ヤマハ XT250X
ヤマハ XT250X

ヤマハ XT250X – ストリート仕様の足回りに抜かりなし

掲載日:2007年08月15日 試乗インプレ・レビュー    

伝統ある“XT”の名を冠する
扱いやすいモタードモデル

XT250Xはヤマハのデュアルパーパスモデル「セロー250」をベースにしたモタード風バイクだ。モタードとは、舗装路と未舗装路を組み合わせたコース上を走る、モトクロス車ベースにロードタイヤを履かせて走るレースのこと。ハイスピードで繰り広げられる豪快なスライドなどでいまや人気のカテゴリーのひとつとなっている。軽量なオフロードバイクとロードタイヤの組み合わせは街中でも気軽に扱えることから、日本でもタウンユースのファンバイクとして静かなムーブメントとなっている。また、モタード車はシンプルなオフロードバイクがベースであるため、カスタムの対象としても格好の素材。パーツメーカー各社からさまざまなパーツがリリースされていて“イジる楽しみ”も人気のひとつのようだ。

ヤマハ XT250Xの画像

オフロード車ベースのモタードバイクは、市販のオフロードバイクの型番にモタードモデルを示す名称を付けていることが多い。XT250Xの場合は型番からするとXT250ベースと捉えられなくもないが、残念ながら現行のヤマハのラインアップには「XT250」を謳うモデルはない。強いて挙げるとするならば「セロー250」がそれにあたる。ヤマハのXT250シリーズは1980年に登場した4ストロークオフロードモデルで、ホイールトラベルを大きくとれる「モノクロスサスペンション」を採用するなど、当時のヤマハの独創技術が注ぎ込まれた意欲作だった。その後、4バルブ、DOHC、、リンク式モノサス、アルミスイングアームなど、時代時代の最新テクノロジーを投入し、先鋭化したマシンへと着実に進化していく。1985年にはトレッキングバイクとして「セロー225」が誕生し、誰でも気軽に乗ることができるオフロード入門モデルとして人気を博す。このセローシリーズは、現在の「セロー250」まで脈々と受け継がれ、ロングセラーとなっている。その一方で先鋭化するオフロードシーンに対してよりオフロードシーンでの優位性を示すべく、1993年に「TT250R」を登場させる。これは、事実上XTシリーズからTTシリーズへのスイッチだった。その後、250ccオフロードモデルとしてXTシリーズの流れを汲む新型は登場していない。そういう意味でも「XT250X」の登場は、ヤマハの250cc4ストロークオフロードモデル伝統の「XT」の名が久々に登場したともいえるわけだ。

ヤマハ XT250Xの特徴は次ページにて

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