オフ走行の基礎テクニック

【Vol.16】サンドを楽しむ基本テク~発進・停止~

掲載日:2010年06月08日 オフロードライテク講座オフ走行の基礎テクニック    

Gとは重力加速度(gravity)の略称。ここでは「スピードレンジを問わずに感じられる荷重の変化」のことを指す。「このGをライダーが積極的にコントロールすることで、オフロードバイクの楽しさは広がっていく」とは三橋選手のお言葉。オフロードライディングをより楽しむためのテクニック、それがG RIDEなのだ。

タイヤが埋まって前に進めない!

クラモチ「三橋さんといえばパリダカ。パリダカといえば砂丘越え。オフロードバイクに乗っているからには、ぜひとも砂丘越えをやってみたい。そう密かに思い続けていたので、G RIDEの生徒になってから、いつかサンド走行を教えてもらいたいと思っていたんですよ」

三橋「実際は砂丘越えだけじゃないんだけど、その気持ちは分かるよ(笑)。まずはサンド走行がどういうものか、実際に走ってきてごらん」

と三橋さんに言われて颯爽とバイクにまたがったクラモチ。今回、撮影した場所は河原のサンド路面。砂丘のようなアップダウンはなくフラットだが、普通に歩いても足に重りをつけたように感じるほどフカフカしている。フラットなので、それほど苦労せず走れると思っていた節のあるクラモチ。しかし現実は失敗の連続で、まったくと言っていいほど走ることが出来なかった。

クラモチ「思っていた以上に走れないものですね…。うまく発進出来ないし、発進出来てもすぐにフラフラしちゃいます。それに砂の抵抗のせいかバイクがいつもより重く感じます…」

と、この日はかなり寒かったにも関わらず、クラモチは汗ダクになり、息も絶え絶えになっている。

三橋「そう、砂の抵抗はかなり大きいんだよ。それにすぐ掘れてリアタイヤが埋まってしまうから、ただアクセルを開ければいいってものでもないんだ。走行中にフラフラするからといってハンドルでバランス修正してしまうと、砂の抵抗でハンドルが勝手に切れてしまい、逆にバランスを崩す原因にもなってしまう。

発進でリアタイヤが埋まってしまうのは、マシンを加速(前進)させることが出来ないのが原因。トラクションがかかっていないので、リアタイヤは空転しつつ路面を掘っている状態になってしまう。また、走り出してフラフラするのは、十分に加速できず、マシンの直進安定性を発揮させられないのが原因だ。リアにGをかけてトラクションを獲得し、マシンをしっかりと加速させるのがポイントとなる。ブレーキングで前輪が振られるのも、フロントにGがかかっているのが原因となる。

発進でリアタイヤが埋まってしまうのは、マシンを加速(前進)させることが出来ないのが原因。トラクションがかかっていないので、リアタイヤは空転しつつ路面を掘っている状態になってしまう。また、走り出してフラフラするのは、十分に加速できず、マシンの直進安定性を発揮させられないのが原因だ。リアにGをかけてトラクションを獲得し、マシンをしっかりと加速させるのがポイントとなる。ブレーキングで前輪が振られるのも、フロントにGがかかっているのが原因となる。

発進でリアタイヤが埋まってしまうのは、マシンを加速(前進)させることが出来ないのが原因。トラクションがかかっていないので、リアタイヤは空転しつつ路面を掘っている状態になってしまう。また、走り出してフラフラするのは、十分に加速できず、マシンの直進安定性を発揮させられないのが原因だ。リアにGをかけてトラクションを獲得し、マシンをしっかりと加速させるのがポイントとなる。ブレーキングで前輪が振られるのも、フロントにGがかかっているのが原因となる。

ということで、クラモチ君はサンド走行で陥りやすいミスをきれいに犯してくれたね(笑)。リアタイヤが埋まりやすいフカフカの路面で、いかにトラクションさせるか? そして砂にハンドルを取られてフラフラしないように、いかに真っすぐ走るか? これがサンド走行のポイントになるんだ。逆に言えば、この2つさえ抑えてしまえば取りあえず走れるようになるんだよ」

