AJP モタード125
AJP モタード125

エージェーピー モタード125 – 少し変わったヨーロピアンマシン

掲載日:2014年09月03日 試乗インプレ・レビュー    

取材・写真・文/ダートライド編集部  取材協力/AJP MOTOS Japao
※本取材で使った車両はカスタムされているため、実際の製品版はクローズドタイプハンドガード、アンダーガード、アルマイトステップなどは付きません。

少し変わったヨーロピアンマシン
生い立ちはオフロードバイクならではの楽しさ

AJPというモーターサイクルメーカーは、日本ではまだ耳馴染みがあまりない。しかし、2011年に日本での展開が始まり、標準モデルであるオフロードタイプのマシンが、徐々にオフロードユーザーに受け入れられている。それは、AJPの創業者であり元エンデューロチャンピオンライダーでもあるアントニオ・ピント氏が、オフロードバイク独特の「新たな地形を走破し、今まで行ったことのない場所を訪れ、未知の経路を介して自然と触れ合う。(中略)年齢や性別を超えすべてのライダーが望んでいる感動なのです」という素晴らしさを自身で感じている一方で、エキスパートが望むマシンとファンライダーが望むものは違う、という観点から誰にでもやさしい車両を作り出し、その姿勢が共感を得ているからだ。AJPのオフロードバイクは、レーサー指向というよりファンライダー向けの方向性を持っているのが特徴。ダートライドでは以前、そのピント氏が生み出したオフロードモデルのインプレッション を紹介したが、今回はその車両をベースとしたスーパーモタード車を紹介したいと思う。

エージェーピー モタード125の特徴

エージェーピー モタード125の画像

コンパクトなフレームをベースに
前後17インチホイールとオンロードタイヤをセット

まず、AJPモタード125はスーパーモタードという競技の生い立ちと同じく、オフロードバイクがベースになっている。最近の傾向では、舗装路やシティーユースを意識した味付けがあらかじめされたメーカー製スーパーモタード車もあるが、AJPはそこまでモタード方向には振っていない。

エージェーピー モタード125の画像

排気量は124cc。OHC単気筒で空冷タイプ。エンジンがコンパクトに作られているので、フレームも小さくなっている(同社『スタンダード』フレーム比)。そこに、オフロードより圧倒的に幅がワイド化された17インチのスポークタイプホイールを履くため、オフロードモデルに比べてシート高は低くなっている(830mm/参考値)。

エージェーピー モタード125の画像

そのスモールサイズのフレームは、AJP独特のハイブリッド構造になる。銀色のメインフレームはアルミ鋳造製で、エンジンなどを支える黒いカラリングのアンダーフレームがスチール製。メインフレームの前部には一般的なガソリンタンクはなく、電装類が収まる。セルモーターを搭載するので、バッテリーは右シュラウド内にレイアウトされる。フレームの中心部分に湿式タイプのエアクリーナーがあり、ガソリンタンクはシート真下からサブフレームにかかる場所に配置される。給油口はシート後端にあり、その部分のみシートがくり抜かれているので、給油のたびにシートを外す必要はない。AJPのマシンで一番目を引くのは、やはりこのフレーム構成とタンク位置だろう。

エージェーピー モタード125の画像

その他はごくごく一般的なオフロードバイクの作りだが、スイングアームはアルミの一体鋳造製と少し豪華だ。保安部品などはキットに含まれており、日本では初めからセットアップした仕様が人気だという。モタード125も諸手続きさえ済めば、すぐにストリートに飛び出せるのだ。それではここからは、その街乗りを中心とした乗り味を紹介していきたい。

エージェーピー モタード125の試乗インプレッションは次ページにて

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索