フレーム幅を4段階に調整することでフィット感を変更できる画期的ゴーグル

掲載日:2011年01月20日 オフロードアイテムレビュー    

モトクロスやエンデューロといった運動量の多い状況や、ブッシュやマディといったハードな場所でのライディングには、ゴーグルが欠かせない。

 

 

[ 編集部コメント ]

シールドタイプのヘルメットは視界が広いのが特徴だが、その代わりに泥が付着しやすく、小石や枝のヒットで傷つきやすいといった面があり、結局シールド全開で走行することになってしまう。視界の狭さはあるけれど、目を保護するという観点ではゴーグルのメリットは大きいと言える。

 

そんなゴーグルだが、顔とのフィッティング、とくに鼻まわりのすき間に悩まされている人は多いだろう。ゴーグルは海外メーカー製が主流で、メインユーザーも日本人より鼻の高い欧米人を想定している。スポンジの厚みやフレームの柔軟性でフィッティング幅を広げているのだが、それだけでは対応しきれないのが事実だ。しかし、そんな状況を打破する画期的なゴーグルをスコットが開発した。フレームの幅を4段階に変えることでフィット感を調整するというシステムで、逆転の発想とも言うべき特徴を持つ「ハッスル」だ。

[ レビュー ]

 

写真/酒井一郎、レビュワー/小川浩康

 

テストは、CRF150R2でモトクロスコースを走行して行った。着用ヘルメットはアライVクロス3だが、ハッスルはどこにも干渉することなく装着できた。ハッスルのフレームは標準的な大きさだが、開口部の狭めなVクロス3とのマッチングも良好なので、ヘルメットとの相性を気にする必要はないだろう。

 

まずはフレーム下部にあるSFS(スコット・フィット・システム)のダイヤルを1にセット。ハッスルを装着して最初に感じたのは、スポンジフォームの当たりの柔らかさだ。顔と当たる部分にはフェルトのような目の細かい素材が使用されていて、この肌触りが心地良い。吸汗性もよさそうな印象だった。タイトなフィット感で鼻まわりのすき間が気にならず、走行中にゴーグルが動くことはなかった。

 

次に、フレーム幅がいちばん広がるダイヤル4にセットしてみると、圧迫感のないフィット感になった。走行中にズレることはなかったが、レビュワーには少し心もとなく感じられた。この変化は、SFSが確実に機能している証明と言えるはずだ。

 

[ DETAILS ]

スポンジフォームは3層構造で、それぞれ目の粗さが異なっている。顔と接する1層目はフェルト状で快適な肌触りを実現。2層目はクッション性を高め、顔への密着度を高めている。3層目は吸水性の高い素材を使用し、汗の浸入を防いでいる。

ストラップ裏側にはすべり止めのシリコンラインを装備(真ん中の白く見える部分)。

スコット・フィット・システムのダイヤルを1に合わせた状態。

ダイヤルを4に合わせた状態。
ストラップの「C」の位置に注目すると、前方向に移動しているのがわかる。フレーム幅が広がることで、フィット感が変わるのだ。ダイヤル1から4で約4mmほど広がり、1目盛り1mmほどの変化だが、フィット感はそれ以上の変化を体感できた。ダイヤルは左右同じ位置に合わせて調整する。また、レンズは100%UVカットのアンチフォグ仕様。フレーム自体が柔らかく、フィット感のよさだけでなく、装着のしやすさにもなっている。フレームの奥行きはあるが、スポンジフォームが厚めなので、メガネ着用は難しいだろう。ここで紹介した単色モデルのほかに、グラフィックモデルも4パターン用意されている(価格は10,500円)。

 

[ SPECIFICATIONS ]

メーカー/SCOTT
商品名/HUSTLE
カラー/ホワイト、ブラック、レッド
重量/115g ※編集部実測値
価格/8,925円

 

[ お問い合わせ ]

ウエストウッド
電話/0297-62-775

 

[リリース元] ウエストウッド
[記事提供] ガルル編集部

 

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