【Page6】モトクロスで簡単スピードライディング【2】

掲載日:2009年12月09日 特集記事“もっと速く”の欲求を叶えるライディング    

2009年8月1日発行 月刊ガルル No.280より記事提供
ライダー/東福寺保範  コース協力/ウエストポイントクラブハウス [TEL]049・226・4141

モトクロスで簡単スピードライディング【2】

ターニングポイント手前までにブレーキングを完了させて
立ち上がりの速度を優先する

コーナーの中でライダーが行っていることは、減速のアクションと加速のアクション。コーナーを早く脱出するには、後者の加速のアクションを早めに行うことがキーとなります。そのためにはコーナー進入の時点でしっかり減速して、いつもより少し手前からアクセルを開けられるようになるのが理想的です。あせってブレーキをロックさせたりしないように注意して、立ち上がりの速度を優先した走りを実現させましょう。

 

いつもよりひとつ手前で
アクセルを開ける

前のページで前後ブレーキ操作について確認できたら、次は実際にモトクロスコースのコーナーを走ってみましょう。コーナー全体をダラダラ?っと走ってしまっては今までと変わりませんから、自分の中でコーナーの中を区切って走りにメリハリをつけるといいでしょう。

 

今回の最後的な目標は、「コーナーの中に滞在している時間を短くする」ことです。それが全体のタイム短縮につながるからです。

 

まず、ライダーの意識は「コーナーを脱出する」ところに置きます。コーナーの後半で少しでも早くアクセルを開け始めるために、いつもより一区間手前でブレーキングを終了させるように進入速度を調整します。前のページで身につけたブレーキングテクニックはここで生かされるわけですね。オン・オフではなく、中間にあるブレーキゾーンも上手に使うのでした。

 

コーナーの中のターニングポイントでは、すでに加速の体制に移っているのが理想的です。よく、この場所で「よいしょ」っと一息つくライダーを見かけますが、「よいしょ」はそこから一区間手前で済ませておくべきなのです。そうすれば、コーナー内で素早くマシンの向きを変えられます。そこから先、コーナーの立ち上がりにかけてアクセルを開けていけば、素早くコーナーを脱出できるようになるはずです。ライバルたちよりもひとつ手前から加速できるようになれば、その先コーナーがあるたびにあなたはアドバンテージを築くことができるようになります。

 

コーナー手前のストレートでは加速状態にありますが、コーナーへの進入が近づくにつれて減速体制に移っていきます。スピードが出ていると弱いブレーキでは利きません

コーナー手前のストレートでは加速状態にありますが、コーナーへの進入が近づくにつれて減速体制に移っていきます。スピードが出ていると弱いブレーキでは利きません

腰を後方へ引きながら前後ブレーキをしっかりかけます。このときフロントブレーキをガツンと握るような急操作は転倒につながり危険。中間ゾーンをうまく使いましょう

腰を後方へ引きながら前後ブレーキをしっかりかけます。このときフロントブレーキをガツンと握るような急操作は転倒につながり危険。中間ゾーンをうまく使いましょう

ブレーキペダルを浅く踏み、リヤブレーキを引きずりながら減速、なんてことも可能です。ここでもガツンと踏んでしまうとリヤタイヤをロックさせてしまうので注意しましょう

ブレーキペダルを浅く踏み、リヤブレーキを引きずりながら減速、なんてことも可能です。ここでもガツンと踏んでしまうとリヤタイヤをロックさせてしまうので注意しましょう

減速のアクションから加速のアクションに移る一瞬、ライダーはふっと一息つくことができます。このあとすぐに加速のアクションに入っていくので、コーナー後半のライン取りについてもここで再確認しておきましょう

減速のアクションから加速のアクションに移る一瞬、ライダーはふっと一息つくことができます。このあとすぐに加速のアクションに入っていくので、コーナー後半のライン取りについてもここで再確認しておきましょう

 

すでにアクセルを開けて加速体勢に入っているので、コーナーの中心(先端)ではここまでマシンを倒し込むことができます。コーナー脱出まであと一歩です!

すでにアクセルを開けて加速体勢に入っているので、コーナーの中心(先端)ではここまでマシンを倒し込むことができます。コーナー脱出まであと一歩です!

ターニングポイントに向かうひとコマ。進行方向を変えるためマシンを寝かせ、ここからアクセルを開けていきます。目線はこれから走るラインをたどっています

ターニングポイントに向かうひとコマ。進行方向を変えるためマシンを寝かせ、ここからアクセルを開けていきます。目線はこれから走るラインをたどっています

コーナーの全部を速く走ろうと思わずに、減速→加速とハッキリ区別することでコーナーの中に滞在している時間を縮めることができました。トータルタイムにも影響が出そうです

コーナーの全部を速く走ろうと思わずに、減速→加速とハッキリ区別することでコーナーの中に滞在している時間を縮めることができました。トータルタイムにも影響が出そうです

この時点でライダーはコーナーのあとに続くストレートに向かってスタートを切っています。半クラッチを使ってエンジンパワーを一気に伝えているので、立ち上がりから速いスピードで発進しています

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