林道でのパンクを防ぐ3つのポイント

掲載日:2018年06月28日 フォトTOPICS    

取材協力/ヤマハ発動機 安全普及グループ 文/栗原守睦 写真/舟橋 賢 ライダー/内山裕太郎
記事提供/ガルル編集部
※この記事は『月刊ガルル vol.373』に掲載された内容を再編集したものです。

パンクのリスクを減らすために
コントロールできる速度で走ろう

林道=パンクしやすいところ、と思っている人も多いんじゃないだろうか。確かに舗装路と比べたらパンクしやすい条件はあるけど、そのポイントを把握して走れば、意外と大丈夫だったりするんだ。

パンクするパターンを挙げる前に、基本的な走りかたをおさらい。林道では、ブレーキで減速しなければ曲がれないようなスピードでは走らないこと。減速はエンジンブレーキを使い、道の状況を見て、早い段階でスピードを落とすことが大切。またブレーキで減速するよりも、エンジンブレーキを使ったほうが車両の姿勢が安定。とっさにブレーキを握ってタイヤをロックさせてしまう握りゴケも防ぐこともできる。では各パターンを見ていこう。

パターン1
埋もれた石にヒット

動かない石が一番危ない!

一番危険なパターンが、地面に埋まった尖った石だ。石が埋まっているためタイヤが乗り上げた場合、転がっている石と違い、衝撃が逃げることなくチューブやリムへ伝わる。これがパンクにつながるのだ。埋もれた石にヒットするのを避けるには、早めにラインを変えること。石の直前でラインを変えようにも、バイクはある程度の速度で進んでいるため難しい。路面の先になんとなくごつごつしているものを見つけた時点でラインを変え、フラットな路面を走るようにバイクを誘導しよう。

パターン2
コンクリートの段差でリム打ち

林道を走っているとダートの途中に、コンクリでできた雨水の排水設備に出くわす。このコンクリの段差も、埋もれた石と同じようにチューブやリムへ衝撃をあたえパンクの原因となる。大抵段差ができているのは、バイクやクルマが通行してできるワダチ部分。そこで、ダートの途中に舗装されている部分を見つけたら、ワダチのできにくい林道の中央部分もしくは脇を通過するといい。中央部分を走る場合、その先がカーブなどで見通しが効かない時はとくに対向車に注意!

○ 段差を避け路面と同じ高さを通過

× 段差に突入はパンクの危険あり

パターン3
逆光で石が見えず乗り上げ

夕暮れ時は太陽の位置が低く逆光になりやすい。すると、路面の状況を判断しにくく、路面にある石に気づくのが遅れがちになる。そんな状況でも普段と変わらずに走っていると、石に乗り上げて転倒やパンクするかもしれない。見えにくいと感じたら、いつでもラインを変えられるようスピードをゆるめ、普段以上に慎重な走りが大切。これは逆光に限ったことではなく、ブラインドコーナーや霧など、見通しの悪い場合にも同じことがいえる。

○ 逆光で見えにくいからスピードダウンしてクリア!

× 逆光なんてお構いなし! 注意を怠って石に乗り上げ

番外編
標準空気圧だとパンクしにくい!

パンクの原因は①釘などの異物がタイヤに刺ささった、②障害物に乗り上げチューブがリムに強く打ちつけられた、というふたつが挙げられる。釘が刺さるのはある意味運なので防ぎにくいが、チューブのリム打ちは空気圧を標準値にすることで、パンクのリスクを減らすことができる。ただし、標準空気圧は舗装路での走行を考えた数値なので、ダートでのグリップ力は低くなるのを理解しておこう。たいていの林道は標準空気圧で走行が可能だ。

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