世界初出展のZ900RS、ニンジャ250、ニンジャ400を検証 【東京モーターショー2017/カワサキブース】

掲載日:2017年10月31日 トピックス    

取材協力/東京モーターショー2017  取材・写真・文/バイクブロス・マガジンズ

初代Z1をオマージュしたレトロスポーツモデル、Z900RS。搭載される排気量948ccの水冷4ストローク並列4気筒/DOHC4バブルエンジンは、最高出力は82kW(111PS)/8,500rpmを発揮する。価格は写真のキャンディトーンブラウン/キャンディトーンオレンジ 132万8,400円(税込)とメタリックスパークブラック 129万6,000円(税込)となっている。

ついにその姿を現した
カワサキの3台をフィーチャー

東京モーターショー2017(TMS2017)プレスデー初日の25日(水)、カワサキブースに出展された車両を速報としてお伝えしたが、今回は世界初出展の「Z900RS」「Ninja 250」「Ninja 400」について詳しく紹介しよう。

最大のトピックスは、1972年に発売された伝説の900スーパーフォア、通称「Z1」をオマージュして製作されたZ900RSであろう。発表前からさまざまな情報が飛び交っていたZ900RSがTMS2017でついにその姿を現したのだ。Z1と同じ並列4気筒エンジンを搭載し、冷却方式は当然ながら水冷化としている。「ライダーの感性とリンクするライディングフィール」をコンセプトに、低中速回転域の滑らかなエンジン特性を有し、乗り手を刺激するエキゾーストサウンドにも徹底的にこだわったという。これはカワサキ初のエキゾーストサウンドチューニングを実施した賜物である。

先進の解析技術を用いて製作された軽量トレリスフレームに、Φ41mmの倒立フロントフォーク、リアショックにはホリゾンタルバックリンクリアサスペンションを装備している。灯火類はすべてLED化、マルチファンクション液晶パネルのメーターなど、伝統と現代の技術が融合した理想のモデルに仕上げられている。またスタイリングについてはZ1に象徴されるティアドロップフューエルタンクをイメージさせる曲線を多用したクラシカルなエクステリアにより、往年のZ1フリークをも唸らせる魅力的なフォルムを入手している。まさに隙なし、といったところであろう。

250ccクラスで不動の人気を獲得しているNinja 250の最新モデルは、ハイパフォーマンスNinjaブランドの「走りを追求する悦び」と「スタイリング」を誰もが扱える250ccクラスで実現させた世界戦略車である。デビューから10年を迎える2018年モデルでは、エンジンからフレーム、スタイリングに至るまですべてを刷新。パラレルツインエンジンはパワフルに、フレームは先進の解析技術を用いたことで大幅な軽量化を実現。スタイリングはNinjaスーパースポーツモデルとの共通イメージを高め、ディテールの質感アップも図られている。LEDヘッドライトや液晶パネル付きメーターなど、装備もグレードアップ。

そのNinja 250とほぼ共有の軽量な車体にトルクフルな399ccパラレルツインエンジンを搭載したNinja 400。スポーティかつリラックスできる程よいアップライトなポジションにより、幅広いシーンで走りを楽しむことができるオールラウンダーである。スタイリングに関してはNinja ZX-10R/10RRやNinja H2のイメージを取り入れ、さらに質感の向上が図られている。

01Z900RSにはパワーと扱いやすさを高い次元で両立させることを念頭に、Z1と同じ900ccクラスの並列4気筒エンジンを搭載。低中速回転域でのトルクを重視したエンジン特性を持ち、レスポンスは自然な味付けとなっている。そのシンプルなデザインもZ1をモチーフにしたものだ。

02象徴的なティアドロップフューエルタンク。スリムなフォルムであるが容量は17Lを確保し、搭載位置にもこだわりフレームは新設計としている。

03リアショックにはカワサキのスーパースポーツやスーパーネイキッドにも採用されているホリゾンタルバックリンクリアサスペンションを装備。マスの集中化にも貢献し、伸側減衰力とプリロードの無段階調整が可能。

