SP忠男からMT-09&MT-07用のフルエキ「パワーボックス」誕生
取材協力/スペシャルパーツ忠男  取材・撮影・文/淺倉 恵介  構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
掲載日/2015年4月8日

人気のミドルアッパーネイキッド、ヤマハMT-09とMT-07用のフルエキゾーストシステムが、SP忠男から待望のリリース。両モデルとも、同社の独自技術“パワーボックス”を採用した革新的なマフラーだ。走りの良さが評判のMTシリーズと、ストリートでの楽しさを追求したSP忠男のマフラーの相性は抜群。オーナーなら見逃せない!!

POWER BOX FULL [MT-09 & MT-07]

MT-09 & MT-07の個性はそのままに
走りの楽しさと、ユーティリティが大幅アップ

SP忠男でマフラー開発を統括する大泉さんに、MT-09とMT-07のパワーボックス・フルについて語ってもらった。SP忠男が、MT-09とMT-07というバイクをどう評価し、何を狙ってマフラーを開発したのか? その秘密に迫る。まずはMT-07について。

 

「MT-07は試乗して、すぐ開発を決めました。手頃感のある車格といい、コーナリングを楽しめる車体のキャパシティといい、走りを楽しむという点では最高の素材だと直感しましたから。パワー特性にしても、これといったネガな部分を感じられなかった。ノーマルの素性がいいので、マフラー開発は難しい車種だと想いましたね。ですが、極低回転の部分で神経質なところがあるのが気にはなりました。オーナーの方なら覚えがあると思うのですが、発進する時にクラッチを繋ぐと回転がストールすることがある。ですから、そのあたりのトルクを強める必要は感じました。低回転域の押し出し感が強まっているのは、乗ればすぐに体感していただけると思います」

 

「あと、やはり少々アンダーパワーに感じたんです。ですから、全域でパワーを持ち上げてあります。同じシチュエーションで、1速上のギアを使って走れる感じです。制限速度で走っていて、たとえ車の後ろを走っていても楽しい、そんなマフラーを目指しましたし、目標が実現できていると思います。日常域でも、しっかりと『気持ちイー!』が感じられるマフラーです。仮に、ユーザーがMT-09とMT-07のどちらを選ぼうかと悩んだ時、パワーボックスが装着してあればMT-07を選んで必ず満足していただけると思います」

 

では、MT-09については、どう考えているのか?

 

「MT-09は、ある意味で特殊なキャラクターを持つマシンですよね。ヤマハは本気でエクストリームライディングを楽しむためのバイクを作ったのだと思います。フロントを持ち上げたり、リアタイヤをスライドさせたりするにはピッタリのバイクです。ですが、そういう楽しみ方をするライダーが、どれだけいるのか? どういったライダーが、MT-09を好むのか? そういったユーザーの姿が想像できなかった。SP忠男がマフラーを開発する時には、どういったライダーが、どう楽しむのか? を想定して、キャラクターを作り込んでいきます。そのユーザーの姿を思い浮かべることが出来なかったので、当初はMT-09用マフラーを作るつもりは無かったんです。ですが、ユーザーさんからの要望が多く寄せられたので、これは応えなければいけないと開発を開始しました」

 

「実際のMT-09ユーザーの傾向を調べると、ツーリングや街乗りに使われている例がほとんどなんですね。そうした使い方だと、MT-09の過激なパワー特性はマッチしているとは言い難い。どういった特性に変えていけば良いのかを掴むために、かなり走り込んで見えてきた部分があります。例えば、レスポンスが過敏と言われていますが、単純にレスポンスが鋭いだけではなく、パワーの出方にタメがあるところが、乗り手の感覚との間にズレを生じさせているんです。もっとリニアに、もっとスムーズに反応させれば乗りやすくなるんです」

 

「また、ただ乗りやすいだけのマフラーにならないようには注意しましたね。最初は、とにかく過激さを抑え、扱いやすさを重視したマフラーを試作してみたんです。確かに乗りやすくはなりましたが、スリリングなMT-09本来の個性を失ってしまいました。ですから、スパルタンな部分は残しつつ、コントローラブルなパワー特性に仕上げました。扱いやすくはなっていますが、ちゃんとMT-09の乗り味を活かしたマフラーです」

 

また、開発時の苦労話も聞くことが出来た。

 

