サンド、マディといったソフトからミディアム路面での走破性を狙ったクロスカントリーエンデューロタイヤ

掲載日:2011年03月15日 オフロードアイテムレビュー    

ピレリのエンデューロタイヤには、F・I・M規格適合で、バランスの取れた走破性を重視したスコーピオンプロと、F・I・M規格非適合ながら公道走行可能になっているミディアムからハード路面対応のスコーピオンXC MID HARDがラインナップされていた。そこに、よりソフト路面を重視したエンデューロタイヤ、スコーピオンXC MID SOFTが加わった。

 

写真:長谷川徹、酒井一郎/レビュワー:石井正美、小林直樹、小川浩康

 

 

[ アイテム紹介 ]

JNCCチャンピオン小池田猛選手も昨シーズンに実戦投入していたというこのタイヤは、ソフト系モトクロスタイヤをベースに開発されている。ブロック配置をエンデューロ向けに最適化することで、マディでの排土性が高められているのが特徴で、トラクション性能とブレーキング性能も同時に引き上げられている。耐摩耗性を上げ、ロングライフ化しているのもエンデューロ向けと言える。MID HARDがハイスピード向けなのに対し、このMID SOF T はより悪条件なハードエンデューロ向けということで、ミシュランS 12ユーザーをターゲットにしているという。

 

 

[ レビュー ]

テストはサンド、マディ、ウッズ、玉石、硬く締まったフラットダートなど、さまざまな路面のある河川敷コースで行った。ライダーはレジェンド石井正美氏、マシンはハスクバーナTE250。空気圧はフロント0・8、リヤ0・6に設定している。「ビードが硬すぎず、入れにくさはなかったね。サイドウォールも柔らかめで、今回は通常のタイヤチューブでテストしたけれど、ムース装着で剛性を出すように感じた。

いろいろな路面を走ってみると、とくにサンドやマディでの食いつきのよさが体感でき、リヤタイヤにはまったく不満がない。フロントタイヤはサイドウォールが少し柔らかい印象で、硬い路面ではインに切れ込むこともあった。ミディアムからソフト路面向けなので、これは仕方ないことだけどね。北海道の林道のような硬い路面を使ったエンデューロには向かないけれど、SUGOの沢には相性抜群だと思う。アベレージスピードが低くなるようなハードなエンデューロや、雨が降った後のエンデューロで、ライダーを助けてくれるタイヤになっているね」

 

①フロントはワンサイズ②リヤは2サイズがラインナップ。フロント、リヤともにブロック高があり、そのブロックは放射状に配置されている。ブロック間隔も広めな印象で、良好な排土性を実現しているのが分かる

 

③「ミディアムからソフト路面でのグリップを重視しているのが体感できる」と石井氏は言う。「XC MID SOFTはタイヤが柔らかめで、路面に食いつく乗り味。このタイヤのグリップ力は、ターゲットにしているソフト路面で大いに発揮してくれる。路面がソフトだと分かっているエンデューロなら、装着する価値は大いにあるね。すべりやすい路面や岩盤でもグリップしそうな感じなので、今後試してみたい」と、好印象を得たようだ

 

 

[ アイテム詳細 ]

メーカー/PIRELLI

商品名/SCORPION XC MID SOFT

価格/オープンプライス

サイズ/フロント:80/100-21M/C51R

サイズ/リヤ:110/100-18M/C68M・120/100-18M/C68M

重量/フロント:3550g(80/100-21)、リア:5100g(120/100-18) ※編集部実測値

 

 

[ お問合せ ]

ピレリジャパン

TEL/03-5418-6500

 

 

[記事提供]

ガルル編集部

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索