公道スペシャリスト“白バイ流” 究極の安全運転テクニック
取材協力:千葉県警察本部交通機動隊

「白バイ流」安全の極意を学ぼう!

常に沈着冷静で威風堂々とした走り。そしてひとたび事件が発生すれば疾風のように現場に駆けつける…。「白バイ」は誰もが認める公道走行のスペシャリスト集団である。その極意とはいかなるものか。2009年度全国白バイ大会のチャンピオン、千葉県警の笹野巡査長を講師に迎え、ストリートを安全確実に走り続けるための考え方やノウハウをお伝えしよう。

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白バイ隊員の自信に満ちた威風堂々としたライディングフォームは実にカッコいい。白バイ隊員のようにバイクを上手く操るためには、バイクとの一体感を高めることが大事である。そのためには「リラックスとニーグリップが大事」と笹野巡査長。全身からムダな力を抜きながらも、下半身でしっかりバイクを押さえていくのがポイントだ。

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白バイが違反車両を追跡するときにはスクランブル発進を行う。だが、街中は予測できない危険がいっぱいである。そこでまず大事なのは安全の確保。周囲の安全確認と確実なスロットル操作、繊細なクラッチワークができてこそ、あの電撃ダッシュができるのである。緊急時にも役に立つ、白バイ流の発進テクニックを学んでいこう。

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ブレーキングはバイクを操るテクニックの中でも最も大事な技能である。白バイ隊員はいつどんな場合でも、冷静かつ確実に減速・停止する技術が求められる。下半身でバイクを確実に押さえこんでいくためのフォーム、そして繊細かつ十分な強さでブレーキを効かせていくことが重要だ。ABSをフルに活用した急制動も必要に応じて行っていく。

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白バイ隊員には女性もいるが、その運転技術のレベルの高さたるや男性隊員顔負けといってもいい。力技に頼らない女性ならではのしなやかなライディングはまさに華麗のひと言。体力・体格に劣る女性でも大型バイクを自在に操るためにはどうしたらいいのか…。走行中のポイントや誰もが苦手とする取り回しのコツなどを解説しよう。

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大きく重い白バイを巧みに操りながら、一列に並んだパイロンを右へ左へと軽快に切り返していく「ストレートパイロンスラローム」は白バイの真骨頂ともいえるテクニックだ。ポイントとなるのはスロットルとブレーキのタイミングの取り方。ヒザやステップでの入力を積極的に行うことで、素早く車体の向きを換えていくことができるのだ。

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白バイ隊員が訓練で行う「8の字」は教習所などで習うものとは異なり、かなりハイスピードであることが特徴だ。強烈な減速を敢行するために前後ブレーキをフルに使っていくがポイントはその加減。タイトコーナーや滑りやすい路面にも役立つ、スロットルと前後ブレーキの連携操作のコツを身につけるには最適なトレーニングでもある。

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白バイ大会では「不整地走行」と呼ばれるモトクロスに似た競技があり、隊員はオフロードでの基本的な走り方を熟知している。未舗装路で養われたバランス感覚はロードでも大いに役立つのだ。ここではバイクを安定させながら曲がるグリップ走法、後輪を滑らせることによって車体の向きを積極的に変えていくスライド走法の2つを中心に解説する。

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白バイが行うUターンは「小道路旋回」と呼ばれる特殊なテクニックである。独特な足の着き方もさることながら、エンジン回転数を上げながら半クラの当て方で倒し込みをコントロールする高度な技術が必要になる。一般ライダーがそのまま使えるものではないが、「小さく曲がる」ためのヒントが詰め込まれているので参考にされたし!

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大きなバンパーが標準装備されている白バイはバンク角が制限されている。そこで、白バイ隊員が日頃から実践しているのが、あまり車体を傾けずに曲がる方法。そのためステアリングを切って曲がる、あの独特な“白バイ乗り”になるのだ。バンクさせないから当然、安全でもある。白バイ流の華麗なコーナリングのノウハウを探っていこう!

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白バイ隊員はトレーニングの一環として「トライアル」も取り入れている。バイクの特性を知り、走破能力やバランス感覚を高めるためだ。段差越えはトライアルの中でも基本となるスキルである。ポイントはスロットルワークと体重移動のタイミング。これがうまくかみ合うことで垂直に近い壁も難なく登っていくことが可能になるのだ。

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左右交互に配置されたパイロンをジグザグに縫うように切り返していく「オフセットパイロンスラローム」も白バイトレーニングの定番メニューである。セルフステアを中心にしながらも、自らステアリングを切っていく高度な技能にもトライしたい。「車体にハンドルを切らせる」感覚をつかめれば成功だ。ラインの取り方もポイント。

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クルマや自転車、歩行者など行き交うストリートでは、いつどこで危険に遭遇するか予測できない。また、高速道路やワインディングを走行中でも、急に目の前に落下物が現れるかもしれない。こうした緊急時に危険をいち早く発見し、認知判断して回避行動を起こせるかどうかが最も重要だ。回避と制動の2つのパートから組み立てよう。

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白バイ隊員が行う低速トレーニングは「狭路」と「一本橋」。単に遅く走るだけでなく、規制されたスペースの中でいかにバランスを保つかがポイントだ。スロットルとクラッチ、ブレーキの連携操作に加え、スタンディングによるバランス補正の方法を学んでいこう! 渋滞路などでのバイクの安定感が増し、安心感もぐっと高まるはずだ。

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白バイが任務を行う場所は舗装されたアスファルトだけとは限らない。必要とあらば、大きな石がゴロゴロとあるような荒地にも分け入らなければならないことも。こうしたガレ場は勢いで走破しようとしないこと。一定のスロットルとクラッチ操作、そして乗り手が体全体をサスペンションのように使って衝撃を吸収するようにしたい。

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勾配のついた登り坂でターンする難易度の高い技。「ボクには関係ないし…」と思っては損! これはトライアルだけのものではものでなく、実は一般公道でとても役立つテクニックなのだ。たとえば上り坂でのUターン。操作系はもちろん、重心移動と体の使い方を知ることで、勾配がある場所でも安全・確実なターンができるようになるはずだ。

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全国3000名の白バイ隊員の頂点に輝くのは誰か!? 全国都道府県の交通機動隊から選りすぐられたエリート隊員が日頃から鍛え上げた精神力とテクニックの限界に挑む、真の白バイ隊員ナンバーワン決定戦。9月11~12日に開催された「第42回全国白バイ安全運転競技大会」の模様をレポートしよう! 

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