埼玉県/群馬県「林道ニ子山線 ~ 林道上野大滝線・東沢区間」

掲載日:2011年11月25日 林道ツーリング情報局関東エリア    

林道ツーリング情報局

開削完了を夢見ながら 西秩父の双耳峰 二子山麓を巡る

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乙父沢地区にある「林道乙父線」の入口と接続する「林道東沢線」だった区間も「林道上野大滝線」となり、舗装路の「林道奥名郷線」までをつなぐ「林道上野大滝線(東沢区間)」。昨年繋がったばかりで、尾根からの展望が素晴らしい。壁の法面整備は、まだ2~3年ほどかかるらしい

レポート時は1月上旬。路面凍結を避けるため、日の出を待って自宅をスタート。途中「道の駅龍勢会館」に寄り、秩父事件を題材にした映画「草の乱」の撮影セットを見学。さらに、この事件の発端の地「椋神社」に立ち寄り、林道へ向った。

群馬県神流町に入り、国道462号を西へ。高八木トンネルを抜け、次のトンネルの手前を左折。分岐①を曲がると赤い橋を渡る。道は急坂になり、展望のきかない「林道下小越線」が始まり、「林道ニ子山線」に突き当たる。まずは岩峰が荒々しいニ子山方面へ直進。志賀坂峠側から開削中の道と繋がる日を夢見て、ゲートでUターン。青く清んだ空と奥秩父の山並みを眺めながら矢久峠側の出口に向った。県道282号から71号、そして再び国道462号を西へ。国道299号に入る手前で「丸岩」が見えた。岩の上の木は落葉し、降り積もる雪を待っているようだった。

上野村に入り、分岐②で国道299号から離れ、静かな乙父沢集落を通り、まずは「林道乙父線」に進む。渓流は氷が張った下を流れ、日陰では土の上も氷が張っていた。

分岐③に戻ると、「林道東沢線」だった区間は、「林道上野大滝線」に変更。東沢の橋をいくつか渡り、標高を上げT字路を左折。道は広がり、少し走るとフラットな林道は標高1000m級の峰々を巻くように尾根を貫く。遮るものがなく、諏訪山や天丸山などの県境稜線も望む雰囲気のいい林道だ。爽やかな冬の1日を過ごしつつ、秋には中津峡を経由して紅葉三昧に来ようと思った。

カルシウム分とミネラル分が豊富な自然水「毘沙門水」。標高700mの白石山(毘沙門山)麓から湧出する飲料生活用水で、馬上名水保存会により持続的な水環境の保全活動が行われている。環境省指定「平成の名水百選」に選ばれている

カルシウム分とミネラル分が豊富な自然水「毘沙門水」。標高700mの白石山(毘沙門山)麓から湧出する飲料生活用水で、馬上名水保存会により持続的な水環境の保全活動が行われている。環境省指定「平成の名水百選」に選ばれている

「椋神社」では、江戸時代から秋の祭礼に手作りのロケット式花火を奉納する「龍勢祭」が行われている。このロケット式花火は、埼玉県無形民俗文化財に指定。また、秩父事件では農民(困民党)約3千名が集結し決起集会が行われた

「椋神社」では、江戸時代から秋の祭礼に手作りのロケット式花火を奉納する「龍勢祭」が行われている。このロケット式花火は、埼玉県無形民俗文化財に指定。また、秩父事件では農民(困民党)約3千名が集結し決起集会が行われた

立ち寄りポイント

道の駅龍勢会館

ポイント

明治17年、生糸価格の暴落や政府のデフレ政策などにより、日本史上最大規模の農民一揆となった秩父事件。この事件を題材にした映画「草の乱」の撮影セット数棟が、「道の駅龍勢会館」に移築、展示されている。復元された井上伝蔵邸は「秩父事件資料館」として一般に公開され、周辺には、秩父事件にまつわる史跡も残されている。入館時間は9時~16時半。料金:大人300円、火曜定休。隣接の龍勢茶屋(土産や農産物直売、食事処)も同じ。

住所/埼玉県秩父市吉田久長32
 電話/0494-77-0333

サルでもわかる!! やさしい林道ツーリングガイド

林道ニ子山線 約3.6km
林道下小越線 約1.7km
林道乙父線 約4km
林道上野大滝線 約4.8km(4月末まで冬季通行止め)
林道上野大滝線・東沢区間 10km以上

マップ

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