』のマシンにも、ウッドストック製のパーツが多数使用されていた。

バイクのカスタマイズは、ウッドストックの重要な骨格のひとつである。このカタナは、同社で製作されたカスタムバイクの中の1台。ステップやトップブリッジ、ブレーキ周りなど大量のワンオフパーツが装着されているが、その仕上がりは自然でカタナそのもの。“パーツだけが悪目立ちしている”部分などは微塵もない。「バイクをトータルで見て、スタイリッシュに仕上げる」という久保氏のカスタム哲学が如実に反映されている。

造り手の “こだわり” を具現化するために
最新の大型工作機械を導入

そもそものスタート地点が “自分達の考える、理想のパーツ” を作ることが目的であるウッドストックのパーツ製作。NC フライスの導入もそのためだが、パーツメーカーとしての地位を確立し、日本全国からのオーダーに応えるため、現在は2台の NC フライスがフル稼働。CAD/CAM を導入した最新の体制が整えられ、「ウッドストック・クオリティ」のパーツが日々生産されている。また、オーダーへ即時対応するため、全ラインナップと補修パーツのストックを常に心がけているというから、ユーザーとしては嬉しい限りだ。

ウッドストックでは大型の NC フライス2台のほかにも、旋盤や溶接機など、パーツ製作に必要な工作機械を完備。製作工程のほぼ全てを自社内で補える体制を作り上げたことで、ユーザーへの迅速できめ細かい対応を実現。また、高い水準の品質管理を実現しているのだ。

NC フライスは、コンピューターが扱えれば誰でも同じ製品を作れるというような便利な機械ではない。使用するエンドミルの選択や、刃をどこから当てるかという順番など、使いこなすには様々なテクニックが必要となる。バイクパーツのように複雑で細かいパーツの製作は、簡単ではないのだ。

ウッドストック製パーツの代名詞
バックステップの最新作をご紹介

バイクのカスタムパーツで1、2を争う人気のバックステップ。ウッドストック製パーツでも注目度が高い、その最新作をここでご紹介しよう。

 

対応車種はビギナーのエントリーバイクとして、また、ベテランライダーのセカンドバイクとしても人気の高い CBR250R 。ワンメイクレースも開催され、カスタムベースとしても注目度が高まっている1台だ。高品質な総削り出しで製作されており、ステップ位置は可変4ポジションを採用し、様々なライディングスタイルに対応。ブレーキランプスイッチはノーマルパーツが使用可能であるなど、ユーザーフレンドリーな設計もウッドストックならではだ。

 

CBR250R ライディングステップ ›63,000(税込)

極限まで施された“肉抜き”が、ウッドストック製バックステップの特徴のひとつ。見るからに軽量な仕上がりだが強度は十分以上に確保されており、ステップワークによる荷重で足元に頼りなさを感じるようなことはない。作りは質実剛健の一言だ。

角という角に面取り加工が施される。無駄な部分を削ぎ落とすことで軽量化が図れ、また、ライダーの足への当りが柔らかくなるなど有効な加工だが、これほど徹底的に行うと加工時間もコストも桁が変わる。妥協無き作り込みに驚かされる。

【左】極限まで施された“肉抜き”が、ウッドストック製バックステップの特徴のひとつ。見るからに軽量な仕上がりだが強度は十分以上に確保されており、ステップワークによる荷重で足元に頼りなさを感じるようなことはない。作りは質実剛健の一言だ。

【右】角という角に面取り加工が施される。無駄な部分を削ぎ落とすことで軽量化が図れ、また、ライダーの足への当りが柔らかくなるなど有効な加工だが、これほど徹底的に行うと加工時間もコストも桁が変わる。妥協無き作り込みに驚かされる。

魅惑のウッドストック製パーツを、あなたの愛車にも!

有限会社ウッドストック

1992年設立。バイクの販売からメンテナンスやカスタマイズ、オリジナルパーツの製造、販売を行う。特にビレットパーツのクオリティの高さには定評があり、ワンオフパーツの製作にも対応してくれる。レース活動にも積極的で、全日本ロードレース選手権をはじめ、トップカテゴリーのレースを戦った実績を持つ。レースの実戦から得たデータやノウハウを製品やカスタムバイク製作へとフィードバックしている、実力派のカスタムショップ&パーツメーカーである。

住所/広島県廿日市市宮島口西1-10-7

電話/0829-56-4307

FAX/0829-56-4303

営業時間/10:00-19:00

定休日/水曜日

メータープレート

ウッドストック メータープレート

取り付けに困るアフターメーカー製のサブメーターを、スタイリッシュにマウントできるステー。アクティブ・デジタルモニター、ヨシムラ・デジタルテンプメーター、デイトナ・デジタルメーターといった代表的なサブメーターの形状に合わせた専用品がラインナップ。カラーはシルバーとブラックが選択可能。

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クラッチレリーズプレート

ウッドストック クラッチレリーズプレート

クラッチのスレーブシリンダー周りをレーシーにドレスアップ。削り出し製パーツならではの高い剛性で、クラッチ操作もよりソリッドになる。軽量化も図れ、フロントスプロケット周りのメンテナンス性も向上。カワサキGPZ900R/ZRX1100 & 1200/ZEPHYR1100用がラインナップ。

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パルサーカバー

ウッドストック パルサーカバー

エンジン周りのカスタマイズの定番パーツ。パルサーカバーの軽量化とドレスアップに。バンク角増大の効果も見込める。カワサキGPZ900R/ZRX1100 & 1200/ZEPHYR1100 & 750/Z 系用がラインナップ。画像はZEPHYR1100用。

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エンジンハンガーブラケット

ウッドストック エンジンハンガーブラケット

スチールプレートやキャスト製のノーマルパーツから変更することで剛性アップ&ドレスアップ。カワサキZ1 & Z2/Z1000R/Z1000 MK2/ZEPHYR1100 & 750用がラインナップ。

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