日本全国モトクロス攻略ガイド

【Vol.02】オフロードヴィレッジを攻略する 2

掲載日:2009年01月21日 オフロードライテク講座日本全国モトクロス攻略ガイド    

オフロード走行に味を占め、積極的に攻め込みたいと思うライダーも少なくないだろう。クローズドコースでは同じ場所で反復練習することができ、自分のライディングをじっくり探ることが出来る。少しでも速く走りたい、よりコンペティティブなスキルアップを目指したい方のための実践マニュアル、それが『step up モトクロス』だ。

コーナー進入と脱出の両方にジャンプ・ラインによって飛び方が変わる

パッシングのためにコーナーでライバルと違うラインを選択するのは当然だが、違うラインを選んで相手を抑えるためにテクニックが必要となるケースもある。

オフロードヴィレッジの ④ のコーナーでは、通常アウト側のラインを走る。このコーナーは進入前と脱出後にジャンプがあり、進入前のジャンプをそのまま飛ぶと、ブレーキングの距離を確保するためにアウト側のバンクを使わなければならない。同時に脱出後のテーブルトップは助走距離のあるアウト側なら跳びきりやすい。

一方、イン側のラインを使うためには進入前のジャンプで飛距離を抑えるために斜めジャンプをし、脱出後のテーブルトップを跳びきるためにシッティングジャンプが必要となる。この斜めジャンプとシッティングジャンプが出来るなら、イン側のラインを使うことでアウト側を走るライダーを抜き去ることが可能。様々なテクニックを駆使することで、ライン取りの自由度が増すということなのだ。

コース

ラインによって、コーナー進入前のジャンプの飛び方と脱出後のジャンプの飛び方を変えなければならない。むやみにインを突いても脱出後のジャンプを跳びきることが出来なければ、その後のストレートで抜き返されてしまうからだ。ただし、脱出後のテーブルトップが跳びきれないレベルのライダーのレースだったら、インを選択するのも手だ。

コース

インライン

進入前のジャンプの飛距離を抑えないと、ブレーキングが間に合わず、インに付けることが出来ない。また、コーナー脱出から次のテーブルトップまでの助走が少ないので、今度はシッティングジャンプで飛距離を伸ばすことが必要だ。

コーナー進入前のジャンプの飛距離を抑えるために『斜めジャンプ』をする。フロントタイヤがジャンプ斜面の頂点に達する前に、フロントの荷重を抜くことでサスペンションの反発力を低減し、ジャンプの高さを低く抑えることによって飛距離を短くするのだ。こうすることでジャンプ時に進入するスピードを落とすことなく、飛距離を短くすることができる。速く走るためにはジャンプを跳ばないことも重要なのだ。

アウトライン

通常はアウトのラインを使う。しかし東福寺氏は、コーナー立ち上がりでリアを滑らせインに切り込むことによって、よりスムーズな路面を選択し、さらに加速を早めるラインを選んでいる。路面状況によって走るラインは変わってくるのだ。

コーナー進入前のジャンプは着地点の選択がカギ。普通に跳ぶと荒れている場所に着地してしまうので、東福寺氏はジャンプの飛距離を調節することでスムーズな路面に着地している。コーナー脱出後の加速をスムーズにするために、バンクでリアタイヤを滑らせ、よりイン側に切り込む。速く走るためには路面を見る目が大切。レース前に下見で歩くことも効果的だ。

オフロードヴィレッジ

オフロードヴィレッジ

数多くのモトクロスチーム、モトクロスショップがある川越市のオフロードヴィレッジ。広大な敷地に、スーパークロスコースのようなセクションが連続するAコース。全日本モトクロス、エンデューロが開催されるBコース、初心者コース、キッズコースが設定されている。平日でも練習可能で、休日でレースが開催されていても、それ以外のコースは走ることができる。レンタルバイク・ウエアも豊富に用意されているので、手ぶらでモトクロスを楽しむこともできる。

東福寺保雄
インストラクター
東福寺保雄

全日本モトクロス選手権で前人未到のV9を達成した経歴を持つ。現在はモトクロスチーム「T.E.SPORT」の監督として全日本に参戦。選手としてもライディングスクール講師としても、豊富なキャリアを持つモトクロスのエキスパート。

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索