【Page5】10年乗ってから18インチのスポークに履き替えた「みかん号」

掲載日:2010年01月04日 特集記事オトナのシングルYAMAHA SRX    

記事提供/2009年6月1日発行 絶版バイクス1

17インチのⅢ型をベースに10年乗ってから
18インチのスポークに履き替えた「みかん号」
自分の美的センスが変わってしまわない限り、SRXを乗り換えるつもりはないと断言する関澤さん。絶版車に乗っているという意識はない。
SRX400[3HU] OWNER 荻野義明さん

かつてモト・メンテナンスの読者プレゼントでフレーム用ウレタン注入キットが当選し、このSRXで効果を体感したという荻野さん。

1985年4月に発売が開始された当初、SRXのタイヤは前後とも18インチを装備していた。その足周りはフロントタイヤの17インチ化、4ポットキャリパーでブレーキの強化を行った87年登場のⅡ型で大きく代わり、さらに翌年ラジアルタイヤを装着したⅢ型と呼ばれるモデルへと進化。そのⅢ型を89年に新車で購入して以来、ずっと乗り続けているのが荻野さん。

 

これまでに7万km近くの走行距離を積み重ねる間に、ヨシムラサンパーの装着や同じくヨシムラキットパーツによる418cc化、FCRキャブの装着などのモディファイを行ってきたが、何といっても最も特徴的なのは前後のスポークホイール化だ。ヤマハTDR250用ハブを使って、アクロン製リムで前後18インチ化する計画は、当初思ったほど簡単にはいかず、実作業時にはスポークとキャリパーが干渉したり、アクスルシャフトの径を調整したりと、想像以上の手間が掛かったそうだ。

 

しかし、Ⅲ型の車体はそもそも18インチタイヤで開発された初期型ベースのため、18インチ化によってむしろ操縦性が向上したという。これはタイヤ径に加えて、タイヤ幅も純正より細めにしたことが功を奏したのであろう。細いタイヤとパイプハンドルによるアップライトなライディングポジションによって、細かなコーナーが続くワインディングでも軽快な走りを楽しめるという。派手なみかん色のペイントが目を惹きつけるが、キャッチコピーにあるスーパーシングルの思想を正しく受け継ぐ正統派の1台である。

 

  • ヨシムラ製φ89mmピストンやステージ2カムなどでチューニングされたエンジンは今でも手入れが行き届いている。キャブはFCRφ35を装着。もちろんヨシムラサンパーも当時モノだ。

    ヨシムラ製φ89mmピストンやステージ2カムなどでチューニングされたエンジンは今でも手入れが行き届いている。キャブはFCRφ35を装着。もちろんヨシムラサンパーも当時モノだ。

  • バックステップはWMをベースに改良を加えている。全周ローレット仕上げのペグは後に交換したパーツだ。

    バックステップはWMをベースに改良を加えている。全周ローレット仕上げのペグは後に交換したパーツだ。

  • リム幅は3インチで、純正より1サイズ細い120/80-18サイズのタイヤを装着。スポークはSR用を加工して利用している。

    リム幅は3インチで、純正より1サイズ細い120/80-18サイズのタイヤを装着。スポークはSR用を加工して利用している。

  • 乗りやすさを重視して、あえてパイプハンドルを(社外品のパイプハンドルキットを使用して)装着している。スリムでタイトなポジションではなくなるが、腰への負担は大きく緩和されたそうだ。

    乗りやすさを重視して、あえてパイプハンドルを(社外品のパイプハンドルキットを使用して)装着している。スリムでタイトなポジションではなくなるが、腰への負担は大きく緩和されたそうだ。

  • 2.5×18ホイールと90/90-18タイヤにより、メーカーのモデルチェンジを逆行するモディファイで、元来SRXが持つ操縦性を再現。あの当時は、どんなバイクでもとにかく17インチ&ラジアルな時代だった。

    2.5×18ホイールと90/90-18タイヤにより、メーカーのモデルチェンジを逆行するモディファイで、元来SRXが持つ操縦性を再現。あの当時は、どんなバイクでもとにかく17インチ&ラジアルな時代だった。

 

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