ベータ RR4T 125LC モタード

掲載日:2013年03月11日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/田宮 徹

ベータ RR4T 125LC モタードの画像
BETA RR4T 125LC Motard

ストリートを俊敏に駆ける
原付二種スーパーモタード

ベータ社は、1904年にイタリアで設立され、1940年に原付自転車用のエンジンを生産開始。第二次世界大戦後となる1948年には、オフロードバイクの製造をスタートした。そして1980年代以降は、世界選手権を筆頭とするトライアル競技の分野で、何度となくチャンピオンに輝いている。この事から、ベータをトライアル用バイク専門のブランドと認識しているライダーもいるようだが、実際にはエンデューロシーンなどでも多く活躍しており、オフロードのスペシャルブランドという方が正しい。そんなベータが手がけた、本格設計ながら気軽さもある原付二種クラスのオフロードモデルがRR 4T 125LC。そして、これをベースとしたスーパーモタード仕様が、今回紹介する機種である。

搭載するエンジンは、欧州のヤマハから供給を受けた、排気量124.6ccの水冷4ストローク単気筒。ボア×ストロークは52.0×58.6mmとややロングストロークな設計で、燃料供給はケーヒン社製のキャブレターで行う。始動はセル式のみ。最高出力は15馬力で、リターン式6段のマニュアルクラッチ式変速機と組み合わせることで、キビキビとした走行を可能としている。一方、このパワーユニットを搭載するフレームは、スチール製のダブルクレードル構造。前後17インチ径のアルミ製キャストホイールを履いた、フルサイズ設計となっている。車体には、パイオリ社製の倒立式フロントフォーク、リアモノショック、アルミ製のスイングアームを備え、前後サスペンションのストロークは兄弟車のオフロード仕様よりも少なめにセット。またブレーキは、オフロード仕様よりもフロント側が大径で、なおかつ前後ともにウェーブ形状のディスクを専用装備している。

シート高は886mmとやや高め。ただし乾燥重量は105kgと軽く、車体もスリムなので、シート高の数値から想像するよりは、足着き性に関する不安は少なくなっている。気軽に乗れる公道仕様のエンジンを使いながら、車体を本格的な設計でまとめたRR 4T 125LCモタード。日本では、ランニングコストが抑えられる原付二種クラスに位置するというのも、この機種の魅力と言ってよいだろう。ウィンカーやミラーはリーガルキット付属というかたちで付いてくるが、輸入元によれば配線などはすべて済んでいるので、取り付けに特別難しい事はないという話だ。

ベータ RR4T 125LC モタードのここがポイント!
  • ● 本格的な設計のフルサイズボディ
  • ● 小気味よく吹け上がるスモールシングルエンジン
  • ● 原付二種クラスならではの安い維持費

ベータ RR4T 125LC モタードのライバルはこれだ!

  • ハスクバーナ
    SMR125

    最高出力15馬力の124cc水冷OHC4バルブ4ストローク単気筒エンジンを、クロモリ鋼管フレームに搭載した、公道走行用のスーパーモタード。超本格的な装備や軽さも魅力だ。

  • KTM
    デューク125

    スーパーモタードというよりはネイキッドに近い、前後17インチ径ホイールモデル。15馬力の124.7cc水冷単気筒エンジンを、クロモリ鋼管製のトラスフレームに搭載する。

  • カワサキ
    D-トラッカー125

    カワサキ伝統のスチール製ペリメターフレームに、最高出力10.2馬力の124cc空冷単気筒F.I.エンジンを搭載。フルサイズより小径の、前後14インチホイールを履く。

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