走行中に尻ポッケの財布を落とした気になるのはナゼ?

走行中に尻ポッケの財布を落とした気になるのはなぜ?

掲載日:2007年02月26日 ライダー考現学    

読者からの質問

ズボンのポケットに財布を入れてバイクで走ってると、財布を落とした! と思ってアセることが多々あります。実際は落としてないのですが、なぜこういうことが起きるのでしょうか?

大阪府 / 爪切どこ? さん(YAMAHA XJR1300所有)

 

走行中に尻ポッケの財布を落とした気になるのはなぜ?

 

自動車と違って、バイクは身を晒しながら走る。ライダーという生き物は五感を研ぎ澄まし、刻一刻と変わる環境を敏感に感じ取っているといえるだろう。「このトンネルを抜けたら、雨が降ってるかも」なんて不安など日常茶飯事である。そんな過酷な状況だからこそ、存在するセキュリティホールがある。それがお尻。体の前面は風とエンジンの振動や路面ギャップ…とまさに情報過多。それだけに体の背後は、どうしても隙が生じてしまう。このとき、今までお尻が捉えていた「財布感」というシグナルも消失してしまうというワケ。これは財布のボリューム(太さ、長さ、金額)に比例することは一切ない。一方的にシグナルが遮断されてしまうと考えていただいて結構である。

 

さて。メカニズムは以上として、この財布喪失感に直面したときはライダーとしてさりげなく対応したい。あたふたして、車のドライバーの冷笑を浴びてしまうことはやるべきではない。もちろん、財布が無いと感じてしまえば、強烈な不安が襲ってくるだろう。しかし、そこは耐えていただきたい。いや、むしろ「無一文になったとしてもかまわない」という妙境に入ってこそ本物のライダーというもの。その豪胆なライダーっぷりに、周囲は「この人はお金じゃ動かない」と口々に評価するだろう。

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