2015年のMotoGPの世界を完全再現した最新ゲーム「MotoGP™15」登場
取材協力/オーイズミ・アミュージオ 取材・文・写真/淺倉恵介 構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
※「インターグロー」は 2018年に「オーイズミ・アミュージオ」へ 社名を変更しました。
掲載日/2015年10月7日

トップライダーと夢のバトルを展開!?
ゲームの枠を飛び超えたMotoGP™15

皇帝ロッシの逆襲と、迎え撃つ新世代ライダー達の激闘。スズキやアプリリアといったコンテンダーの復帰と、話題の多い2015年シーズンのMotoGP。そのMotoGPをリアルに再現したゲームMotoGP™15がリリースされた。マシンやライダー、チームやコースに至るまで、2015年のMotoGPを緻密にシミュレート。そのMotoGP™15を、元MotoGPライダーの青木宣篤さんがインプレッション。

INTERVIEW

リアルな走りを徹底追求
MotoGPの世界を完全再現

世界最高峰のバイクレースMotoGP。選ばれしライダーのみが、その戦場に立つことを許され、熾烈で華麗なバトルを繰り広げる。その特別なライダー達が駆るMotoGPマシンは、最高出力250馬力を超え、最高速は340km/hにも達する。メーカーが持てる技術の全てを注ぎ込み、速さだけを追い求めた究極のバイクだ。最速を疑うべくもないMotoGPマシンを思う存分操ることが出来たら……、綺羅星のようなMotoGPライダーの一員になれるのだとしたら……。そんな、バイク乗りであれば誰もが思い浮かべる夢を、バーチャルの世界で実現したゲームが登場。それがこの「MotoGP™15」だ。前作にあたるMotoGP™14は、パッケージ版だけでも世界中で52万本という驚異的なセールスを記録したモンスタータイトル。ゲーム内容やマシンやライダーのデータをブラッシュアップし、更にリアルに、更に面白くなったのがMotoGP™15なのだ。

 

MotoGP™15を開発したのは、イタリアに拠点を置くマイルストーン社。20を超えるバイクゲームを世に送り出してきたバイクゲームのスペシャリスト集団だ。超リアルな乗車感覚を味わえるライディングシミュレーターとして話題を呼んだ「RIDE」の開発元だと聞けば、納得する人も多いだろう。MotoGPをテーマにしたゲームも数多くリリースしてきており、MotoGP™15はタイトルに「15」とあるように、2015年シーズンのチームやライダー、マシンのデータがゲーム内に反映されている。これは、MotoGPの公認を受けているからこそ実現したこと。日本語へのローカライズ版が発売されるのは、2007年発売のMotoGP™7以来となるので、ファンにとっては待ちに待った登場と言えそうだ。

 

MotoGP™15のスゴいところは、何と言ってもリアルさの追求っぷり。マシンやライダーのグラフィックは実車そのものだし、コースは実際にMotoGPが開催されるサーキットを収録。しかも、コースレイアウトはもちろん、コーナーのカントまで再現しているのだ。だが、そうは言っても、我々一般ライダーにとっては、MotoGPマシンも海外のサーキットも未知の世界。そこで、海外でのレース経験が豊富で、実際にMotoGPマシンをライディングしている人物に検証してもらうことにした。

 

青木宣篤さん

1971年生まれ。89年、当時史上最年少で国際A級ライセンスに昇格。93年にWGP250クラスで世界デビュー。97年にWGP500クラスにステップアップしランキング3位を獲得。現在はスズキのテストライダーを務める一方で、榛名モータースポーツランドでミニバイクレースのシリーズ「青木ノブアツ杯」を主催。ライディングスクールのインストラクターなど、多角的に活躍中。

コースアウトしてしまい、青木さんも思わずこの表情。本物のMotoGPライダーも夢中にさせてしまう魅力がMotoGP™15にはあるのだ。

今回、MotoGP™15をテストライドしてくれたのは、元MotoGPライダーである青木宣篤さん。青木さんは、現在テストライダーとしてスズキのMotoGPマシン開発を担当。2015年からMotoGPに復帰し、いきなり快進撃を見せているスズキのMotoGPマシンGSX-RRは、青木さんが鍛え上げてきたマシンなのだ。普段はゲームをしないという青木さん「ゲーム機に触るのは20年ぶりくらいかなあ?」と言いつつMotoGP™15をプレイ開始。

 

「画像がスゴくキレイですねえ。マシンのカラーリングやライダーのヘルメットとか、実物そのものですよ。再現度高いなあ」

 

と、まずはグラフィックの美しさと、ディティールのリアルさに驚いた青木さん。マシンはもちろんGSX-RRをチョイス。ライダーはスズキのエース、エスパルガロ選手を選択。走るコースはイタリアの名門コース、ムジェロを選んだ。ムジェロはWGP500で初めて表彰台に上がった、青木さんにとって相性の良いコースなのだそうだ。最初の内は、慣れないコントローラー操作に戸惑っていたようだが、さすがは元MotoGPライダー。あっという間にコツを掴むと、快調に走り出した。

「コースがかなりリアルに再現されているので驚きました。知っているサーキットは『次はこういうコーナー』というのが身体に染み付いていますが、その感覚に近い感じで走れますから。今、MotoGPを走っている世代のライダーは、こうしたゲームでイメージトレーニングをしているライダーも多いんです。これだけ精密にコースが再現されているなら、シミュレーションにも使えるでしょう。エスパルガロもパドックでゲームしてますよ。彼は『気持ちを高めるため』って言ってました。それにしてもリアルだなあ。ホイルスピンさせるとコースにブラックマークが付くでしょ? 次の周に見たら、同じ場所にブラックマークが残ってるんですよ!」

 

などとコメントしながらも、どんどんペースを上げていく青木さん。かなり熱心に攻めている様子。

 

「現役時代、レース中にコースアウトしたコーナーがあるんですけど、このゲームでも必ず転んじゃう。そんなところまでリアルなのかなあ?(笑)」

 

世界のサーキットを知り、MotoGPマシンに触れている青木さんも納得のリアル感。アナタも、MotoGP™15でMotoGPの世界を体感しよう!!

操作やマシンのセッティング変更など、MotoGP™15の遊び方のレクチャーを受ける青木さん。インストラクターは、MotoGP™15日本語版の開発を行ったインターグローの渡部さん。

PICKUP PRODUCTS

Moto2、Moto3も最新データで楽しめて
レジェンドライダーとも対戦できる!!

MotoGP™15はヤリ込み要素満載。実在のライダーだけでなく、オリジナルライダーのキャラメイクも可能。MotoGPクラスだけでなく、Moto2、Moto3といったクラスも最新データで楽しむことが出来る。「MotoGP™キャリアモード」では、Moto3からスタートして戦績を積み重ねていくことで、MotoGPチームからオファーを受けるサクセスストーリーを体験できる。また、1994年~2001年のWGPを舞台にした「2ストロークイベント」では、GP500マシンでレジェンドライダーと競い合うことも出来るのだ。対戦機能も搭載し、オフラインでは2人でのバトルが可能。ネットワークサービスに接続すれば12名で競い合うことも出来る。DLCも充実。発売日と同日に配信されたDLC1は無料で、Moto2、Moto3の最新データが追加配布される。DLC2は2004年~2005年のMotoGPの名シーンにチャレンジできる「4ストロークイベント」が追加される。こちらの価格は1,200円だが初回特典にもなっているため、パッケージ初回生産版に限り購入者は無料で入手できる。