バイクに乗りながら眠くなるのはなぜ?

バイクに乗りながら眠くなるのはなぜ?

掲載日:2008年05月26日 ライダー考現学    

読者からの質問

毎月のようにロングツーリングを楽しんでいるのですが、不思議と走行中に眠くなります。クルマと違って風も当たるし、なにより手も足もフルに使う乗り物なのに眠くなってしまう理由がいまだにわかりません。どうして眠くなるのでしょうか?

栃木県/地平線の向こうでなくてこちら側さん(ホンダ VFR所有)

 

バイクに乗りながら眠くなるのはなぜ?

 

ライダーにとってバイクと共にある時間は何にもましてエキサイティングなもの。それだけに、眠くなる瞬間があるというのはにわかには信じがたい。だが、長いツーリングの帰り道や延々と続くまっすぐな高速道路などでふと意識が何処かへ吸い込まれそうになるのは事実だ。実はコレ、ライダーだけがたどりついている境地なのである。

 

バイクという乗り物は、全身全霊を賭して走るだけに集中の度合いはクルマなどの比ではなく、長時間バイクに乗るうちに無我一体の境地へと吸い込まれていく。だが、間違っても居眠りでは? などと邪推してはならない。滝にうたれる修行者のように、風に吹かれて走り続けるライダーは現代社会の求道者であるからだ。特に一定の速度で走り続ける高速道路などは極度の精神集中状態となるため、宇宙(そら)と一体になったり、すべてと共感できるニュータイプへと進化を遂げるのは当然のこと。彼らに訪れる眠気は新人類の境地へとたどり着く第一歩なのである。ただし、あまりに達してしまうと覚醒するどころかアチラへ至ってしまい、いろいろな意味で帰還不能となる可能性もある。この世界で生きる我々としてはパーキングエリアなどで適度に自らを見つめなおすことを忘れてはならない。

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