絶対的な速さや数値的なパワーだけがバイクじゃない!
走って楽しい650~1000ccのおすすめネイキッドモデル
掲載日/2018年06月29日
文/青木タカオ  構成/バイクブロス・マガジンズ

これからのスタンダードはこのクラスが中心的存在に!
650~1,000ccクラスのネイキッドモデル総括

リッタークラスの1,000ccに対してミドルクラスは 600cc というように、かつては排気量設定がある程度決まっていた感が否めなかった。特にスーパーバイク世界選手権などレースカテゴリーに属するモデルやその派生モデルにとってはレギュレーションに従ってきた都合上、当然の流れとなっていたが、一方でストリートモデルにそのような枠組みはいらない。

きっと長い間、そう感じていたライダーが少なくなかったのだろう。いま、各メーカーから排気量にとらわれないモデルがこぞってリリースされ、世界中のバイクファンを魅了している。650ccから1000ccを上限にしたこのカテゴリーは、サーキットという限られた場所だけでなく、ワインディングでエキサイティングな走りが楽しめ、ツーリングも快適にこなしつつ、ストリートバイクとして日常的に気軽につきあえる扱いやすさも持ち合わせている。

決して数値的なパワーやライバルを凌ぐ速さだけを追い求めたわけではない、ライディングする感動、コーナーを駆け抜ける歓びを追求したこのカテゴリーは、いまもっとも熱いと言っていいだろう。そんなモデルたちの試乗インプレッションやカタログページをまとめてみた。

リッタークラスの次世代ネイキッド5選

  • ヤマハ MT-10SP
    車両構成は、エンジンもフレーム、スイングアームも現行YZF-R1がベース。しかし、R1のネイキッドバージョンでは決してない。エンジンは40%、車体は60%のパーツを専用設計とし、ストリートスポーツとして最適化されているのだ。

  • ホンダ CB1000R
    最初に感心させられたのは、乗り手を脅かす気配がないこと。一番の理由は車格感だ。近年のリッタースポーツネイキッドは、どのモデルもコンパクトにまとまっているけれど、CB1000Rの小柄さは圧倒的。これなら、どんな体格のライダーでも気軽に走り出せるだろう。

  • スズキ GSX-S1000 ABS
    端的に言えば、GSX-Rのネイキッド版。しかし、スーパースポーツをネイキッド化したモデルは多くあるが、それだけに終わることなく、ストリートスポーツとして最適化させていることが試乗するとわかる。ライディングポジションが快適な自然体で、スポーツできるフィット感もある。ハンドル切れ角もスーパースポーツの水準より大きく、取り回しもしやすい。エンジンも低中速が豊かでスムーズで扱いやすい。

  • カワサキ Z1000(ニンジャ)
    スロットルを開けた瞬間から感じる力強いトルクとキレのあるハンドリングは、スーパーネイキッドと呼ぶに相応しい優れた走行性能。人間工学に基づいたライディングポジションは高いコントロール性を実現し、アグレッシブなライディングをもたらしてくれる。

  • BMW S1000R
    4ストローク 999cc 水冷直列 DOHC 16 バルブ4気筒は S1000RR 譲りだが、ネイキッド化の定石どおり、ストリートでの扱いやすさを狙った特性変更がなされている。万能性を高めているのは、DDC(ダイナミック・ダンピング・コントロール=電子制御セミアクティブ式サスペンション)だ。最適なダンピング特性を判断し、設定を自動調節する。

900ccクラスで戦う次世代ネイキッド7選

  • ヤマハ MT-09
    外装/保安部品の大幅刷新に加えて、クイックシフターとトラコンの追加、アシスト&スリッパークラッチの導入、吸排気系の見直しなど緻密で広範囲に渡る熟成が行われた2代目MT-09。角を丸める軌道修正を行って来るに違いない。そう勝手に想像していたが、実際は……!?

