TTウィークのマン島は人口が激増するってホントなんです!!

掲載日:2017年06月23日 トピックス    

取材協力/マン島TT公式サイト  取材・写真・文/小林 ゆき

街のタトゥー屋さんにもバイクのディスプレイが。このようにマン島はTTウィーク期間中、客寄せのために、あるいは店主の趣味でバイク関係のディスプレイがあちこちに現れます。

TTウィーク期間は島じゅうバイクだらけ!!
この時期のマン島の様子をご紹介します

マン島TTレースは、毎年5月下旬から6月上旬の2週間の会期で開催されています。TTレースにマン島の外から訪れるビジターは、島の人口の半分以上に匹敵する約4万人。もっともこの数字は、2週間の会期中にフェリーと飛行機の公共交通機関を使って訪れる人の数だけで、TTウィークの前後に出入りする人や、自家用船や自家用飛行機で訪れる人の数は入っていないので、実際にはこれよりも多くの人が「来萌」していると思われます。

この「来萌」という言葉、じつはわたくし小林ゆきの造語です。中国語でマン島のことを「萌島」と書くそうなので、マン島に渡ることを渡萌や来萌と記しております。

さて、マン島の5月から9月までの観光シーズンは毎週のようイベントやお祭りが行われますが、TTレースはやっぱりマン島を代表するもっとも大きなイベントです。世界中から集まったバイクで町中が埋まり、ライダーを歓迎する雰囲気に染まります。

今回は、そんなマン島の町や名物を中心に紹介していきます。

フォトTOPICS(写真点数/18枚)

01本屋さんもTTウィークになると一斉にバイク関係の本をショーウインドーに飾ります。最近は伝記ものが多いのですが、こちらでは現役選手であっても伝記が出版されることが普通です。

02スーパーマーケットの入り口には、大きなスペースを取ってTTレースの公式プログラム、TTレース関連雑誌や新聞のコーナーが設けられていました。町のコンビニやガソリンスタンドでもこれらを買うことができます。

03世界最古の電車が走っている鉄道のラクシー駅の脇にある鋳物屋さんも、TTウィーク中はライダー向けの表札や玄関飾りをディスプレイしてアピールしていました。

04今年マン島で社会問題になったのは、マン島政府が「TT」の文字に使用制限を設けたことです。これまで「TT」の文字は自由に団体名や商品に使用することができましたが、今年から書体問わずライセンス制にして、使用料を政府に払わなければならなくなりました。こちらは正規に販売しているアクセサリーです。

05キャンピングカーに愛車を括り付けるなど、クルマ+バイクの6輪で上陸するビジターも大勢います。トラックにバイクを積み込み、ライダーはバスに乗ってドイツやフランスからやってくる団体ツアーなんかもあります。

06ダグラス名物「ホーストラム」(軌道馬車)。観光シーズンの5月から9月まで、マン島の首都ダグラス湾をゆっくりと走ります。その歴史は古く、1876年から141年の歴史があります。さすがはマン島の馬、バイクがすぐ脇を通ってもまったく動じません。

07マン島の旧首都、キャッスルタウンにあるラッシェン城。レースだけではない風光明媚なマン島のあちこちを巡るのもまた、ビジターたちの楽しみです。ここはTTコースとは別の公道レースコースに指定されているビロウン・サーキットの近くにあり、TTの前座レース、プレTTクラシックスの表彰式が行われます。

08TTマウンテンコースと呼ばれる公道コースは、市街地、住宅街、牧場地帯、丘陵地帯などさまざまなエリアを周回していきます。庭先がTTコースになっている個人の敷地には、TTウィークを前に観客用のいすが準備されていました。

09TTには世界中のバイクが集まります。アイルランドやアメリカのカリフォルニア、オーストリア、キプロス、イタリア、アンドラ公国など、いろんな国からやってきたナンバーを見るのも楽しいものです。

10TTのパドックにいつも現れるアイツが今年も! マン島固有の4本角の羊、マンクス・ラクタンがモチーフになっているゆるキャラ(名前は定かではありません)。TTのパドックは入場無料なので子供たちも多く、人気の的になっていました。

11イギリス空軍のレーシングチーム「TOP GUN RACING」のピットには本物の戦闘機のシートが。「墜落して脱出したやつじゃないよ」とチームの方がおっしゃっていました。

12昨年のTTで、マウンテンエリアのハイスピードコーナーで転倒したブルース・アンスティ選手の革ツナギ。昨年、今年とチーム無限の電動バイクレーサー神電で2連勝しているニュージーランド国籍のベテラン選手です。

13鈴なりの人々は、TTコース沿いでレースを観戦……しているわけではなく、じつは車検に向かうライダーやバイクを待ち構えるファンたちなんです。なかには運よくサインをもらったり、記念写真を撮ったりすることも。

14パドックで見かけたかわいそうなライダー基金……ではなくて、ただのギャグであります。プライベーターのパドックでは、チームがビジターに様々なPRをしているんですが、この発想はなかった(苦笑)。

15マン島は酪農の島でもあります。そんなわけで、マン島産の牛乳やクリームを使った脂肪分の高いソフトクリームは大人気。ちなみにマン島では、ソフトクリームのことを「ホィッピー」と呼びます。

16イギリスを代表する料理、フィッシュ&チップスも、グランドスタンド裏の臨時フードコートのメニューにありました。金額は7.5ポンド(約1,125円)です。こちらの物価はもともと日本に比べて高く、ハンバーガーでも5ポンド程度が普通。

17マン島名物のシーフードを全部乗せしたメニュー。ピールという町のCreek Innというパブの人気メニューです。特にニシンの燻製「マンクス・キッパー」や小さめのホタテ貝「クィニーズ」は絶品です。

18マン島固有の動物と言えば、世界的に有名なマンクスキャットです。尻尾のないマンクスキャット、道端で会えることは滅多にありませんが、幸運にもマンクスの仔猫に出会うことができました。

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