転倒時にヘルメットが回転する動きで生じる衝撃を緩和するMIPS搭載のフラッグシップ

掲載日:2014年11月06日 オフロードアイテムレビュー    

1974年にアメリカでスタートし、当初はモトクロス部品の製造をしていたFOXレーシング。現在ではモトクロスだけに留まらず、マウンテンバイク、BMX、サーフィンなど幅広いスポーツギアを取り扱う。今回紹介するV4ヘルメットは、FOXレーシングがラインナップするヘルメットのフラッグシップモデルである。頭部へのダメージを軽減するMIPSという機構を採用し安全性をいっそう高めた、レース使用を前提にしたヘルメットだ。

 

写真:楠堂 亜希、柏崎 佑介/レビュワー:石井 正美

 

 

[ レビュー ]

普段は国産メーカーのヘルメットを着用している石井 正美氏がテストを担当。石井氏はMサイズを着用しているが、V4ではLサイズを選択。これは、前後長のある欧米人の頭部に合わせて設計されているので、国内向けヘルメットと比べると左右の幅が狭くなっていることが多いからだ。

 

「FOXのヘルメットに共通して言えることだけど、帽体は国産モデルと比べて若干大きめで存在感があるね。国産を含めた他メーカーと同じくらいの重量になっているのは、シェルをカーボン製にしているからだろうね。被ってみると、頭頂部と頬で支えているような独特なホールド感があった。MIPSという機構は、ヘルメットインナーとヘルメットライナーを完全に固定せず、多少動くようになっているんだ。だから、走行中はヘルメットシェルが微妙に動いている。最初は違和感があったけれど、しばらくすると気にならなかった。それよりも、これが通気性の高さになっていて、蒸れないのがいい。長時間のレースになるほど、この恩恵を感じられるはずだよ」

 

 

[ アイテム詳細 ]

吸気口を15か所、排気口を8か所備え、ヘルメット内部の熱気を効率的に排出。シェルはカーボンファイバー製だ。ライナーにはふたつの異なる密度の素材を組み合わせ、衝撃吸収力をあげている。

 

グラフィックは左右対称のデザインを採用。スペアバイザーが標準で付属する。

 

ヘルメットインナーはチーク部分と頭頂部を外すことができ、洗うことができる。インナーのファブリックには吸湿速乾性のDry Luxを使用し、ヘルメット内を快適に保ってくれる。

 

黄色い部分がMIPS(Multi-Directional Impact Protection System/多方向衝撃保護システム)だ。この機構は転倒した時に生じるヘルメットが回転するエネルギーを、ヘルメットの内側に設置されたプレートをわざとスライドさせることで、頭部へ伝わる回転エネルギーを軽減させるというもの。このMIPSはFOXヘルメットのなかでもV4にのみ採用される。

 

しっかりした作りのヘルメットバッグが付属し、持ち運びや保管もしやすい。

 

[ ポイント ]

ベンチレーションとMIPSが頭部のムレを大幅に軽減/p>

 

 

[ 製品情報 ]

メーカー/FOX

製品名/V4 HELMET(2015年モデル)

価格/6万5,000円(税抜き)

販売元/ダートフリーク

重量/1,725g/Lサイズ(編集部実測値)

サイズ/M(57-58cm)、L(59-60cm)、XL(61-62cm)

カラー/レッド(マット/後頭部グロス仕上げ)、オレンジ(マット/後頭部グロス仕上げ)

規格/SNELL2010、DOT、MFJ

帽体/カーボンファイバー製シェル

内装/EPSライナー、MIPS

 

 

[ お問い合わせ ]

ダートフリーク

TEL/0561-86-8301

 

 

[ 記事提供 ]

ガルル編集部

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