ライダーが派手なウェアを好むのはなぜ?

ライダーが派手なウェアを好むのはなぜ?

掲載日:2009年11月24日 ライダー考現学    

読者からの質問

私のライダー仲間は、なぜか派手なロゴ入りウェアばかり着ています。ツーリングだけでなく、ちょっとした街乗りでも…。普通のジャケットなどでは問題があるのでしょうか。

兵庫県 さんびるさん(ヤマハ/ドラッグスター400所有)

 

ライダーが派手なウェアを好むのはなぜ?

 

メーカーをイメージしたド派手な原色カラーに、やたらと力強いカラーのゴシック書体が踊るライディングウェアは、まさにライダーたちのトレードマーク。3メーカーそろえば光の3原色や信号機になってしまうそのスタイルは、バイクを知らない一般人からすると奇異なものに見えるだろう。しかし、普通の服にはないデザインに驚く場合があっても、決してライダーたちを責め立ててはいけない。「オシャレじゃない」と一言で切って捨てることのできない理由がそこに存在しているからだ。

 

クルマと違い、乗り手がむき出しの視線にさらされるバイクでは、「何を着るか」というのは非常に重要だ。「そこに居る」ことをアピールしなければ、少数派であるバイクはクルマの波の中に埋もれてしまうことさえある。アピール度においてバイク用ウェアの存在感は並々ならぬものがあり、機能性と被視認性を考えた際非常に効果的なのだ。しかし、それ以上に彼らがそれを選ぶのは、ライダー同士の絆の再確認に他ならない。ともすれば交通行政などからも無視されがちな彼らにとって、共に走る同志たちの存在は何より大切なもの。お互い面識は無くともライダーであることを主張するウェアがあれば、それだけで無言のコミュニケーションが成立し、ほのかな仲間意識に包まれることができるのだ。ただ、バイクに乗っている間はともかく、降りてしまうとまるで野生動物の警戒色のようになってしまうのも事実。ライダースタイルを貫き通すことで「notオシャレ」だという印象を成立させるのは彼らとしても本意ではないはず。TPOに応じたウェアセレクトで、ライダースピリッツとファッションを両立できた者こそ、「真のオシャレライダー」になれるのだ。

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