栃木県・福島県「川俣桧枝岐林道 / 田代山林道(県道栗山舘岩線)」

掲載日:2010年10月18日 林道ツーリング情報局関東エリア    

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本格的な冬が訪れる前にぜひとも走っておきたいロングダート

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紅葉には少し早い下界から、アクセルをひねり、森の奥へと入っていく。前方には黄色に染まったカラ松林と根元に茂った緑の熊笹が続いていた。細長い黄葉で埋め尽くされた路面はフカフカだ。体に伝わる秋は心地よかった。私は走りながら「また来たよ!」って伝えた

日光市を南北に走る国道121号を北上していた。関東屈指の鬼怒川温泉を通り過ぎると「岩の公園」と呼ばれる龍王峡に立ち寄った。岩の造形と渓谷が作り出す壮大な景観は、自然美に満ちていた。

再びセローに跨り、県道23号から静かな山道の県道249号を経由し林道の分岐(①)にやって来た。二股の分岐を、左の馬坂林道に入り、さらに分岐する川俣桧枝岐林道へ上がって行った。分岐から直ぐに、砂防ダムの湖面に立つ、立ち枯れの木々が見えてきた。紅葉をバックに、自然のアートの贈り物だった。ここから尾根を走り、標高をグンと上げる。1780mの峠前後はアイスバーンだった。風は冷たく確実に冬は訪れている。帝釈山登山道が延びる峠を通り越していくと、ダートは黄葉で敷きつめられていた。コーナーを曲がるたびに黄色に燃える森が右に左に傾き、森に溶け込んでいく気持ちが楽しかった。林道を抜けると尾瀬檜枝温泉にでる。山岳道を走り、ビューポイントがある林道唐沢線に向かうも、通行止めだった。

そこで迂回して、田代山林道の北側入口に回った。林道は開放感があった。フラットな山肌を頂上めがけて駆け上がると、蛇行する谷があっという間に見えなくなった。峠から見渡す山並みは美しい。赤や黄色に染められた森林と青い空を見下ろしながら下る。まるで空を走っている気分だった。

林道を走り終え鬼怒子の湯に寄った。モトパンをたくし上げると、色づき始めた紅葉を眺めながら足湯に浸かった。鬼怒川のせせらぎを耳に、充実したツーリングにうれしくなった。

鬼怒川の上流にある龍王峡は、火山の噴火によって形成。川の流れに長い年月をかけて侵食された景勝地。紫龍峡、青龍峡、白龍峡の3つのゾーンに別れた奇岩怪石や、新緑から紅葉まで四季折々の渓谷を堪能できる

鬼怒川の上流にある龍王峡は、火山の噴火によって形成。川の流れに長い年月をかけて侵食された景勝地。紫龍峡、青龍峡、白龍峡の3つのゾーンに別れた奇岩怪石や、新緑から紅葉まで四季折々の渓谷を堪能できる

山深い南会津には、たくさんの雪が降る。そんな「前沢曲屋集落」には、雪国の知恵が創りだした、曲家と呼ばれる茅葺屋根の建物が立ち並ぶ。集落の入口では水車が回り水音も心地よく、のどかな日本の原風景があった

山深い南会津には、たくさんの雪が降る。そんな「前沢曲屋集落」には、雪国の知恵が創りだした、曲家と呼ばれる茅葺屋根の建物が立ち並ぶ。集落の入口では水車が回り水音も心地よく、のどかな日本の原風景があった

立ち寄りポイント

鬼怒子の湯

ポイント

鬼怒川に架かるくろがね橋のたもとに、足の疲れを癒してくれる「鬼怒子の湯」がある。和風の建物は栃木県産のヒノキを使用し、源泉を引いた温泉だ。足を湯船にそっと浸けると、鬼怒川温泉街や川の流れとともに木々がどこまでも広がって見える。秋には両岸の紅葉が美しい。

住所/栃木県日光市鬼怒川温泉藤原1-15
電話/0288-77-2052
足湯営業時間/9時~21時
年中無休・無料

サルでもわかる!! やさしい林道ツーリングガイド

毎年11月中旬ごろから冬期通行止めとなってしまうエリアだが、自然の美しさを堪能できるロングダートはオススメ度100%。バイクにはガソリン、ライダーには水を準備して臨むことも忘れずに!

川俣桧枝岐林道/ダート区間約25.5km
田代山林道(県道栗山舘岩線)/ダート区間約25km

マップ

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