クラモチ「やっぱり自己流で走ろうとしても限界がありますね。さっそくサンド走行のポイントを教えてください! 練習してから挑戦します」

サンド路面が走りにくいのは、砂の抵抗がフロントにかかってハンドルが取られ易くなり、すぐにバランスが崩れてしまうのが原因だ。だからバランスを崩さないように、マシンをなるべく直立状態にしておくことが大切だ。

三橋「発進するときに、両足をパッとステップに乗せてやるんだ。そうするとリアにGがかかり、リアサスが縮む。このリアサスが縮む瞬間にアクセルを開けると、リアタイヤにGがかかり、サンド路面をグリップし易くなるんだ。そして少しでもマシンが前進したら、すぐに2速にシフトアップする。1速のトルクは強力なんだけど、エンジンがすぐに吹け上がってしまい、十分な加速力を得られないんだ。だからパワーバンド=トルクの立ち上がるエンジン回転数を使って走るために2速にシフトアップする。そして2速でも吹け上がる前に3速へ、という感じで、つねに加速状態で走るのがポイント。加速状態はリアにGがかかるので、フロントは抜重された状態になっている。だからフロントサスも伸びた状態になって、砂から受ける抵抗もサスストロークで吸収しやすくなるんだ。それに加速状態ならマシンの直進安定性もよくなるからバランスも崩れにくくなって、ハンドル修正する必要もなくなるというわけ」

クラモチ「最初にマシンを直立させて発進出来れば、あとはエンジンを吹け切らさないように加速していくと、フラフラしないんですね」

三橋「そう。2速に入れるまでにいかにバランスを保てるか、だね」

クラモチ「じゃあ、ブレーキングでフラフラするのもフロントにGがかかり過ぎて、ハンドルを取られているからということですよね? 以前教えてもらったロックセクション走破方法のように、リアにGをかけてフロントサスのストロークを使えるようにすればいいってことですよね?」

三橋「引き出しが増えて応用が利くようになってきたね。ブレーキングはフロントにGがかかり易いから、リアブレーキをきちんと使ってマシンの姿勢を直立させてやるんだ。それと、リアブレーキを使うことでリアサスを縮めて、マシン全体を下に沈めるようにするんだ。フロントだけが沈まないようにバランスを取ってやるのがポイントだね」

発進出来たら早めにシフトアップ

マシンを直立させることと、すばやいシフトアップでトルクが立ち上がるエンジン回転数をキープすること。つまり、マシンをつねに加速状態に置くことがサンド路面での発進のカギとなる。リアにGをかけ、フロントを抜重した状態にしておくというわけだ。ハンドルではなく、加速状態でマシンを直立させてバランスを取る。というように考えておけばO.K.だ。

