2012 全日本モトクロス選手権 第6戦 東北大会

掲載日:2012年07月09日 フォトTOPICS    

取材・写真・文/田宮 徹  取材協力/MFJ

IA-1の決勝レースは、両ヒートとも成田亮選手(#1)のホールショットで幕を開けました。結局、成田選手は両ヒートとも、一度もトップの座を譲ることなくゴール。今季これまで、12レースで11勝を挙げています。

IA-1では成田亮選手が再び完璧なレース内容で2勝!
IA-2では田中雅己選手がIA初優勝&両ヒート制覇!

全日本モトクロス選手権の今季第6戦東北大会は、6月30日(土)~7月1日(日)に、岩手県南部にある藤沢スポーツランドで開催されました。

山の斜面にレイアウトされたこのサーキットは、乾くと白っぽくなるサンド路面を特徴とした、緑と白のコントラストが美しいハイスピードコースです。天候は、各クラスの予選が行われた土曜日が晴天。決勝が開催された日曜日は、朝から小雨が舞う空模様となってしまいましたが、この雨はお昼前には完全に止み、路面はベストコンディションが保たれました。

排気量450ccの4ストマシンが走る全日本最高峰クラスのIA-1では、ホンダワークスの成田亮選手(#1)が、再び両ヒートで勝利。2位にスズキワークスの熱田孝高選手(#2)、3位にホンダワークスの平田優選手(#6)と、両ヒートで同じ表彰台の顔ぶれとなりました。排気量250ccの4ストマシンで競われるIA-2では、ヒート1で田中雅己選手(#113)がIA初優勝。さらに田中選手はヒート2でも勝利を収めました。排気量85ccの2ストマシンと150ccの4ストマシンが混走するレディースクラスでは、安原さや選手(#20)が開幕戦以来となる勝利を挙げました。

フォトTOPICS(写真点数/17枚)

01青森出身とあって、「この藤沢スポーツランドは子供のころから走ってきた」という成田選手。昨年の地震で被災した地域でのレースに、「僕らの走りが東北に勇気と希望を与えられたらうれしい」とメッセージを残してくれました。

02前大会まで苦戦が続いていた、IA-1昨年度ランキング2位の熱田孝高選手は、この大会では両ヒートを2位でまとめて復調傾向。現在のシリーズランキングは5番手ですが、シーズン後半での巻き返しに期待しましょう。

03IA-1で戦うホンダワークスの平田優選手は、両ヒートともふたりの先輩ライダーに抑えられて3位。ヒート2では、最終ラップまで熱田孝高選手の前を走っていましたが、周回遅れの影響で失速し、逆転されてしまいました。

04カワサキワークスの新井宏彰選手は、IA-1決勝ヒート1では中盤まで2番手を走行していましたが、バックマーカーが目の前で転倒し、このマシンと接触して転倒したことにより8位。ヒート2では4位となりました。

05IA-1の表彰台は、両ヒートとも同じ顔ぶれ。中央が優勝した成田亮(あきら)選手、左が2位の熱田孝高選手、右が3位の平田優選手。成田選手は、予選こそやや苦戦しましたが、決勝では圧倒的な速さで両ヒート制覇を達成しました。

06IA-2決勝ヒート1は、まだ小雨が降る中でのスタート。藤沢スポーツランドの1コーナーはコース幅が広く、30台のマシンが横一列に近い状態を保ったまま進入する、かなり迫力のあるスタートシーンが楽しめます。

07IA-2で両ヒート制覇を達成した田中雅己選手。ヒート1は、星野優位選手や山本鯨(けい)選手の転倒というラッキーもあっての勝利でしたが、ヒート2では山本選手をレース中盤に振り切って、文句なしの優勝を遂げました。

08IA-2のランキングトップで今大会に臨んだ星野優位選手は、ヒート1ではトップ走行中に山本鯨選手と接触転倒して4番手まで後退するも、その後に追い上げて2位。ヒート2は1周目に転倒して、11位に終わりました。

09IA-2の決勝ヒート1では、予選は総合8番手とやや苦戦していた富田俊樹選手が、トップ争いを展開して3位に入賞。富田選手は「いつも表彰台は3位なので、もっと上をめざしたい」と、次戦でのIA初優勝を誓っていました。

10IA-2決勝ヒート1の表彰式で、IA昇格後の自身初優勝に笑顔をみせた田中雅己選手(中央)。2位に星野優位選手(左)、3位に富田俊樹選手(右)が入り、このレースではホンダが表彰台を独占しました。

11IA-2の山本鯨選手は、ヒート1では星野優位選手と接触転倒した影響により4位。ヒート2では田中雅己選手に敗れて2位となりましたが、シリーズランキングでは星野選手と同ポイントながらトップに浮上しました。

12前回の北海道大会でヒザを負傷した、カワサキワークスライダーの三原拓也選手は、IA-2の決勝ヒート1ではケガの影響によりペースが上がらず8位。それでもヒート2は、気迫の走りで3位に入賞し、表彰台に登壇しました。

13IA-2決勝ヒート2でも勝利し、両ヒートを制した田中雅己選手(中央)は、「ここ数戦は調子が良かったので、優勝のチャンスはあると思っていましたが、まさか両方勝てるとは思っていなかったです」と笑っていました。

14レディースクラスでは、「自分らしい走りを心がけ、楽しんで乗るようにしました」という安原さや選手が、開幕戦以来となる優勝。前戦は転倒による肩の負傷でリタイアに終わりましたが、その雪辱を果たしました。

15レディースクラスのシリーズランキングトップを守っている邵(しょう)洋子選手は、ラストラップまで安原さや選手を追走しましたが、逆転できずに2位。「もっと練習して、次は勝ちます」と宣言していました。

16レディースクラスの表彰台。優勝は中央の安原さや選手。2位は左の邵洋子選手3位は右の竹内優菜選手。このクラスではダンロップタイヤが、開幕から6連勝を達成。さらにIA-1とIA-2でも、ダンロップが勝利しています。

17土曜日には、9月末に行われる国別対抗戦のモトクロス・オブ・ネイションズの、日本代表選手を集めた記者会見が行われました。小島庸平選手(右)、平田優選手(左)、三原拓也選手(中央)が、世界を相手に戦います。

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