エキゾーストパイプに塗布するだけで確実にパワーアップする画期的な断熱塗料の缶スプレー

掲載日:2011年02月15日 オフロードアイテムレビュー    

レーシングガレージビアーズから発売中の断熱塗料スプレーH,I,P。乗ってバラせる職人、ビアーズ代表の石井正美氏も自らレースで使用して実感していたという効果のほどがベンチテストで再確認できた。

 

 

[ アイテム紹介 ]

ガソリンエンジンの排出ガスは、その温度が高くなるほど排気口へ移動していく速度が速くなる性質があるという。いわゆる「抜けがいい」という状態で、抜けがよくなることでエンジンの吹け上がりもよくなる。サイレンサー交換でパワーアップするのは、こうしたことが理由になっている。

 

その原理を、断熱塗料を使用することで実現しているのが、このH,I,Pだ。風船のように中が空洞になっている中空セラミックビーズを、エキゾーストパイプに何層もコーティングすることで断熱効果を発揮させ、エキゾーストパイプの放射熱を遮断。これにより排気温度が下がるのを防ぎ、抜けのよさを実現しているのだ。

 

セラミックの熱伝導は極端に悪く、熱を逃がさないという性質があることから、断熱材の素材として利用されている。このセラミックを缶スプレーにすることで、さまざまな場所に使用できるようにしているのがH・I・Pの画期的な特徴なのだ。1缶で約10本のエキゾーストパイプにコーティング可能だという。

 

[ レビュー ]

使用方法は缶をよく振り、エキゾーストパイプに万遍なく吹き付け、半日乾燥させるだけ。エキゾーストパイプにはあらかじめ耐熱塗料を塗っておくと定着率が高まるという。

 

 

このH・I・Pを取り扱っているレジェンド石井氏は、昨シーズンTC250でテストし、パワーの違いを体感できたという。それをデータとして確認するために、アブソリュートでパワーチェックしてみた。その結果、1.2PSのパワーアップを確認。「パワーバンドに入ってからの走行感の違いは、ベンチテストでも分かりました。トルクとパワーが増えていて、オーバーレブ特性もよくなっています。レースで多用する回転域でツキがよく、最後にひと伸びするようになっています」と、アブソリュート福澤氏も効果を認めていた。

 

転倒など衝撃を受けると剥がれてしまうとのことだが、缶スプレーなので修復も簡単。厚く塗るほど断熱効果も高まるということだ。ちなみにテスト後のエキゾーストパイプをグローブで触ってみたが、グローブは溶けなかった。確実に断熱されていることの証明になるはずだ。

 

スプレーを紙に吹き付けた状態。液状というより粉体に近く、サラッとした感じになっている。断熱効果の高いセラミックをナノサイズにし、中空に成形することでさらに断熱効果を高めている

 

エキゾーストパイプに吹き付けた状態。石井氏はこのエキゾーストパイプで昨シーズンのレースを戦い抜いた。転倒でぶつけたり、飛び石がヒットすると塗装は剥がれてしまうが、その時は再度塗り直せばいい。420mlで約10本ほど塗装可能だという。1本あれば1シーズンは余裕を持って使えるだろう。

 

青がノーマルエキゾーストパイプ、赤がH,I,Pを塗布したエキゾーストパイプ。テスト車両は同一のハスクバーナTC250。パワー、トルクともにノーマルを上回っているのが確認できた。吹け上がりがいいのでレスポンスもよく、マシンコントロール性も向上している。塗るだけで性能アップできる画期的アイテムだ

 

[ SPECIFICATIONS ]

商品名/Racing Garage Beer’s/H,I,P
内容量/420ml
素材/ナノサイズ中空セラミック
価格/7800円(税込)

 

[ お問い合わせ ]

レーシングガレージビアーズ
TEL/0466-28-2737

 

[記事提供] ガルル編集部

 

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