  • ヤマハ MT-09SP
    スーパースポーツ並みの減衰性能を持ったKYB製フロントフォークと、これに合わせてバネレートと減衰力を最適化したオーリンズ製リアサスを組み合わせた前後フルアジャスタブルサスペンションを装備したSP。上質感の漂うダブルステッチ入りシートや黒反転のデジタルメーター、MT-10SPと共通イメージのカラー&グラフィックの採用など、さらにグレード感を高めた特別仕様となっている。

  • スズキ GSX-S750
    基本的なキャラクターは先代のGSRと同様、オールラウンドに使えるスポーツバイクである。ただ、GSRと比較すると、GSX-S750は主にスポーツ性に磨きがかけられていて、その一方でまったり走らせると、ちょっとしたストレスを感じることがあった。この特性をどう捉らえるかは人それぞれだが、ナナハン並列4気筒ならではのスポーツ性を重視したスズキの姿勢に、異論を述べる人などほとんどいないと思う。

  • カワサキ Z900RS
    Z900RSは佇まいが良かった。各部を細かく見ていっても安っぽいところがない。初代Zのイメージをもたせながらも完全に新しいデザインになっている。しかし、素晴らしいのは走り出してからだった。クラッチをつないで走り出した瞬間、図太い低速トルクで車体がグイッとおし出された。これまでの水冷ネイキッドとはまったく違うフィーリングだったのである。

  • カワサキ Z900
    2018年4月に国内仕様が発売されたZ900は、その前年から海外向けに販売されていたモデルが日本にも導入されたもの。2017年12月に発売されたZ900RSは、この海外向けモデルのZ900をベースに、Z1オマージュのレトロスポーツモデルに仕立て直したものだった。Z900は、前身のZ800、その前のZ750から連なるストリートファイタースタイルのミドルネイキッドモデル。

  • BMW F800R
    スタイルはストリートファイター的なイメージを払拭。日常的にオールマイティに使えるネイキッドバイクとしてイメージの転換が図られた。Fシリーズは BMW の入門的側面を持っているが、けっしてそれだけではない上質さを感じられる。“バイク作りの巧みさ” を感じられるバランスの良さがあるのだ。

  • KTM 790 DUKE
    その名にある「790」という数字は排気量を示しているが、トラスフレームよりも軽くできるブリッジタイプのフレームに搭載される2気筒エンジンの排気量は799ccだ。そしてこのバイクはよりストリート向けに徹底的に磨かれたということが解る。結論としては、このバイクはあえて尖ったキャラクターに集約させずにまとめた、DUKEファミリーのなかでも1、2を争う乗り易さを持つ1台だ。

700ccクラスの軽快な次世代ネイキッド5選

  • ヤマハ MT-07
    「Master of Torque(マスター・オブ・トルク)」を体現したMTシリーズらしい“カタマリ感”を、いっそう強めた新しい『MT-07』。パッと見では、従来型とあまり変わっていないように感じるが、じっくり眺めていくと細部に至るまでブラッシュアップが図れ、見るからにすばしっこそうなスタイリッシュなフォルムに、ますます目を惹かれてしまう。

  • ホンダ NC750S
    分かりやすく素直なハンドリングが持ち味で、スーパースポーツのような鋭い切れ味は無いが、クルーザーのような重さやアドベンチャーモデルのような腰高感も見当たらない。曲がり過ぎず、曲がらな過ぎず、目線を向ければ自然とそこにマシンが導いてくれる。コーナー毎にプレッシャーをかけられずに済むので疲れにくい。これがNC750Sの隠れた才能だ。

  • ホンダ CB650F
    2014年に登場したCB650F。4気筒のミドルクラスCBとしては、2007年に生産を終えたCB750以来の設定となった。大型バイクのエントリー層から、一周まわって「このあたりがちょうどいい」と感じるようになったベテラン層まで、幅広いライダーに受け入れられるモデルとして開発され、扱いやすい車体サイズと直4らしい回転フィール。

  • スズキ SV650
    味わいある日常性とスポーティさが両立されている。SVの魅力の原点に立ち返り、それを高水準化させている新型だが、原点回帰たるはそれだけではない。「バイクとは足代わりに使えて、気が向けばどこでも遊べるべきもの」という筆者の持論そのもののキャラ。ライダーを遊ぼうとそそのかすのではなく、遊ぼうとしたときにバイクが応えてくれるのだ。

  • カワサキ Z650(ニンジャ)
    気軽にライディングできる扱いやすさと高次元なスポーツ性能を両立。軽快なハンドリングに貢献する軽量でスリムなフレームに搭載されたパラレルツインエンジンは、太いトルクを低中回転域で発揮し、高回転域でもスムーズな吹け上がりを見せる。エキサイティングでありながら、親しみやすさも兼ね備えるパッケージとし、注目を集めている。

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