Vol.05 ユーザーが造るカスタム ヤマハ WR250R

掲載日:2012年11月16日 モタード魂    

モタード魂

モタード車のそもそもの生まれは、異種カテゴリー同士の競争です。そこから派生して、オフロード車をベースにオン/オフ混合の競技用にカスタムするスタイルが定着しました。その為、運動神経が抜群で、オフロード車特有のクイックな特性を持ちながらも、オンロードタイヤを履いているのでアスファルトでのグリップ感が良く、ストリートでの走りも大得意です。生まれの経緯が“カスタム”だった為、関連パーツが豊富に揃い、個性を出し易い特徴もあります。走りは抜群、見た目も自由に! と欲張りなジャンルと言えますね。

そんなキャラクターを持ったモタード車のオーナーたちがどのようにカスタマイズして楽しんでいるのか、紹介していきたいと思います。是非、参考に!(しまお)

掲載日/2012年11月16日  取材・文/しまお

オフロード仕様のRをあえてX化!
サーキット走行寄りのカスタムに進化中

ヤマハ WR250R SIDE VIEW

ヤマハ WR250R SIDE VIEW

ヤマハ WR250R RIGHT VIEW

このマシンのオーナーは、midoriさん。もともと林道走行を想定して購入したが、ツーリングに行ったところ、林道よりもそれを抜けた先の峠道を走ることに夢中になってしまい、YSP相模原中央にてモタード化を決行した。ベースはヤマハ WR250R(2008年式)。RをX化したことによって生じた利点は、Xよりもしなやかなサスペンションで走行を楽しめること(オフロード走行前提の仕様の為)。またRの特徴であるシルバーフレームを活かし、派手な色使いにせず、カラーリングはあえてシルバー、ブルー、レッドの3色でまとめている。かかった費用の総額は約40万円。2年かけて「唯一無二のかっこ良いWRに仕上がったと思う」と自負するカスタムだが、現在はサーキット走行に照準を合わせて、さらに進化している。

 

転倒によるダメージを最小限に抑えるため、ガード類やスライダーを多く取り入れ、また「モタードを乗りこなすにはなによりフォームが大事、かっこいい乗り方を研究するのが最速への近道!」が信条のmidoriさんは、ライディングポジションを重要視しつつ、この次はサブコン(サブコンピューターの略で、エンジンチューニングに用いられるコンピューターの一種)を導入してレースユースに設定し、エンジン特性を上から下まで強烈にパワーアップさせたいという。

 

モタードカテゴリーでは人気車両のWRを、あえてmidoriさんのようにRをベースにして、見た目も性能もレーサーに近づけたカスタムは、「乗ってみたい」と興味を抱かせる魅力ある車両だ。

 

AMAスーパークロス好きのmidoriさん、サンマニュエル・ヤマハ在籍時の#7ジェイムス・スチュワートを特に応援していた事もあり、彼のマシンを彷彿とさせるスーパークロス風のオリジナルグラフィックを知人に作成してもらった。

AMAスーパークロス好きのmidoriさん、サンマニュエル・ヤマハ在籍時の#7ジェイムス・スチュワートを特に応援していた事もあり、彼のマシンを彷彿とさせるスーパークロス風のオリジナルグラフィックを知人に作成してもらった。

 

ブルーのメイングラフィックに合わせ、差し色として赤色を取り入れている。なかでも特に気に入っている、DIRT SKINS(ダートスキン)のリアサスペンションガード。オフロード走行時のダメージを軽減したり、メンテナンスのサイクルを伸ばす効果があるそうだが、彼は主にビジュアルのために採用している。

ブルーのメイングラフィックに合わせ、差し色として赤色を取り入れている。なかでも特に気に入っている、DIRT SKINS(ダートスキン)のリアサスペンションガード。オフロード走行時のダメージを軽減したり、メンテナンスのサイクルを伸ばす効果があるそうだが、彼は主にビジュアルのために採用している。

 

DRIVEN(ドリヴン)のスプロケットは、フロント13T、リア46T。コーナー立ち上がりの加速が重要と考え、歯数をショートに振っている。カラーリングは目立つゴールドをチョイスし、チェーンも同じくゴールドに。

DRIVEN(ドリヴン)のスプロケットは、フロント13T、リア46T。コーナー立ち上がりの加速が重要と考え、歯数をショートに振っている。カラーリングは目立つゴールドをチョイスし、チェーンも同じくゴールドに。

