ケイツー・テックのヤマハ空冷2ストRD400/250用チャンバー
掲載日/2018年12月21日
取材協力/ケイツー・テック
記事提供元/絶版バイクス編集部
※この記事は『絶版バイクスVol.29』(2018年7月19日発売)に掲載された内容を再編集したものです。記事の内容は雑誌掲載当時のものです。
チューニングパーツ開発や製造の現場でなにより重要なのが、経験値と経験則である。経験することで経験値が積み上げられ、高い経験値があれば確度の高い経験則を導き出すことができる。ヤマハ空冷2ストロークモデルでも、水冷RZ/RZRシリーズやコンペティションシーンで培った技術が生きている。

2ストロークカスタムに不可欠なチャンバー
レース参戦の技術で絶版車向けに開発

2ストロークモデルのユーザーにとって、取り付けるだけで走りのフィーリングが様変わりするエキスパンションチャンバーは、実に魅力的なチューニングパーツでありカスタムパーツだ。例えば、吸入抵抗の少ないパワーフィルターを取り付けたり、インマニのショート化とともにビッグキャブを取り付けるなど、吸入系のモディファイを同時に行うことで、それこそ想定外のエンジンパワーを引き出すことができるのが2ストロークモデルの魔力であり魅力でもある。

しかし、セッティングを間違えると即刻焼き付いたり、ピストンに風穴を開けてしまうなど、トラブルに見舞われやすいのも2ストモデルの特徴だ。重要なのがバランスであり、トータルでセットアップしない限り究極的なマシン作りはできない。

「もっと気楽にエキスパンションチャンバーを楽しんで欲しい」とのコンセプトで商品開発を進めているのがK2テックだ。ノーマルマフラーと交換するだけで、ひと味違った走りを楽しむことができると評判なのも、同社製チャンバーである。あくまでストリートでの扱いやすさを重視し、実用域でのパワーとトルクアップを果たす設計方針としている。

とくに、旧車はマフラーコンディションが悪いと車体全体の仕上がりが良くないため、リプレイス部品としての存在価値も近年では注目されている。廉価な集合チャンバーが加わったことで、ユーザーにとっては選択肢が拡がり大歓迎だろう。

メーカーの開発現場、しかも2スト市販レーサーの開発に携わっていたK2テック久保和寛代表だからこそわかる「ストリートにおける重要性」。K2テックの今後の展開にも期待しよう。

YAMAHA RD400/RD250 クロスチャンバー TYPE-1
価格5万4,000円(税込)

パイプベンド仕上げのスチール製チャンバーがK2テックにおけるタイプ1シリーズ。純正マフラーとは違ったエキスパンションチャンバー独特の世界を廉価に楽しむことができるとして人気だ。RD400/250用はクロスエキパイを採用。ノーマルのストリートユースならセッティングの必要性は無いが、スポーツ走行や高速走行時には要キャブセッティングである。

YAMAHA RD400/RD250 鏡面ステンレスチャンバー TYPE-2
価格14万5,800円(税込)

K2テックが開発製造販売するエキスパンションチャンバーシリーズで、最高峰がこの鏡面ステンレス仕様のタイプ2だ。短いピッチで溶接された「巻きエキパイ」を採用。機械を使ったロール成形ではプレートにキズが付くため手巻き溶接を採用。こちらの商品もレースユースではなくあくまでストリート向けの設計。ステン素材のためサビに強く美しく輝く。

YAMAHA RD400/RD250 クロス集合クリアー
価格3万4,560円(税込)

YAMAHA RD400/RD250 ストレート集合クリアー
価格3万2,400円(税込)