「SP忠男には、パワーボックスの他にもピュアスポーツなど、さまざまなキャラクターの異なるマフラーがあります。MT-09とMT-07に関しては、最初はエキゾーストパイプの自由度が高いピュアスポーツシリーズとして開発を進めていました。エキゾーストパイプの長さや太さを変えれば、特性の変化は出しやすい面がありますから。ですが、開発を進めていくうちに、何か違うと感じるようになりました。MT-09とMT-07は、デザインも素晴らしいバイクです。テールパイプを長くとった、従来のスタイルのマフラーではMTのフォルムを崩してしまう。それが許せなかった。サイレンサーの位置は、ノーマルから大きく変えたくない。そこで、パワーボックスの採用を決めたんです。パワーボックスなら、エキゾーストパイプの容量を確保しながら、凝縮感のあるショートなスタイリングを実現できますから」

 

「ですが、開発には苦労しましたね。特に消音には悩まされました。マフラーの排気音は、1気筒あたりの排気量が大きい方が、消音が難しいんです。ツインとトリプルですから条件は厳しい。正直なところ1年前の我々では、このマフラーは完成させられなかったと思っています。今まで蓄積してきたパワーボックスのノウハウに加え、新しい技術にトライして完成にこぎ着けたという感じです」

 

SP忠男の技術力が惜しみなく注ぎ込まれたMT-09とMT-07のパワーボックス。これは、走りに期待せざるを得ない。

MT09 POWER BOX FULL 14万8,000円(税抜)

MT07 POWER BOX FULL 13万8,000円(税抜)

スペシャルパーツ忠男 大泉善稔

「クラッチを繋いだ瞬間に笑みがこぼれる」そんなマフラー造りをテーマに、ストリートでの楽しさを追求するSP忠男製マフラーのキーマン。同社のモットーである”気持ちイー!”をライダーに提供すべく、マフラー開発を行っている。

IMPRESSION

より速く、より扱いやすくなるMT-07
誰もがパワーを引き出せるMT-09

まず、最初に試乗したのはMT-07。クラッチを繋いだその瞬間からトルクの太さを感じることができる。押し出し感が強く、意識的に回転を上げてクラッチを繋ぐ必要がない。かといって、いきなり強大なパワーを発生しているというわけではないので、気負い無く簡単にスタートすることができる。そこからスロットルを開いていくと、マシンはぐんぐんと加速する。スロットルと後輪が連動していくようなリニアさだ。この感覚はノーマルマフラーには無い。

 

ノーマルとの違いを一番大きく感じたのは、タコメーターが5千回転を超えたあたり。パワーが一層高まり、実に力強い加速をみせる。だが、けっしてピーキーではない。乗り手が望むだけのパワーを、エンジンがその通りに発生させているかのようだ。ピックアップの良さはノーマルと比較にならないのに、ギクシャク感は皆無でスロットルの開け閉めが実に楽しい。前を行く車との車間を詰めるだけ、交差点を曲がって加速するだけ、それすら楽しめるのだ。高回転もリミッターが利くまで、キレイに伸びてくれる。まさに「気持ちイー!」マフラーだ。

 

MT-07というバイクは車体がエンジンを上回っており、それがライダーに安心感を与えてくれる。だが、言い換えればパワーに物足りなさを感じる部分でもあり、もう少しツキが良ければ、もう少しパワーがあれば、と求めてしまう。SP忠男のパワーボックス・フルなら、その乗り手が望んだ走りが、そのまま手に入れられる。思う存分にスロットルを開け閉めし、パワーを引き出すのが容易。こういった特性は、実はワインディングで速い。軽量なMT-07なら、パワーを持て余す大排気量車をカモることも簡単だろう。コーナリングマシンとしても評価が高いMT-07だが、その戦闘力を大きく引き上げるマフラーだといえる。だが、何より素晴らしいのは、どんなシチュエーションでも走りの楽しさが圧倒的に高くなることだ。

 

続いてMT-09。このバイクは、コンパクトで取り回しの良い車体と、過激極まりないエンジン特性が持ち味。それが面白いところなのだが、扱いには注意と言えなくもない。乗っていて、常に緊張を強いられる。なら、その凶暴さを抑えれば乗りやすくはなる。だが、SP忠男は安直にその手段を選ばなかった。MT-09らしい、ドンッと来るスリリングなパワー感はそのまま。だが、ピックアップが絶妙に調教されているので、気構えることなくスロットルをワイドオープンできのだ。

 

単純にレスポンスが落とされているわけではない。聞けば、MT-09用パワーボックス・フルの開発時には、スロットル操作に対するリニアリティを重視したのだという。ノーマルにはパワーの出方に波があり、それが唐突さやギクシャク感の原因になるとのこと。パワーボックス・フルはスムーズにパワーが立ち上がるように調整されており、スロットル操作に忠実なパワーデリバリーを実現している。ライダーの意志が、そのまま後輪に伝えられる。だから、凶暴なパワーを自在に引き出すことが可能となったのだ。