スパイラルのハイシートに変更。身長が177cmなので、ノーマルだと低いのが理由。またハイシートのメリットとして、シートの厚みが増すので長時間でもお尻が痛くなりにくい効果があるという。

スパイラルのハイシートに変更。身長が177cmなので、ノーマルだと低いのが理由。またハイシートのメリットとして、シートの厚みが増すので長時間でもお尻が痛くなりにくい効果があるという。

 

シートと同じく体格に合わせたカスタムとして、ZETAのハンドルアップクランプの+3cmを使用。ハンドルはRENTHALのファットバー。

シートと同じく体格に合わせたカスタムとして、ZETAのハンドルアップクランプの+3cmを使用。ハンドルはRENTHALのファットバー。

 

midoriさんイチオシのカスタムポイントは、フェンダーレス。カスタムで一番最初に手を入れたというその理由は、テール周りをスッキリさせることによってレーサーのようなフォルムになり、リアタイヤの迫力も増すからだと言う。フェンダーレスキットは深海スポーツ製。

midoriさんイチオシのカスタムポイントは、フェンダーレス。カスタムで一番最初に手を入れたというその理由は、テール周りをスッキリさせることによってレーサーのようなフォルムになり、リアタイヤの迫力も増すからだと言う。フェンダーレスキットは深海スポーツ製。

ヘッドライトはPIAAのライトバルブを装備。純正より光量が増し、黄色みがかった色からHIDのような白っぽい色になって視認性も上がる。

ヘッドライトはPIAAのライトバルブを装備。純正より光量が増し、黄色みがかった色からHIDのような白っぽい色になって視認性も上がる。

 

苦労して探したUSヨシムラのエキゾースト。ノーマルに比べると高回転の伸びは良いが、爆音になってしまった。エアフィルターはツインエアー製に換装。

苦労して探したUSヨシムラのエキゾースト。ノーマルに比べると高回転の伸びは良いが、爆音になってしまった。エアフィルターはツインエアー製に換装。

 

フロントリムはEXCEL3.5インチ。フロントディスクブレーキはXのものを流用。YSP相模原中央オリジナルのキャリパーサポートも装備する。

フロントリムはEXCEL3.5インチ。フロントディスクブレーキはXのものを流用。YSP相模原中央オリジナルのキャリパーサポートも装備する。

転倒時、前方に可倒して破損を防ぐという、ZETAのピボットブレーキ/クラッチレバーを採用。効果の程は、林道で進入禁止のチェーンに気付かず突っ込んでしまった際に、バイクはひっかかりmidoriさんは前方に投げ出され、ハンドルは曲がってしまったがレバーは無傷だったと!

転倒時、前方に可倒して破損を防ぐという、ZETAのピボットブレーキ/クラッチレバーを採用。効果の程は、林道で進入禁止のチェーンに気付かず突っ込んでしまった際に、バイクはひっかかりmidoriさんは前方に投げ出され、ハンドルは曲がってしまったがレバーは無傷だったと!

 

サイクラ製CRMハンドガード、DRIVENのスーパーモトグリップをハンドル周りに。また、メーカーは不明だがハンドルスライダーも装着する。

サイクラ製CRMハンドガード、DRIVENのスーパーモトグリップをハンドル周りに。また、メーカーは不明だがハンドルスライダーも装着する。

 

リアリムはEXCEL5インチ。サーキット走行において転倒のリスクに備えるため、SMEのリアアクスルスライダーを装着。リアタイヤやスイングアームの損傷を防ぐことができる。実際、このパーツに何度も助けられているとのこと。

リアリムはEXCEL5インチ。サーキット走行において転倒のリスクに備えるため、SMEのリアアクスルスライダーを装着。リアタイヤやスイングアームの損傷を防ぐことができる。実際、このパーツに何度も助けられているとのこと。

しまお
Shimao

Rickyz(リッキーズ)というオフロード仲間が寄り集まるチームの会長を務める、無類のオートバイ好き。趣味はアウトドア全般、ピアノ、卓球、カラオケ、音楽鑑賞と女性らしい一面をアピールするも、オートバイ歴はXR100、Dトラッカー、CRF150、ハスクバーナ125SMを所有するというヘヴィっぷり。MOTO1のおっかけは、お台場で開催されたマルチプレックスからで、2011年は全会場を観戦。メカニックな事は苦手。

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