2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

掲載日:2017年05月31日 フォトTOPICS    

取材・写真・文/田宮 徹
取材協力/MFJ  レーシングリザルト

IA-1決勝ヒート1のスタートシーン。スズキファクトリーチームの小島庸平選手(#44)が、朝の練習走行でアキレス腱断裂のケガを負ってリタイアしたこともあり、出走台数は18台とかなり少なめでした。

ホンダの新型CRF250Rプロトタイプが実戦デビュー
IA-1では小方誠選手が久々の優勝&両ヒート制覇!

2017年の全日本モトクロス選手権第3戦中国大会が、5月20日(土)~21日(日)に広島県の世羅グリーンパーク弘楽園で開催されました。

今大会は天候に恵まれ、土日とも晴れで強い日差しが照りつけ、決勝日の最高気温は27度と初夏のような暑さ。路面コンディションはドライで、とくに土曜日は散水作業が控えめだったことから、大量のホコリが舞うことになりました。

コースは、今大会のために大幅な改修が施され、土の搬入による路面状況の改善、コースの伸長、難易度が高いジャンプやリズムセクションの追加なども実施。ハイスピードでアップダウンが多いこれまでの特徴を継承しながら、テクニカルな要素もさらにプラスされた構成となりました。

全日本最高峰クラスとなる、排気量450ccの4ストマシンが走るIA-1の決勝は、カワサキトップチームから参戦する小方誠選手(#10)が、両ヒート優勝を達成。小方選手は、カワサキにスイッチしてからは初で、ホンダ時代の2015年第5戦以来の勝利です。

排気量250ccの4ストマシンを中心に競われるIA-2は、ホンダ新型マシンの実戦テストを目的にファクトリーチームからスポット参戦した勝谷武史選手(#888)が、両ヒートで優勝。37歳の大ベテランが、衰えぬ速さと強さを見せつけました。

また、2スト85ccと4スト150ccが混走するレディースクラスでは、開幕から2戦連続2位だった竹内優菜選手(#2)が今季初勝利を獲得しました。

フォトTOPICS(写真点数/17枚)

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

018連ジャンプの速さを武器に、IA-1の決勝レースで両ヒート制覇を達成した小方誠選手。小方選手は昨年からカワサキファクトリーマシンに乗り、今大会でカワサキ移籍後初優勝となりました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

02IA-1決勝ヒート1では、ホンダファクトリーチームの成田亮選手(#1)が、序盤からトップをキープ。中盤は新井宏彰選手(#331)、終盤は小方誠選手(#10)とトップ争いを繰り広げて2位でゴールしました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

03IA-1の決勝レースで、両ヒート3位となったカワサキトップチームの新井宏彰選手。ヒート1は成田亮選手(#1)とレース中盤にトップを争い、ヒート2は1周目10番手から追い上げました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

04IA-1の決勝レースでは、田中雅己選手が両ヒートでホールショット。しかし田中選手は、ヒート1はトップ争いをしていた5周目にマシントラブルでリタイア。ヒート2も転倒リタイアとなりました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

05IA-1決勝ヒート1の表彰台。写真中央が、約2年ぶりとなる優勝をライバルからシャンパンで祝ってもらう小方誠選手(#10)。同左が、2位の成田亮選手(#1)。同右が、3位となった新井宏彰選手(#331)です。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

06IA-1決勝ヒート2で2位となった、ホンダファクトリーチームの山本鯨選手。ヒート1は1周目の転倒から追い上げて4位でしたが、ヒート2では3周目以降に2番手へ浮上して単独走行を続けました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

07IA-1決勝ヒート2では、これが地元大会となったカワサキのマシンを駆る星野裕選手が、レース中盤に3番手を走行。ラスト4周で新井宏彰選手(#331)に先行されましたが、4位でゴールしました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

08IA-1で両ヒート優勝を達成して、トレードマークの笑顔でファンの声援に応えた小方誠選手(#10)。2-2-2-2で跳ぶライダーが多かった8連ジャンプを、3-2-3で跳んでアドバンテージにしました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

09今大会で大きな話題となったのが、ホンダが実戦テストのために持ち込んだ新型CRF250R。その外観は、すぐにでも市販できそうなもの。セル付きDOHCエンジンで、2018年モデルとして市販されるというウワサです。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

10IA-2にファクトリー車の扱いで実戦投入されたマシンをライディングしたのは、約1年半ぶりの本格的なレース参戦となった37歳の勝谷武史選手(#888)。このクラスで4度のチャンピオン経験があります。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

11IA-2の決勝レースは、スポット参戦した勝谷武史選手が両ヒート制覇。勝谷選手はホンダファクトリーチームのアドバイザーを務め、普段はファクトリー車や市販車のテストも担当しています。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

12IA-2決勝ヒート1では、序盤でトップに立ったホンダに乗る古賀太基選手(#922)を、スポット参戦した勝谷武史選手(#888)がずっと僅差でマークする展開。そして終盤、勝谷選手が先行しました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

13IA-2の決勝レースで、両ヒート3位となった岡野聖選手。ヒート1は前の2台に大きく離されてしまいましたが、ヒート2では古賀太基選手(#922)と僅差を保ってトップの勝谷武史選手(#888)に迫りました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

14IA-2に参戦するヤマハファクトリーチームの渡辺祐介選手は、前戦で右足首などを負傷。それでも、少しでも多くポイントを獲得するため今大会に出場して、ヒート1は14位もヒート2で4位となりました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

15IA-2の表彰台は、両ヒートとも同じメンバーに。写真中央が、ブランクを感じさせない走りで優勝した勝谷武史選手(#888)。同左が、2ヒート連続2位の古賀太基選手(#922)。同右が3位の岡野聖選手(#30)です。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

16レディースクラスの決勝レースは、オープニングラップから逃げ切りを図った竹内優菜選手(#2)に、今年からホンダに乗る畑尾樹璃選手(#3)が追いつき、最終ラップに接近戦。これを竹内選手が制しました。

2017年 全日本モトクロス選手権 第3戦中国大会

17レディースクラスの表彰台。写真中央が、終盤の接近戦を制して今季初優勝を挙げた竹内優菜選手(#2)。同左が、ホンダでの初表彰台に登壇した畑尾樹璃選手(#3)。同右が、3位の久保まな選手(#5)です。

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索