04Z1のアイコニックなテールカウルを彷彿させる流れるようなフォルムが特徴のテールカウル。オーバルレンズのLEDテールランプも然り。レトロモダンなこのデザインがたまらない。

05専用設計されたスポークスタイルのキャストホイールに大径Φ300mmディスク&ラジアルマウントフロントブレーキをダブルで装備。フォークはΦ41mmの倒立タイプ、タイヤサイズはフロント120/70 ZR17M/C(58W)、リア180/55 ZR17M/C(73W)とされる。

06カワサキ初のエキゾーストサウンドチューニングを用いて、エンジン始動直後からアイドリング、低速走行などのライダーの耳に届きやすい領域をメインに低く厚みのある迫力のエキゾーストサウンドを実現している。

07世界初出展となったZ900RSであるが、同時にカスタムプロジェクトが水面下で進行していたという。今回、カワサキブースではそのカスタムマシンもお披露目された。こちらのマシンはドレミコレクションが製作した往年のレーサーをオマージュしたカスタムモデルである。写真の方はドレミコレクションの武弘社長。

08跳ね上がった4本出しマフラーや18インチタイヤなど、かつてのAMAスーパーバイク選手権で活躍したカワサキのレーシングヘリテイジを思い起こさせるディテールである。

09こちらのマシンは同じくZ900RSのカスタムプロジェクトで製作された「Z9RSC」。手掛けたのは数々のオリジナルパーツやコンプリートマシンを製作するモトコルセ。コンセプトは初代Z1が追求した「最高性能」と「機能美」へのこだわりである。

10モトコルセ特別仕様のオーリンズΦ43mm倒立フォークに、モトコルセオリジナルのドライカーボン製メーターハウジングを装備している。

11純正のティアドロップフューエルタンクにカスタムペイントが施されている。マット/グロス仕上げのカーボンブラックベースにクロームメタルラインが配されている。

12シートはモトコルセオリジナルのスペシャルカーフレザーシートを装備。パンチング&ダイヤモンドステッチが施された質感の高いシートである。

13リアショックにはオーリンズのS46フルアジャスタブルモノショックが取付けられている。オリジナルのCNCアルミニウム製リンクにも注目だ。マフラーもモトコルセオリジナルのチタン製フルエキゾーストシステムを装備。

14250ccクラスの世界戦略車、Ninja 250の最新モデル。クラスを超えた各部のフィッティングや仕上げにこだわり質感が大幅に向上されている。

15Ninjaスーパースポーツモデルとの共通イメージを高めたNinja 250のエクステリア。シャープかつ立体的なフォルムがスピードを予感させる。

16同じく、シャープかつ立体的な造形のフューエルタンク。ニーグリップを考えてのデザインでもある。

17シート&シートカウルも美しい。セパレートタイプのシートであるが、考え抜かれたデザインでバランスも申し分なし。シート高は785mm。

18フロントブレーキはシングルディスクであるが、非常に扱いやすく必要充分なパフォーマンスを発揮する。

19デザイン的なアクセントにもなっているマットブラック&ヘアライン仕上げのサイレンサー。ヒートガードのフォルムも個性的だ。

20Ninja 250と共通のプラットホームを持つ兄弟車のNinja 400。ミドルロードスポーツカテゴリーの新たなベンチマークとなるべく徹底的に作り込まれている。

21エクステリアの造形はNinja ZX-10R/10RRやNinja H2のイメージを取り入れたものだ。

22シートカウル、シートに関してもNinja 250と同じデザインとされる。リアエンドにかけて跳ね上げられたシャープなフォルムが特徴だ。シート高もNinja 250と同じく785mm。

23ウェーブローターのフローティングディスク&ニッシン製キャリパーという組み合わせのシングルディスクブレーキ。

24排気量399ccの水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブエンジンを搭載したNinja 400。車両重量は168kg。

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