2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

掲載日:2017年06月14日 フォトTOPICS    

取材・写真・文/田宮 徹
取材協力/MFJ  レーシングリザルト

IA-1決勝ヒート1のスタートシーン。スズキファクトリーチームの小島庸平選手(#44)やカワサキトップチームの新井宏彰選手(#331)をはじめ、ケガによる欠場者が多く、出走台数は15台となりました。

小方誠選手が2大会連続となる両ヒート制覇
にはスズキのレジェンドライダーがデモラン

2017年の全日本モトクロス選手権第4戦が、6月3日(土)~4日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOで開催されました。

かつて実際に世界選手権を誘致したこともあるSUGOのインターナショナルモトクロスコースは、丘陵の斜面とふたつの丘に挟まれた谷間などを生かしてレイアウトされ、アップダウンもかなり豊富。ダイナミックなスピードセクションから、タイトターンが連続する区間、ビッグジャンプや長めのリズムセクションまで、バラエティ豊かな構成となっています。

大会の天候は曇りベース。金曜日のお昼ごろにかけて激しい雨が降ったことから、各クラスの予選が行われた土曜日は、コースの一部区間がマディに近い状態となるなど、全体的に路面が柔らかい状況でした。日曜日も雲が多めながら、朝夕を中心に太陽が顔をのぞかせる時間帯も。路面は、ホコリがほとんど発生せず水を含みすぎていない、ほぼベストな状態でしたが、適度に水を含んだ粘土質の路面には走行による固いワダチやギャップが深く刻まれ、かなり難易度が高い状態でした。

全日本最高峰クラスとなる、排気量450ccの4ストマシンが走るIA-1の決勝は、ケガによる欠場者が多い状況。レースは、カワサキトップチームから参戦する小方誠選手(#10)が、前戦に続いて両ヒート優勝を達成。自身初の4連勝を達成しました。

排気量250ccの4ストマシンを中心に競われるIA-2は、第2戦で足を骨折した渡辺祐介選手(#31)が、ケガの影響を感じさせない走りで両ヒート優勝を決めました。また、2スト85ccと4スト150ccが混走するレディースクラスでは、今年からホンダに乗る畑尾樹璃選手(#3)が、今季初優勝を挙げました。

フォトTOPICS(写真点数/17枚)

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

01IA-1の決勝レースは両ヒートとも、好スタートを切ってトップを必死に守るホンダファクトリーチームの成田亮選手(#1)を、数台のライバルたちが僅差で追うというレース序盤の展開となりました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

02IA-1の決勝レースで、両ヒート優勝を達成したカワサキトップチームの小方誠選手。小方選手はこれで、自身初となる2大会連続の両ヒート制覇。ポイントランキングでも、一気にトップまで浮上しました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

03IA-1の決勝レースで、両ヒート2位となったホンダファクトリーチームの山本鯨選手。序盤のチームメイト対決ではやや譲り順位を下げるも、両ヒートともレース後半にリズムを取り戻して追い上げました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

04IA-1の決勝レースで、両ヒート3位となったヤマハファクトリーチームの平田優選手。ヒート1は最終ラップに逆転されて悔しいゴール。ヒート2は、中盤での転倒以降にペースが上がって追い上げました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

05IA-1の決勝表彰台は、両ヒートで同じメンバーかつ同じ位置となりました。写真中央が4ヒート連続優勝を決めた小方誠選手(#10)。同左が2位の山本鯨選手(#400)。同右が3位となった平田優選手(#99)です。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

06IA-2の決勝レースで両ヒート優勝を果たしたのは、4月下旬の第2戦で足を骨折したヤマハファクトリーチームの渡辺祐介選手。まだ歩くときには影響がある感じですが、ライディングのキレは戻ってきました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

07IA-2決勝で両ヒート2位となった、ホンダに乗る小川孝平選手。2週間前の第3戦は、土曜日の練習走行時に転倒して、脳震とうによりドクターストップ。今大会にわずかな時間で準備して臨みました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

08IA-2で両ヒート3位となった、ホンダのマシンを駆る古賀太基選手。ヒート1は、序盤にトップを走りながら転倒により後退。ヒート2は、ホールショットを開幕戦以来の優勝に結び付けられませんでした。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

09IA-2の決勝ヒート1で4位に食い込んだのは、ヤマハを駆るIAルーキーの大倉由揮選手。シーズンオフからの長いアメリカ修行から帰国して、今回が全日本初レース。トップに近いスピードを披露しました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

10トップの古賀太基選手と20ポイント差のランキング2番手で今大会を迎えた、IA-2の岡野聖選手は、ヒート1は転倒もあって19位。ヒート2は、2番手争いに加わりながらもトラブルでリタイアに。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

11IA-1と同じく、IA-2の決勝レースも、表彰台のメンバーと並び順が両ヒートで同じ結果となりました。写真中央が優勝の渡辺祐介選手(#31)、同左が2位の小川孝平選手(#912)、同右が3位の古賀太基選手(#922)です。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

12レディースクラスは、今季からホンダ系のチームに移籍した畑尾樹璃選手が、ホンダのマシンで初勝利。序盤でトップに立つと、後続との数秒差を最後まで守り切り、待望の1勝を手にしました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

13レディースクラス決勝で2位となったのは、ポイントリーダーの竹内優菜選手。予選までは順調な走りでしたが、決勝ではややリズムを崩し、あと数秒を追い上げられずに最後は3番手に距離を詰められました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

14レディースクラスで3位に入賞したのは、第2戦で全日本初優勝を挙げた川井麻央選手。ライバル視する同じチームの畑尾樹璃選手(#3)とのバトルには負けましたが、再び表彰台に立ちました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

15レディースクラスの表彰台は、ホンダ勢が独占。写真中央が、今季初優勝を挙げた畑尾樹璃選手(#3)。同左が、2位でランキングトップを守った竹内優菜選手(#2)。同右が、3位の川井麻央選手(#14)です。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

16今大会のIBオープンクラスでは、地元ライダーの渡辺陵選手が両ヒート優勝。陵選手はIA-2を走る渡辺祐介選手(#31)の弟で、ライセンス区分こそ違いますが、兄弟で両ヒート制覇を成し遂げました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦SUGO大会

17決勝日のお昼休みには、米国AMAで数々の栄冠を手にしてきたリッキー・カーマイケル元選手と、昨年で現役を引退したスズキファクトリーチームの熱田孝高アドバイザーが、デモランを披露して会場を沸かせました。

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索