 

MT-09は3種類のパワーモード切り替えが可能だが、日常域では多くのライダーが、レスポンスが穏やかなBモードを使用しているという。それが、パワーボックス・フルを装着すればスタンダードモードや、よりスポーティなAモードも自由に楽しめるようになるのだ。MT-09本来の持ち味を、誰もが味わうことが出来る。MT-09とは、こんなにも走りが面白いバイクだったのかと、認識を改めさせられる体験だった。MT-09を乗りこなすのに苦労しているのであれば、パワーボックス・フルは必需品。そうでなくとも、是非試して欲しい。走りの楽しさが倍増する。乗りやすく、その上で”MT-09らしさ”がしっかりと活きている。

 

パワーボックス・フルが装着されたMT-09とMT-07。2台を試走して感じたのは、とにかく”走りの楽しさ”が強調されているところ。それぞれの持ち味を理解し、良い部分を引き出すマフラー造り。さすが、SP忠男と言わざるを得ない。楽しく走りたいのであれば、パワーボックス・フルは間違いの無い選択だ。

 

PICKUP PRODUCTS

トップブランド“SP忠男”の誇り
妥協無き作り込みが光る逸品

パフォーマンス向上はもちろんのこと、カスタムパーツにとってはファッション性も重要なファクター。MT-09&MT-07のパワーボックス・フルの素材は超軽量ステンレス、隅々まで磨き上げられたポリッシュ仕上げは息を呑む美しさ。2モデル共に採用しているショートタイプのメガフォンサイレンサーは、MTシリーズならではの未来的なフォルムに見事にマッチ。消音効果も十分で、法規制に適合。音量は抑えつつ耳に心地良い快音で、成熟した大人のライダーが楽しむに相応しいマフラーだ。

 

BRAND INFORMATION

スペシャルパーツ忠男

住所/東京都台東区北上野1-7-5
電話/03-3845-2010
営業時間/11:00?19:00
定休日/毎週水曜日、毎月第3火曜日

マフラーをはじめ、様々な高性能パーツをラインアップする老舗のパーツメーカー。SP忠男のトレードマークである“目玉のマーク”は、同社代表の元モトクロス全日本チャンピオン“忠さん”こと、鈴木忠男氏のルックスをモチーフにしたものだ。性能がアップするだけでなく“走りの楽しさ”を基本コンセプトに掲げるSP忠男のパーツは、ライダーならば一度は装着してみたい逸品だ。

SP忠男ではユーザーへのサービスを充実させるため、ネットでダイレクトストアを展開中。
ダイレクトストアでは様々な購入者特典が用意されているので、SP忠男製品を購入するなら、
SP忠男ダイレクトストアがお薦めだ。

 

SP忠男ダイレクトストア

 

機械イジリが苦手な人にとってマフラー交換はたいへんな難作業。ショップに依頼しても思った以上に工賃がかかるものだ。ところが、SP忠男ダイレクトストアでSP忠男製マフラーを購入した場合、なんと取付け工賃が無料! しかも、世界中どこでもSP忠男のメカニックが出張してくれるのだ。申し込みはマフラー購入時に「出張取付け希望」と申し出るだけ、交通費はユーザー負担となる。

 

 

マフラーを交換した後、始末に困るのが取り外されたノーマルマフラーだ。JMCA取得、政府認証マフラーのSP忠男製マフラーは車検対応なので、ノーマルマフラーを保管しておく必要も無い。しかし処分するには費用がかかる…。SP忠男ダイレクトストアでマフラーを購入した場合、不要になったノーマルマフラーを無償で回収してくれる。マフラー出張取付けを依頼すればマフラー交換時に回収してくれるし、それ以外はSP忠男上野店にマフラーを送ればいい。その際の送料はユーザー負担となる。

SP忠男ダイレクトストアでのマフラー購入者向けサービスとして、ダイレクトストア限定エンブレムが用意されている。専用デザインを採用しており、カラーは赤と青の2タイプから選択可能。他では絶対手に入らない、プレミア感抜群のエンブレムだ。

 

通常版のエンブレム(写真上)と、SP忠男ダイレクトストア限定のエンブレム(写真下)。限定エンブレムは写真の赤の他、同デザインで青いタイプも用意されている。どのエンブレムを選ぶかはユーザーの自由だ。

ヤマハ|MT-09 (EBL-RN34J)

POWER BOX FULL 15万8,000円(税抜)

ヤマハ|MT-07 (EBL-RM07J)

POWER BOX FULL 13万8,000円(税抜)

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