1速に入れ、ハンドルを真っすぐにしてマシンを直立させた状態にする。いつもよりやや後ろに座ってリアにGをかけ、リアサスを縮めておく。

1速に入れ、ハンドルを真っすぐにしてマシンを直立させた状態にする。いつもよりやや後ろに座ってリアにGをかけ、リアサスを縮めておく。

1速に入れ、ハンドルを真っすぐにしてマシンを直立させた状態にする。いつもよりやや後ろに座ってリアにGをかけ、リアサスを縮めておく。

アクセルを開けクラッチをつないでいく。この瞬間に両足をパッとステップに乗せると、リアにGがかかり、トラクションを得やすくなる。

アクセルを開けクラッチをつないでいく。この瞬間に両足をパッとステップに乗せると、リアにGがかかり、トラクションを得やすくなる。

アクセルを開けクラッチをつないでいく。この瞬間に両足をパッとステップに乗せると、リアにGがかかり、トラクションを得やすくなる。

クラッチをつなぎ、少しでもマシンが前進したら、すぐに2速にシフトアップ。エンジンが吹け上がって、リアタイヤが空転するのを防いでやる。

クラッチをつなぎ、少しでもマシンが前進したら、すぐに2速にシフトアップ。エンジンが吹け上がって、リアタイヤが空転するのを防いでやる。

クラッチをつなぎ、少しでもマシンが前進したら、すぐに2速にシフトアップ。エンジンが吹け上がって、リアタイヤが空転するのを防いでやる。

リアにGがかかっているので、フロントサスが伸びている。ストロークを十分に使えるこの状態ならフロントタイヤが砂に取られなくなる。

リアにGがかかっているので、フロントサスが伸びている。ストロークを十分に使えるこの状態ならフロントタイヤが砂に取られなくなる。

リアにGがかかっているので、フロントサスが伸びている。ストロークを十分に使えるこの状態ならフロントタイヤが砂に取られなくなる。

2速で吹け上がる前に3速へシフトアップ。サンド走行ではつねに加速状態をキープ。抵抗が大きいので、スピードは気にならないはずだ。

2速で吹け上がる前に3速へシフトアップ。サンド走行ではつねに加速状態をキープ。抵抗が大きいので、スピードは気にならないはずだ。

2速で吹け上がる前に3速へシフトアップ。サンド走行ではつねに加速状態をキープ。抵抗が大きいので、スピードは気にならないはずだ。

停止時はハンドルをまっすぐ

アクセルを閉じただけでスピードが落ち、フロントタイヤが砂に埋まってしまいそうになる。だから、フロントだけが埋まらないように、リアブレーキを使ってリアサスを縮め、マシン全体を沈めるようにしてバランスを取ってやる。腰を引いてリアにGをかけ、フロントを抜重。ハンドルを真っすぐにして、止まる直前に直立するイメージを持つと、振られることが少なくなる。

アクセルを閉じただけでスピードが落ち、フロントタイヤが砂に埋まってしまいそうになる。だから、フロントだけが埋まらないように、リアブレーキを使ってリアサスを縮め、マシン全体を沈めるようにしてバランスを取ってやる。腰を引いてリアにGをかけ、フロントを抜重。ハンドルを真っすぐにして、止まる直前に直立するイメージを持つと、振られることが少なくなる。

アクセルを閉じただけでスピードが落ち、フロントタイヤが砂に埋まってしまいそうになる。だから、フロントだけが埋まらないように、リアブレーキを使ってリアサスを縮め、マシン全体を沈めるようにしてバランスを取ってやる。腰を引いてリアにGをかけ、フロントを抜重。ハンドルを真っすぐにして、止まる直前に直立するイメージを持つと、振られることが少なくなる。

アクセルを閉じただけでスピードが落ち、フロントタイヤが砂に埋まってしまいそうになる。だから、フロントだけが埋まらないように、リアブレーキを使ってリアサスを縮め、マシン全体を沈めるようにしてバランスを取ってやる。腰を引いてリアにGをかけ、フロントを抜重。ハンドルを真っすぐにして、止まる直前に直立するイメージを持つと、振られることが少なくなる。

アクセルを閉じただけでスピードが落ち、フロントタイヤが砂に埋まってしまいそうになる。だから、フロントだけが埋まらないように、リアブレーキを使ってリアサスを縮め、マシン全体を沈めるようにしてバランスを取ってやる。腰を引いてリアにGをかけ、フロントを抜重。ハンドルを真っすぐにして、止まる直前に直立するイメージを持つと、振られることが少なくなる。

アクセルを閉じただけでスピードが落ち、フロントタイヤが砂に埋まってしまいそうになる。だから、フロントだけが埋まらないように、リアブレーキを使ってリアサスを縮め、マシン全体を沈めるようにしてバランスを取ってやる。腰を引いてリアにGをかけ、フロントを抜重。ハンドルを真っすぐにして、止まる直前に直立するイメージを持つと、振られることが少なくなる。

三橋 淳
インストラクター
三橋 淳

2007パリダカ・市販車無改造クラスで優勝を果たしたのは記憶に新しいところ。四輪ドライバー転向前は、BAJA1000、UAEラリー、ラリーレイドモンゴル、パリダカなどの海外レースで輝かしいリザルトを残してきた。豪快かつ繊細なライディングは未だに健在。

クラモチ
生徒
クラモチ

GARRRR編集スタッフではあるものの、オフロード経験はほぼゼロ。学生時代にカッコイイという理由で購入したKDX200SRも半日で焼きつかせてしまい、その後もストリート・オフローダーとしてRMX250S、DT200WRと乗り継いできた2スト好き。

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