取材協力/一般社団法人全国二輪車用品連合会(JMCA)(TEL/03-5545-7220)写真/前川健彦 文/吉田 恵
※この記事は、雑誌『スマイルバイク』Vol.12 P.60~P65の内容を再編集・掲載したものです。
掲載日/2015年8月19日

お気に入りのマイバイク。もっと自分好みの1台にする方法がカスタム=パーツ交換だ。マフラー交換はカスタムの王道であるが、クレバーなライダーなら保安基準適合品で安全に楽しく走ろう。というわけで、マフラーについて、全国二輪車用品適合会(JMCA)に聞いてきた。
JMCA政府認証マフラーとは?

さまざまな要素が変えられる
マフラーカスタムは面白い

「マフラーカスタムは、安全・音・排ガスに関して決まりごとがあるので、それを守ることが前提になりますが、JMCA認定品なら問題ありません。ライダーが安心して走るためにも、毎月新しいマフラーをテストしていますから」と、JMCA理事で前マフラー部会会長の大泉さんは語る。

 

「ただし、最初のカスタムが必ずしもマフラーでなくてもいいんですよ。昔のように何が何でも愛車を速くすることから、相棒として楽しむようにカスタムのありかたも変わってきた。そういう意味で、ハンドルでもステップでも好きな部分から始めればいいと思います。が、カスタムパーツとして、マフラーほど交換して効果の大きなものはないですね。デザイン、サウンド、重量、出力特性と、これだけの要素を同時に替えられるパーツは、ほかにありませんから」と話は続く。

 

改造=暴走族のイメージが強かった20年ほど前までは、形状や寸法の変更につながるパーツ交換はほぼ不可能な法制度になっていて、400㏄車は車検ごとに保管していたノーマルパーツに戻していたものだ。純正部品以外への交換を認めない国内の車両保安基準は、’90年代半ばに外国から非関税障壁だとの批判を受けて緩和された。同時に違法な市販パーツも増え、それらを放っておけば、カスタムが再び違法行為だと見なされてしまう。バイクの文化としてカスタムを根付かせるために、社会的影響も大きな市販マフラー音の保安基準適合をJMCAが独自にテスト、確認することとなった。

 

「当時は、音が大きい方がいいと考えるライダーもまだまだ多く、JMCA認定マフラーだから売れないなんて話もありました」とJMCAマフラー部会副会長の山田さんと苦笑いする。

 

「ここ10年ほどで、公道で安心して使えるマフラーへのニーズが増えましたね。ベテランは年を重ねて周りに配慮するようになったようです(笑)。若い人は音の大きさで主張する自己顕示欲もなく、純粋にバイクを楽しみたいという健全な考え方になっています」

 

停車中に一定条件下の音量値のみで始まったマフラーの規制も、環境問題や社会的責任から年々強化され、現在は騒音に関しては平成22年規制(走行中の音量を調べる加速走行騒音値を新たに設定)、排出ガスは平成18・19年規制が適用されている。なお、新基準で規制値が厳しくなっても、適用開始以前に生産(または輸入)された車両は旧基準をクリアしていればいいので、年式によって基準値に差が出ている。乱暴にいってしまえば、古いバイクは最新の基準値を超えてうるさい場合でも合法となる。

 

平成22年規制に合わせ、JMCAは登録性能確認期間を設立。公的認定試験を行うための試験機関として登録され、事前認証制度(性能テスト)をクリアしたマフラーは公的認定を受けている。JMCAが着実に実績を重ねた結果、市販マフラーも国交省のお墨付きとなり、大手を振ってカスタムを楽しめるようになった。JMCAマフラーで安心して愛車をかわいがろう。

マフラーに関する法規制

排出ガス規制(一酸化炭素・炭化水素・窒素酸化物濃度)

音量規制(近接排気騒音/加速走行騒音)

▼▼▼ 違反すると ▼▼▼

50万円以下の罰金 最大6か月の使用停止
車検証・ナンバープレートの没収 など……

マフラー認証制度とは?

