TCXからリリースされているオフロードブーツのエントリーモデル、TCF002 X-MUDをテストした。
普段26.5cmのスニーカー、編み上げブーツなどを着用しているレビュワーだが、今回もそのサイズ通り26.5cm(8.5インチ)を選択した。甲高幅広の足でも窮屈な感じは皆無。気になったのは、ブーツ後ろの形状に対してレビュワーのふくらはぎが太いため、カカト部分に遊びができてしまったこと。そこで市販のスニーカー用インナーソールを用いて調整したところ、問題点は改善されフィット感も向上した。
操作性は足首にピポッドシステムなどを装備する上位製品には一歩及ばないものの、足首部分の屈曲性は充分確保されている。初めてモトクロスブーツを履くレースビギナーにも、ブーツが固すぎて操作しにくいことはないはず。
なによりモトクロスブーツとしての安全性、耐久性をクリアし、その商品が3万円未満で購入できるというのだから、コストパフォーマンスは抜群にいい。
TCXは欧州のCE規格を初めてパスした、イタリアのブーツメーカーだ。ブーツの開発ではTCX独自の安全性テストも行なわれ、その内容はスネと足首の耐衝突、アッパーの耐切断&耐摩耗、ソールの耐摩耗&横剛性の5つにわたる。それはモトクロス入門用ブーツTCF002 X-MUDにおいても、テスト内容は変わらない。モトクロスブーツ選びに迷いがちなレースビギナーでも安心して手にできる、高い安全性を持つ商品なのだ。
[ DETAILS ]
バックルとストラップはポリウレタン性。ストラップ長は長く、ふくらはぎの太いレビュワーがニーシンガードを装着しても締めることができた。バックル部分が破損した場合でもオプションとして、バックルレシーバーセット(800円/4個セット)が用意されている。
樹脂部分が多い作りのため一見固そうだが、足首の樹脂部分に切り欠きが設けられ、しっかりと屈曲性をもたせている。カカト内側はフラットな形状でホールド感を高めている。
ソールはコーナリングの時に足を出しても路面に引っかかりにくいモトクロスソールを採用。メタルトゥキャップは補修用部品あり(1200円/ 2個セット)。
ブーツ内側のライナーには、ムレを抑制する通気性素材のエアーテックを採用。マシンをホールドするときにあたる履き口の部分にはクッションが入る。
スェード製のヒートガードをブーツ内側に配し、エンジンおよびエキパイの熱から足を守ってくれる。