ハスクバーナ WRE125

掲載日:2012年05月30日 バイク購入ガイド        件のユーザーレビュー

文/田宮 徹

ハスクバーナ WRE125の画像
Husqvarna WRE125

希少価値が高まっている2ストエンジンと
本格的ボディを組み合わせた原付二種オフ

ハスクバーナは、現在ではイタリアに籍を置くが、スウェーデンで誕生。そもそもは銃器やミシンの工場だったが、1903年に初のモーターサイクルを完成。その後はオフロードシーンを中心に活躍と発展を続け、1950年代から60年代にかけては2ストエンジンの先駆者として輝かしい成績を残した。その後の紆余曲折を経て、2007年にBMW社の傘下となったそのハスクの、2012年現在でも新車で購入できてなおかつ公道走行が可能な2ストオフロードモデルが、このWRE125だ。

排気量124.8ccの新世代2スト水冷単気筒エンジンは、外国ブランドのスポーティなオフロード系2ストモデルに多いガソリンに自分でエンジンオイルをミックスする混合給油方式ではなく、日常ユースで便利な分離給油方式。燃料供給には、老舗キャブレターメーカーのデロルト社との共同で開発された、電子制御キャブレーションシステムが使われている。これにより、常に最適なオイル混合比と空燃比をコントロール。2ストエンジンならではの高回転域パワーだけでなく、粘りのあるトルク特性や優れた燃費性能も実現されている。また排出ガスも、厳しい欧州のユーロ3規制に適合化されているほどクリーンだ。これと組み合わさる車体は、ハスクの最新エンデューロモデルとイメージが共通化された、アグレッシブかつスタイリッシュなデザイン。前後21/18インチホイールを採用し、フルサイズボディに仕上げられている。足まわりは、このモデル専用に開発されたマルゾッキ社製の倒立式フロントフォークと、このマシンに最適化されたザックス社製のリアモノショックが組み合わされ、前後ディスク式ブレーキはブレンボ社製となっている。

エンジンの特性や給油方式に加えて、ステップなどのタンデム装備を採用するなど、本格的なオフロード走行ばかりでなく、日常の使い勝手が考慮されているのも、WRE125の魅力。いまや希少価値が高まった2ストエンジンを、ぜひ公道や林道でも楽しんでほしい。

ハスクバーナ WRE125のここがポイント!
  • ● 公道走行に対応した新設計2ストエンジン
  • ● ハスクらしさあふれる軽量フルサイズボディ
  • ● 新設計または最適化された足まわり

ハスクバーナ WRE125のライバルはこれだ!

  • ハスクバーナ
    TE125

    WRE125と同じハスクの、公道走行に完全対応した124.45cc水冷4スト単気筒エンジンモデル。WREと同様に、前後21/18インチホイールのフルサイズボディだ。

  • カワサキ
    KLX125

    12年現在、公道走行できる125ccオフの新車は数少ない。そのため、前後輪が19/16インチ径で空冷4ストエンジンのKLX125も、WRE125のライバルとなり得る。

  • KTM
    150XC

    2ストの楽しさを新車で味わいたいなら、公道走行ができない競技用を選択する方法もある。この150XCはエンデューロ向け。143.6cc水冷エンジンを搭載する。

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