アフターメーカーが開発した市販マフラーを、法律で定められた方法によって排出ガス成分と騒音を測定し、合格した製品のみに四角い公的認証プレート(平成22年規制適用前は業界自主認定の楕円形プレート)が交付される。JMCA認定品以外は公道使用は禁止。対象は’10年4月以降に生産された国産車と通関された輸入車だ。

今回話をうかがったJMCA理事で前マフラー部会会長の大泉善稔さん(左)と同マフラー部会副部長の山田幸弘さん(右)。バイクカスタムをアンダーグラウンドの存在から、日本の文化として合法的に根付かせるためにJMCA設立時から努力してきた。音が大きいマフラーが好まれた時代は、JMCA認定品が売れなかったという苦い経験談も。

 

マフラー交換のメリット
野島エンジニアリングのYZF-R25用ファサームM2マフラーのパワーチェックグラフ。上の曲線がトルクの測定値で、下の曲線がパワーの測定値。赤が純正マフラー、青がファサームM2であり、全域でポテンシャルアップが確認されている。

社外マフラーはいっさいダメというスタンスであった国交省が、JMCAのこれまでの活動を評価して、マフラー交換時に保安基準適合の市販品使用を推奨した画期的なポスター。

JMCAでは原付からリッターバイクまで年間400種類ものマフラーをテスト、近接排気騒音(左)と加速走行騒音(右)を計測する。平成10年規制以前の騒音規制は近接で99dB以下だったが、現行モデル(125cc以上)用市販品は近接が94dB以下、加速が82dB以下と厳しくなっている。フルエキゾーストシステムとして触媒部分も交換するマフラーでは、排出ガス成分の測定も行われる。

マフラーの種類 スリップオンとフルエキ

バイク用マフラーでは、シリンダーヘッドに接続するエキゾーストパイプ以降をすべて交換するタイプをフルエキゾースト(フルエキ)、消音機能を持つサイレンサーのみ替えるタイプをスリップオンと呼び、区別されている。フルエキでは排ガスを浄化する触媒を内蔵しているものも多い。設計の自由度が大きなフルエキの方が、パワーアップや出力特性の変更に有利だが、価格も高くなる。

ノーマル(左)では控えめに見えるマフラーが、市販品(右)に交換することで、存在感を発揮する。マフラーが目をひくため、視覚的に車高を低く感じさせる効果もある。ちなみにYZF-R25純正マフラー(サイレンサー部)の重量は約2.8kg、近接排気騒音値は87dBなので、下記で紹介しているJMCAマフラーと比較の参考にしてほしい。

PICKUP PRODUCTS

SP忠男
POWER BOX
 for YZF-R25 (MEGAPHONE)

音量:近接92dB/加速78dB
重量:0.8kg
価格:5万3784円

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スペシャルパーツ忠男
東京都台東区北上野1-7-5
TEL/03-3845-2009
http://www.sptadao.co.jp/

アールシー甲子園
HITMAN MUFFLER
 for YZF-R25(SLIPON)

音量:近接92dB/加速77dB
重量:0.73kg
価格:5万1840円(素地)/6万480円(グラデーション)

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アールシー甲子園
兵庫県西宮市六湛寺町2-1-101
TEL/0798-34-3523
http://www.rckoshien.co.jp/

野島エンジニアリング
FASARM
 for YZF-R25

音量:近接86dB/加速75dB
重量:約1.5kg
価格:6万2640円

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野島エンジニアリング
三重県鈴鹿市住吉町7265-7
TEL/0566-36-0456(プロト営業部)
http://www.nojima-japan.co.jp/

カラーズインターナショナル
STRIKER Street Concept
for YZF-R25(SLIPON)

音量:近接90dB/加速74dB
重量:1.46kg
価格:7万4520円

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カラーズインターナショナル
神奈川県横浜市都筑区中川1-22-5
TEL/045-914-6881
http://www.striker.co.jp/

 

JMCA対応ブランド一覧※一部未対応商品もアリ
モリワキエンジニアリング キタコ RC甲子園 ササキスポーツクラブ
ヤマモトレーシング POSH TSR HOT LAP
ペイトンプレイス ヨシムラジャパン NOJIMA MAC-MRD
SP忠男 オーバーレーシング デルタ ウィルズウィン
デイトナ ハリケーン STRIKER SPECTRUM POWER
BEET JAPAN WM R.S.V. TRICK STAR
SP武川 WR’s アールズギア ワールドウォーク
RPM PLOT BEAMS BURIAL
キジマ NRマジック K-FACTORY ウインドジャマーズファクトリー