2012 MOTO1オールスターズ 第8戦 ツインリンクもてぎ

掲載日:2012年12月11日 フォトTOPICS    

取材・写真・文/しまお  取材協力/MFJ  レーシングリザルトはこちら

#1佐合潔選手のダートセクション、ジャンプのバックショット。マシンはCRF450Rで、2013年式モデルです。デュアルマフラーが特徴。

MOTO1オールスターズ
2012年はこれが最終戦!

本年度(2012年)の最終戦となるMOTO1オールスターズ第8戦が、11月3~4日に栃木県のツインリンクもてぎで開催されました。 MOTO1の為に用意された特設コースは、長いストレート、タイトなコーナー、2つのダートセクションが設置され、脇の土手からコース全景を見渡す事が出来ます。また、コースサイドからはストレートのハイスピードバトルと、パッシングポイントになる1コーナーを目の前で見られます。最終戦は毎年ツインリンクもてぎでの開催ですが、第3戦の伊那同様、コースの「逆回り」が採用され、走り慣れたライダーが有利にならないよう工夫されました。

タイムアタックが行われた土曜日、決勝の日曜日共に天候に恵まれ、今年最後のMOTO1を気持ち良く過ごすことが出来ました。決勝、ヒート1では3番グリッドの#7Ikki選手のスタートが決まり、レース序盤はIkki選手の背後に#1佐合潔選手、3番手の#4三苫選手に#14谷田部選手が迫り、その後から#5JAWS選手が追いかけます。中盤に差し掛かるとトップが入れ替わり、セカンドグループの順位争いは熾烈な様相に。ダートセクションの入り口でミスをした#101佐々木選手をProクラス1年目の#16赤嶺選手と#21五十住"ZUMI"選手がパス、その後ずっと#16赤嶺選手をプッシュしていた#21ZUMI選手がインをついて前に出るというルーキー同士の接戦もありました。結果、ヒート1はまたも圧倒的速さの#1佐合選手が後続を大きく引き離してのWin。続いて#7Ikki選手、#14谷田部選手、#5JAWS選手、#21ZUMI選手、#16赤嶺選手の順でフィニッシュしました。

すっかり西日となったヒート2は、抜群のスタートダッシュを決め、イン側をきれいに塞ぎながらトップに立った#1佐合選手が、またも後続を引き離していきます。レース中盤になりIkki選手、谷田部選手、JAWS選手が三つ巴となる2位争いが展開され、この接戦にギャラリーが湧きます。Ikki選手を猛追する谷田部選手のすぐ後でJAWS選手がプレッシャーを与え続け、終盤に入るとダートセクションでのミスで谷田部選手がJAWS選手にパスされ、順位が入れ替りました。しかし、ラスト1周というところで、またも谷田部選手が第2ダートセクションでJAWS選手をパス。そのままの勢いで2位を走るIkki選手に食らい付きますが最終的には届かず、僅差でのチェッカーとなりました。このバトルでもコースサイドは大盛り上がり。続いてチェッカーを受けたのは赤嶺選手で、佐々木選手、三苫選手の両ベテランを抑えての5位入賞となりました。今シーズンのシリーズチャンピオンを既に決めている佐合選手は、最終戦もヒート1、2揃えて優勝を飾りました。

これで2012年のMOTO1バトルは終わり。ライダー、メカニック、またサポートのみなさん、大変お疲れさまでした。MOTO1は派手なスライド走行やコースぎりぎりの目の前で見られるバトルを楽しむだけではなく、バイクを通して楽しみたい、輪を広げたいと考えている人たちが多く集っている場なので、個人的に毎戦毎戦、会場に行くことが待ち遠しかったです。来期のMOTO1はその構造を大きく変えて登場するという事なので、今から楽しみです。詳細は追って、連載中の『モタード魂』でお知らせしますのでお待ちください。1年、ありがとうございました。

フォトTOPICS(写真点数/17枚)

01天候に恵まれた2日間。紅葉が始まっていた茂木町でした。パドックは土手の上、そこからコース全景が見下ろせます。

02コースに沿って横一列にパドックが並ぶ珍しいレイアウト。

03スタート前グリッド、既に本年度チャンピオンを決めている佐合選手です。

04ヒート2のスタート前。前日に行われたタイムアタックの順位でグリッドが決まります。

05こちらもヒート2のスタート前に行われた選手紹介。最終戦6位入賞の#21五十住選手の紹介の時、OPENクラス出場のCGファントム溝口秀也選手が代わりに……。

06同様に#3金児隆太選手の紹介。年間ランキング3位でした。この最終戦の後、タイへ向かいFIMアジアスーパーモト選手権に参戦、総合優勝を飾りました。

07#15増田浩志選手の選手紹介。ロードレース出身の増田選手、いつも明るく気さくで周りを楽しくしてくれます。ロード時代からの古いファンも多くいます。

08#7森田一輝(Ikki)選手はシリーズランキング2位を獲得しました。

09ヒート1、#1佐合選手と#7Ikki選手の接戦。コースはタイヤバリアで仕切られていますが、このタイヤにコーナーリング中足をとられてしまう選手が多くいました。

10ヒート2での#1佐合選手と#7Ikki選手の接戦。シリーズ全般を通して、この2人の接戦がMOTO1プロクラスのレース展開を面白くしました。

11毎回練習走行なしで必ず上位にからむ#5JAWS増田選手。レースさばきの巧さだけでなく、見せ場も作って観客を魅了します。

12#7Ikki選手と#14谷田部選手のコーナーリング。#14谷田部選手は、コーナーの手前からこの角度でスライドさせながら進入します。

13#4三苫選手と#101佐々木貴志選手もこの後、FIMアジアスーパーモト選手権に参戦。

14#16赤嶺選手の第1ダートセクション。赤嶺選手はこの最終戦で5位入賞、広島のタカタサーキットでも3位表彰台など、プロクラス1年目にして十分上位に食い込む実力を付けました。

15ヒート2終盤ではすっかり日も傾き、西日でのレースとなりました。タイトなコーナーから続くダートセクション。このダートもパッシングポイントのひとつとなりました。

16すっかり暗くなってからの表彰式。もてぎでのレース実況もMC“FAT”恩田さん。観る人をアツくさせるMCがレースをより面白くします。昭和な選曲も特徴です(笑)。

17表彰式のフォトセッション。#1佐合選手、#7森田Ikki選手、#14谷田部選手、#5JAWS増田選手、#16赤嶺選手、#21五十住選手。プロクラスルーキーが2人も入賞で、来シーズンが楽しみです。

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