ハスクバーナ SMR449

掲載日:2013年03月25日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/田宮 徹

ハスクバーナ SMR449の画像
Husqvarna SMR449

すぐにレース参戦も可能な
ハイスペック最高峰モタード

スウェーデンで誕生したハスクバーナは、1986年にイタリアのカジバ社傘下となった後、2007年にはドイツに本拠を置くBMWに買収された。2013年1月末には、そのBMWがハスクバーナを、KTMの親会社でもあるオーストリアのピーラー・インダストリーに売却すると発表したが、まだハスクバーナがBMWの傘下にあった時代に、両ブランドの技術を結集したハイスペックなスーパーモタードとして開発されたのが、このSMR449だ。

搭載するエンジンは、BMWのG450Xに使われている水冷単気筒をベースとしている。厚い低中回転域トルクと軽快な吹け上がりを追求し、同時に大幅な小型軽量化も図られたこの449.6cc水冷単気筒DOHC4バルブエンジンは、ケーヒン製のフューエルインジェクションシステムにより燃料供給される。始動はセルで行うことが出来、6速トランスミッションが組み合わされている。そして、このエンジンを鋼管製のメインフレームに前傾配置し、各種パーツや燃料タンクを車体中央部にまとめる事で、徹底的なマスの集中化を実現している。

また、リアセクションには革新的なコアキシャルトラクションシステムを採用。これは、エンジンのドライブスプロケットとスイングアームピボットを同軸上に配置する事で、後輪駆動用チェーンのテンションを一定に保ち、アクセル操作に忠実なトラクション感覚や加速感を追求した機構だ。前後の足まわりには、フロントにマルゾッキ製の倒立フォーク、リアにはザックス製のモノショックが使われる。また、ブレーキは前後ともブレンボ製で、ディスクはウェーブ形状。フロントは、320mmの大径ディスクとラジアルマウントキャリパーの組み合わせで、強烈なストッピングパワーを発揮する。

ストリートやワインディングでも楽しく扱え、それでいながらピュアレーシングブランドとして活躍してきたハスクバーナらしく、すぐにサーキットでも楽しめてしまうのが、SMR449の魅力。同じ車体の511仕様(排気量は477.5cc)と併売される、ハスクバーナスーパーモタードのフラッグシップだ。

ハスクバーナ SMR449のここがポイント!
  • ● 独自チューンで戦闘力が高められたシングルエンジン
  • ● 革新的なコアキシャルトラクションシステム
  • ● 標準装備される数々の高性能パーツ

ハスクバーナ SMR449のライバルはこれだ!

  • KTM
    690SMC R

    67馬力の690cc水冷OHC4バルブ単気筒エンジンを、伝統のクロモリ鋼管トラスフレームに搭載。スリッパークラッチや調整可能なWP製前後サスペンションで武装する。

  • ハスクバーナ
    SMR250

    SMR449と同じハスクバーナの、こちらは軽二輪モデル。排気量は大きく異なるが、とことんレーシーな設計は同様。249cc水冷単気筒エンジンを、スチール製フレームに搭載する。

  • スズキ
    DR-Z400SM

    40馬力の398cc水冷単気筒エンジンを搭載し、日本国内向けに販売されていたモデル。モトクロッサー譲りの技術も多数。2008年に生産は終了されたが、中古車市場で探せる。

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索