【Vol.03】オフロードヴィレッジを攻略する 3

掲載日:2009年02月17日 オフロードライテク講座日本全国モトクロス攻略ガイド    

オフロード走行に味を占め、積極的に攻め込みたいと思うライダーも少なくないだろう。クローズドコースでは同じ場所で反復練習することができ、自分のライディングをじっくり探ることが出来る。少しでも速く走りたい、よりコンペティティブなスキルアップを目指したい方のための実践マニュアル、それが『step up モトクロス』だ。

3連ジャンプは状況しだい。抜くときは相手のことを考えて

コースを攻略するとき、ライダーのレベルによって選択するラインが異なる場合がある。今回の②のコーナーはその典型的な例といえる。

立ち上がり後の3連ジャンプを跳びきれるライダーなら、1人で走っていればアウト側のバンクを使ってスピードを殺さないほうがタイムは出る。ただ、パッシングするときはイン側を通って、立ち上がりでアウト側から来るライバルとラインをクロスして抑えることになる。また、3連を跳びきれないなら、アウトのバンクとの距離があるコーナーなので、インを使ったほうがタイム的には明らかに早く走れる。

ここで注意したいのは、ラインをクロスさせて抜くとき、相手のラインを、あまり鋭角に入ってふさがないこと。鋭角に入ってこられると、抜かれる側はラインを失ってしまい、接触の危険が大きい。モトクロスはケンカではなくてスポーツなのだから、マナーをわきまえて、スマートなパッシングを心がけよう。

コース

立ち上がりのラインは1本しかない

コーナー手前に2連ジャンプがあり、アウト側のバンクを使えばスピードが乗ったまま進入できる。撮影時は立ち上がり後のジャンプ手前イン側の路面が荒れていて、立ち上がりのラインはアウトになる。

アウトライン

バンクを使うのはスピードを殺さないのが目的。また、手前のジャンプを跳んでも急激なブレーキングの必要がないので、体力的にも有利だ。バンクへの進入はアウトめいっぱいから鈍角に入って、バンクに入ったら一気にマシンを寝かす。

インライン

初心者なら距離が短いイン側のラインが有利だし、上級者でもパッシングのときはインから入る。立ち上がりでアウトからのライダーより前に出るためにはフルブレーキングが必要。出来る限りクイックに曲がって、早くアクセルを開けよう。

このコーナーはインとアウトの差が大きい

イン側アウト側の距離が離れているので、一見イン側のほうが有利なのだが、立ち上がり後の加速、3連ジャンプを跳びきることを考えると、アウト側のバンクを使うことになる。初心者なら距離の短いイン側を使おう。

オフロードヴィレッジ

オフロードヴィレッジ

数多くのモトクロスチーム、モトクロスショップがある川越市のオフロードヴィレッジ。広大な敷地に、スーパークロスコースのようなセクションが連続するAコース。全日本モトクロス、エンデューロが開催されるBコース、初心者コース、キッズコースが設定されている。平日でも練習可能で、休日でレースが開催されていても、それ以外のコースは走ることができる。レンタルバイク・ウエアも豊富に用意されているので、手ぶらでモトクロスを楽しむこともできる。

東福寺保雄
インストラクター
東福寺保雄

全日本モトクロス選手権で前人未到のV9を達成した経歴を持つ。現在はモトクロスチーム「T.E.SPORT」の監督として全日本に参戦。選手としてもライディングスクール講師としても、豊富なキャリアを持つモトクロスのエキスパート。

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